○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
前回、岸田政権が日本国憲法に基づく平和国家としての理念を次々と壊していること、この現実を放置したまま改憲議論をすることは立憲主義の破壊であることを指摘いたしました。この点に関わって、先日行われた日米首脳会談について発言します。
アメリカのエマニュエル駐日大使は、会談に先立ち、産経新聞のインタビューに答えて、岸田政権が軍事費の国内総生産比二%への増強、敵基地攻撃能力の保有、長距離巡航ミサイル、トマホークの大量購入、殺傷兵器の輸出解禁に踏み切ったことを挙げ、岸田政権は二年間で、七十年来の日本の安全保障政策の隅々に手を入れ、根底から覆したと述べています。まさに、憲法に基づく国の在り方を根底から覆しているのが岸田政権です。
四月十日の日米首脳会談では、日米の指揮統制の連携強化、兵器の共同開発、共同生産、米英豪の軍事的な枠組み、AUKUSとの先端軍事技術での協力の推進を打ち出しました。
アメリカの軍事戦略に追従し、東アジア地域の軍事的緊張を激化させるもので、憲法九条に真っ向から反するものです。とりわけ、日米共同声明が、米軍と自衛隊の作戦及び能力のシームレスな統合を可能にするため、指揮統制のかつてない連携強化に踏み込んだことは極めて重大です。
岸田政権は、安保三文書で、敵基地攻撃能力の行使を可能にし、その効果的な運用のため、日米間の協力を深化させるとしています。
敵基地攻撃能力を日米共同で行使するためには、攻撃目標の情報を一元的に集約し、攻撃に最適な艦船や戦闘機を瞬時に割り当てることが必要であり、指揮系統の一元化は不可欠です。指揮統制の連携強化は、自衛隊を米軍の指揮下に深く組み込み、日米が一体となって敵基地攻撃を行うためのものにほかなりません。
エマニュエル大使は、今回の連携強化は台湾有事を念頭にしたものだと明言しています。日米が台湾有事を想定した共同作戦計画の原案を策定したことも報じられています。そこでは、海兵隊は対艦攻撃ができるロケット砲を配備し、南西地域の島々を転々としながら中国艦艇への攻撃を続けるとしています。日本は、安保法制に基づく重要影響事態と認定し、自衛隊が米軍の輸送や弾薬の提供などの後方支援を行い、日米が一体となって中国と戦うというものです。既に日米統合演習では、この計画原案に基づき、自衛隊は仮の統合司令部を立ち上げて、インド太平洋軍司令部と作戦や指揮を調整したことも報じられています。
集団的自衛権の行使を具体化し、沖縄が戦場になることを想定して、日米が共に戦う体制を強化しようというものであり、憲法違反は明白です。
そもそも自衛隊は、七十年前に発足して以来、日米安保体制の下で米軍を補完する役割を担ってきました。指揮権は、その中核を成すものです。
アメリカは、一九五一年九月八日の日米安保条約の締結交渉で、有事の際には日本の軍事組織を米軍司令官の統一指揮の下に置くことを明記するよう求めていました。これに対し日本政府は、国民から憲法違反だと非難されることを恐れ、明文化せずに秘密裏に処理することを提案し、吉田首相が米軍に対し、有事の際に単一の司令官は不可欠であり、その司令官は合衆国によって任命されることを、指揮権密約に同意したのであります。このことはアメリカの公文書からも明らかとなっています。
この密約は、その後具体化されてきました。米軍再編の下で、横須賀基地の海上自衛隊だけでなく、陸自はキャンプ座間で、空自は横田基地で、米軍司令部と一体化されました。
二〇一五年の日米ガイドラインに基づき、平時から有事に至るあらゆる段階で日米の政策と運用を調整する同盟調整メカニズムがつくられました。日米共同作戦計画の策定、更新も進められています。
その上、今回の日米の指揮統制の更なる連携強化を公然と打ち出したことは、自衛隊を米軍指揮下に一層深く組み込み、米軍の手足となって海外で戦争することを宣言したものです。
この憲法九条に反する日米軍事同盟の歴史的大変質の危険な実態にメスを入れることこそ憲法尊重擁護義務を負う国会議員が果たすべき役割だと指摘して、発言を終わります。
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○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
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REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=赤嶺政賢
MCP: search_diet_speeches(speaker="赤嶺政賢")