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中谷元 ·自由民主党・無所属の会

衆議院憲法審査会(2024-06-06)での発言

第213回国会 ·第第9号号 ·1,973字
○中谷(元)委員 自由民主党の中谷元です。  前回の審査会で岩谷委員から、客観訴訟の具体的な制度設計についてどのように考えているのかという御質問をいただきましたので、客観訴訟についてお答えをいたします。  客観訴訟とは、法律で要件や手続を定め、制度が適正に運用されていることを保障しようとするものであり、私人の権利また利益の救済を目的とする主観訴訟とは異なり、その目的は公益の実現にあります。  その典型例は、一票の格差の国会議員の選挙訴訟でありますが、それを例に取って説明をいたしますと、まず、原告となり得るのは、選挙効力に関して異議があるその選挙区の選挙人又は公職の候補者に限られること、第二に、選挙管理委員会を被告とすること、第三に、訴訟を提起することができる期間は、当該選挙日から三十日以内に限られていることとなっております。また、一審を高等裁判所、二審を最高裁判所として、二審制を取っているというのがその特徴になっております。  したがいまして、客観訴訟の制度を創設する場合には、これを参考にしつつ、原告の範囲をどうするのか、被告をどうするのか、訴えを提起することのできる期間をどの程度にするのか、二審制とするか一審制とするかなどの論点を一つ一つ詰めていく必要があります。  私といたしましては、現時点で、選挙期日、議員任期特例に関する判断は、緊急事態という特殊な状況に係るものでありまして、これを早期に確定をさせ迅速に対応する必要があろうという観点から、例えば、原告を一定数以上の国会議員に限るということ、そして、国を被告とすること、そして、訴えを提起することができる期間を選挙訴訟と同様に三十日以内に限ること、さらに、最高裁のみの一審制とすることを一案として検討を進めることが適当ではないかと考えております。  いずれにしましても、客観訴訟を認めるかどうかは立法政策の問題であり、その具体的な制度設計は法律で定めることになりますので、今後とも引き続き議論を深めていきたいと思っております。  次に、災害に強い選挙について言及をいたします。  立憲民主党の逢坂幹事からは、選挙人の名簿の管理の在り方や他自治体との協力関係の構築などについて検討すべきとの御提案がありましたが、各会派からもその重要性を認める発言が相次いでいるとおり、災害に強い選挙の体制を整えるということについては全くそのとおりで、これを拒否する会派はないと思います。  ただ、選挙の制度や運用等という話になりますと、所管としては、国会では政治改革特別委員会、政府では総務省が中心に取り組んでいく事項になりますので、私たち憲法審査会としては、その議論を見守りながら側面から支援をすることが適切ではなかろうかと思います。  そして、災害に強い選挙の体制をできるだけ速やかに整備をしていくということは論をまちませんが、一方で、私たちが経験した東日本大震災、あるいは、南海トラフ巨大地震におきまして、また首都直下型の被害想定などを踏まえますと、長期にわたり広範な地域において適切に選挙が実施できないような事態は当然起こり得るわけでありますので、万が一のため万全の備えをしておかなければならない。その意味では、災害に強い選挙と選挙困難事態における国会機能の維持は矛盾するものではなくて、むしろ両立をさせておかなければならないものであると考えます。  最後になりますが、昨年六月十五日の論点整理以降、この審査会におきまして、選挙困難事態における国会機能の維持、また国民投票法の広報協議会について、より具体的な発言、また議論を深める意見が数多く出されております。これらを踏まえて更に深掘りの議論を進めていくためには、改めて現時点における共通認識を整理をした上で、条文イメージ作成の土台となるような論点整理と、これについて基本的な考え方を示したいと考えております。  先ほど玉木委員から、審査会での議論の成果があるのかと質問がありましたが、自民党の四項目のアップデートはこの審査会の議論を参考に行っております。  大切なのは、反対の人も含めましてこの審査会で議論をすること、そして、みんなで案を作っていくということでありまして、それを踏まえて更に議論を深めるために、反対する会派も含めた全会派の参加の幹事懇談会、これを開催して具体的な原案起草作業につなげていきたいと、議論する場を設けることを提案をいたします。  そして、あと二回だという話がありますが、憲法審は閉会中も審査が可能でありますので、このような審査会に与えられた権限を使いながら、具体的な議論をしていくこともできるということを申し述べまして、私の発言といたします。  ありがとうございました。

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