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逢坂誠二 ·立憲民主党・無所属

衆議院憲法審査会(2024-05-23)での発言

第213回国会 ·第第7号号 ·2,176字
○逢坂委員 おはようございます。逢坂誠二でございます。  前回の憲法審査会で、日本の主権に関する議論がありました。それに触発されて、今日は、二〇一九年の三月に毎日新聞に依頼されて私が書いた文章を紹介したいと思います。タイトルは「米国の制限下にある日本 真の独立国ではない」です。これは私の見解でありまして、党で認められた見解ではありませんが、多くの方が認識されている、あらかじめ分かっていることだというふうに思います。しかしながら、国の在り方を考える問題提起の意味も含めて、紹介をさせていただきます。  以下、抜粋、引用です。   昨年十二月二十日、ロシアのプーチン大統領はモスクワで年末恒例の記者会見を行った。この会見でプーチン大統領はロシアが北方領土を日本に返還した場合、北方領土に米軍基地が置かれる可能性について、「日本の決定権に疑問がある」と述べ、「日本が決められるのか、日本がこの問題でどの程度主権を持っているのか分からない」と指摘した。日本の決定権を疑う例として「知事が基地拡大に反対しているが、何もできない。人々が撤去を求めているのに、基地は強化される。みなが反対しているのに計画が進んでいる」と沖縄の米軍基地問題を挙げた。   このプーチン大統領の日本の主権に関する指摘は極めて重く、日本の現実を鋭く突いている。   日本への外国人の入国の条件は、日本自身が自由に決められるはず、これが独立国として当然のことだ。だが日本はそうなってはいない。   通常、外国人が日本に入国する際は、国際空港などでパスポートなどの必要な書類を提示し、所定の入国手続きを行なうことが求められる。ところが米国軍人は、このルールに縛られないことが認められている。根拠は、日米地位協定第九条だ。同条二項に、「合衆国軍隊の構成員は、旅券及び査証に関する日本国の法令の適用から除外される」との規定がある。   これによって米国軍人であれば、日本の数多くの港から、あるいは横田などの米軍管理の空港から、米国当局に対し身分証明書などの提示があれば日本への入国が可能なのだ。本来は外国人に求められる入国の手続きをしなくとも、米国軍人は日本に入国することができる。 次に、   日本の航空機が日本国内で墜落した場合、日本の警察が現場に出向き、現場の検証を行う。他方、日本の航空機が他国で墜落した場合、他国の警察が実施する。これはそれぞれが独立国として当然のことと思われる。   ところが日本の場合、米国軍機が、日本のどこかの市街地で墜落しても、日本の警察が現場の検証に出向くことはできない。日米地位協定に関する合意議事録で、米軍機のような米軍財産は、原則として米軍がこれを取り扱い、日本側当局は米軍の同意がない限り捜索、差し押さえ等を行えない旨を定めており、これが根拠だ。   例えば米軍ヘリが銀座に墜落した場合、日本の警察は当然、現場に急行するだろう。しかし、米軍の同意がない限り日本の警察は捜査できないルールになっている。事故後、米軍から日本の警察が情報提供を受けて、日本の警察として事故の検証を行うことはあろうが、それはあくまでも米軍が認めることが前提になっている。   独立国は、本来、その領域内のすべての人および物を支配する最高の権力を持ち、その組織、国民の権利、外国人の入国条件などを自由に定めることができる。つまりいかなる外部の支配からも自由であるのが独立国だ。ところが例示したように、日本は出入国、警察など、米国の制限のもとにある。   私はこのように制限された日本の主権の全てを日本国が完全に行使できる、そんな状態を取り戻し、真の独立国、主権国家となるべきだと考えている。   もちろん現状から脱却するのは、簡単なことではないし、相当に長い年限がかかるだろう。また正面から米国とこのことを交渉しても、それが首尾よく進むとは到底考え難い。もちろん日米同盟は重要なものである。また日本の防衛力をどう位置づけるかという問題もある。しかし、日本の政治家として百年先の日本を見据え、覚悟を持って、日本が真の独立国家となるために、中長期的目線で取り組むべき問題だと考えている。 以上、引用を終了します。  これは、二〇一九年に毎日新聞のホームページ、政治プレミアに掲載されたものであります。  お聞きになった皆さんは、現実を知らない、青臭い考えだと受け止める方もいるかもしれません。また、単に日米地位協定を改定すればよいわけでもありません。しかし、私は、日本がしっかりと自立した真の独立国家であるべきであり、日本の文化や伝統を踏まえつつ、個々人の尊厳を大切にした、誇りある日本人でありたいと考えています。  私は、こうした国の実現は、戦後百年を迎える二〇四五年が目標と以前は思っていたのですが、そのためにはあと二十一年しかありません。時間が足りません。しかし、日本の将来を見据えて論ずるべきことではないでしょうか。憲法議論の前提として、どのようなことを意識して国づくりを進めるのか、今後も真摯に考えてまいりたいと思います。  以上、これは党で認められた見解ではありません、私個人の見解ではありますが、以上、終了させていただきます。

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