○近藤(昭)委員 おはようございます。
今日は、水俣病問題に関することでこうして審議の時間が持たれたことを感謝を申し上げたいと思いますし、私も、その中で質問の機会をいただいたことを感謝申し上げたいと思います。
環境に関わる問題というのは非常に様々な課題があると思っていまして、そういう意味で、法案はもちろんのこと、法案は当然でありますけれども、様々な課題について、一般質疑あるいは集中質疑が是非多く開かれればというふうに思っています。
それで、今日は水俣病問題について質問をさせていただきます。
以前の委員会でもお話しさせていただいたことがありますけれども、やはり環境省、そしてその前の環境庁、まさしく環境庁にとって本当に水俣病というのは原点である、こういう認識であると思います。環境省、環境庁自体もそういうことで言っている。そして、政治家としての課題として、環境問題に取り組む私自身にとっても非常に大きな課題であるというふうに思っています。
そして、これは、私も、多くの方が御覧になった、目に触れられたと思いますが、ユージン・スミスさん始め多くの写真家、あるいは多くの報道カメラマンといいましょうか、関係者が捉えた写真にショックというか、衝撃を受けた方は多いと思うんですよ。私自身は、具体的にいつかということはつまびらかに覚えてはいませんけれども、やはり中学生の頃だったと思います、ユージン・スミスさんの写真を見たのは。そして、大きな衝撃を受けたということは先般もお話をしました。
しかし、更に衝撃をというか、ショックを受けるといいましょうか、それは、今もってこれが解決をしていないということであります。私自身は、環境問題にしっかりと取り組みたい、それは一人の政治家としての思いであります。そして、そういう中で、やはり水俣病の問題というのは大きなウェートを占めています。そして、今日もこうして質問をするという機会を得ている、それにある種関わることができることは意義があることだと思っている反面、いまだにこのことが解決をしていないということに対して、非常にじくじたるといいましょうか、悩みを持つわけであります。
私は、民主党政権時代に環境副大臣をさせていただきました。時に、あらゆる課題に環境問題というのは関わっているので、環境のことをまず考えるべきだ、こういうことも訴えさせていただいてきたところなんです。
そして、環境庁、環境省ができたのは、やはり経済至上主義、発展主義、とにかく経済が発展していけばいいんだ、それをまず最優先に考えてきた、そこに大きな反省があったと思うし、なければいけないと思う。ただ、一方で、いまだにそのことが、水俣病に対する反省というか、取組の中にきちっとそうしたことは生かされているのか、その反省がということであります。
私は、今環境問題に取り組んでいるというお話をさせていただきましたけれども、アスベストの問題もそうでありまして、この問題も最高裁まで行きましたけれども、これは超党派で取り組んでいるところでありますが、きちっとした解決がない、特にメーカーの責任だと思っているんですね。
国の責任が問われました。国がきちっとアスベストを、ほかの国では規制をされているにもかかわらず、日本においては十分な早い規制が行われなかった、そのことによってアスベスト問題が大きくなった。
そして、メーカーの責任も問われたけれども、しかしながら、いまだ、いわゆる解決といいましょうか、和解と申しましょうか、それがきちっとできていない。だから、メーカーとしては、患者さん、被害者の人たちに、必要な補償等々があればそれぞれの裁判でというようなことを主張されているわけですよね。
そして、私は、最近のことで申し上げると、また是非環境委員会で議論をしたいと思いますし、議論をする時間をつくるべきだと思いますが、PFOS、PFOAの問題があります。この問題も、早急な規制、早急な対応をしないと、環境被害、健康被害が広まっていく危険性がある、そう思っています。
そういう意味でも、やはり、冒頭に申し上げましたように、環境庁、環境省ができた、そのときの反省、そのときの意識というものが十分に生かされているのか、そう思うわけであります。そういう思いを持って、しかし一方で、だからこそ私は、環境省に頑張っていただきたい、伊藤大臣におかれましては、その最高の責任者としてリーダーシップを発揮していただきたい、そう思うわけであります。
さて、水俣病問題について、そうしたことから、まず、国の責任についてということでお話、そして質問を進めてまいりたいと思います。
改めて、ちょっと振り返るようなことで恐縮でございますが、水俣病は一九五六年、私が五八年の生まれですから、その前に最初の公式発見であります。もう随分たっているわけであります。五六年五月に公式発見されたが、公式確認が五六年だけれども、同年の末には、一九五三年十二月から発生している五十四人の患者と、そのうち十七人が死亡していることが確認されたということであります。
人によっては、いろいろな統計とか資料とか、調査がしっかりされていなくて、資料も残っていなくて、これは、いわゆる水銀を使っていた工場はもっと早くからあったので、もっと早くから大きな被害が出ていたのではないか、こういう指摘をする研究者もいます。そうした五三年、五六年、それから七十年近く経過しているわけでありますが、先ほど申し上げましたように、いまだに解決しているとは思われません。
二〇〇四年十月十五日に言い渡された、いわゆる水俣病関西訴訟の最高裁判決、これは最高裁まで行ったわけであります。最高裁判決によって、国及び熊本県には、水質二法、県漁業調整規則の規制権限を行使せず、昭和三十五年一月以降、水俣病の発生拡大を防止しなかったことにつき、賠償責任があるとされたわけです。国、そして自治体の責任があるとされたわけです。
水俣病は、有機水銀を工場から排出したチッソによって引き起こされたわけでありますが、この最高裁の判決が言うように、水質二法を行使せず、発生拡大を防げなかった国にも大きな責任がある、先ほどから申し上げているところであります。
公害による健康被害の救済は、他の民事紛争と同様に、被害者が民事訴訟等の手段により損害賠償を求めて解決することが基本であるということであります。しかし、裁判による救済は、緊急な治療が必要な被害者にとって相当の時間や費用を要するという問題があるため、一九六九年十二月に、公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法が公布されました。法律による認定制度が始まったわけであります。その後、一九七四年、公害健康被害の補償等に関する法律が施行され、現在、同法に基づき、被害者の方々の認定が行われている、こういう状況であります。
同法は、公害原因者に課される賦課金を財源として、行政が健康被害者を認定し、認定患者に対して補償給付をするとともに、その健康の回復、保持、増進を図るための公害保健福祉事業を行うこととしております。したがって、水俣病については、公害原因者であるチッソが認定患者に対する補償給付を行い、政治解決の一時金等を支払ってきた、こういう歴史があります。
環境汚染などに関しては、行為によって発生した費用はその発生原因者が負担すべきであるとする汚染者負担が規範原則であるため、水俣病の歴史を見れば、チッソの意向や支払い能力に応じて被害者の数や補償の金額が決められてきたという指摘もあります。私も、そういう懸念を持ちます。そうしたことが、この問題が最終解決に至っていない、そうした根本にあるのではないかと思っています。
しかしながら、先ほども言及しました二〇〇四年の関西訴訟最高裁判決によって国と県の賠償責任が認められたことを鑑みると、補償を受けるべき患者は存在している、しかし、それがいまだ行われていないということがあるのではないか、そして、そういう中では国が公害原因者に代わって補償を検討すべき、こういうところもあるのではないかと私は思います。
しっかりと、早急に、まだ残っている患者さんたちを救済していかなくてはならない、こう思います。大臣、いかがでありましょう。
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