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篠原孝 ·立憲民主党・無所属

衆議院憲法審査会(2024-06-06)での発言

第213回国会 ·第第9号号 ·2,413字
○篠原(孝)委員 立憲民主党、略称民主党の篠原孝です。久方ぶりに発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。  この数年、我が国は、非常事態なり緊急事態なり、こういった立法がメジロ押しだと思います。これは私は、国家の存立、国民の生命財産を守るためには必要なことだと思っております。皆さんお気づきだと思いますけれども、相当に、土地利用規制法とか、経済安全保障の中で特許の出願を国内に限定とか、最近では、地方自治体に対する国の指示権、セキュリティークリアランス制度、そして、私の関心のある分野ですけれども、食料供給困難事態対策法と続いております。緊急命令とか、政府にいきなり強力な権限を与えるものではなくて、それぞれの分野で平常時から穏やかに備えるという賢明な日本的手法であり、私は好ましいことだと考えております。  そうした中で、最近の緊急事態、皆さんすぐ思い浮かばれるのは東日本大震災、そして二〇二〇年のコロナ感染症です。国会は一体どのように関与したのか。ちょっと記憶をたどっていただきたいと思います。  前者では、国会は事後に国会事故調を設けて、二度と再びあのような大事故を起こさないようにということで報告書をまとめました。しかし後者では、突然、学校の休校とか、飲食店の休業とか、アベノマスクとか、今思うとちょっとおかしな対策も取られましたが、ほとんど国会は何もせず、拱手傍観だったのではないでしょうか。  ほかの先進国では、こうしたときの法律を制定して、例えばドイツでは、余りマスクの習慣がないんですが、マスクを強制したら、穏やかなドイツ人ですけれども、デモ、暴動が起きております。  確かに、緊急事態なら、やはり私は、行政が先であり、緊急命令の制度が先だと思います。  この辺、国会図書館と立法考査室で去年の秋にまとめました「諸外国の憲法における緊急事態条項」というのを熟読しました。そうしたら、緊急命令の紹介が大半で、国会議員の任期延長とかいうのはほんの僅かです。OECD諸国では、英米の五か国と日本とノルウェーとベルギーだけが基本法がないということですね。  ですけれども、どうしてそうなのかというと、つらつら考えてみますと、三・一一のとき、皆さん覚えておられますか、相当な被害である、ほかの国は、暴動が起きたりするんじゃないかとみんな心配していたんです。しかし、淡々と対応した日本人に、欧米社会はびっくら仰天したはずなんです。政府が変なことをしても、国会がぼうっとしていても、日本国民は賢いんです。だから、緊急事態の対処は国民自身が一番よく知っているんじゃないかと思います。  だから、私は前にも申し上げたと思いますが、栄えある憲法改正の第一歩が緊急事態における国会議員の任期延長というのは、先の方にやってもいいと思いますけれども、今裏金事件でこれだけ政治が不信に陥っているときに、これは前、細野さんがちょっと言われましたけれども、それを我々の任期延長だなんと言ったら、国民はのけぞりますよ。そして、多分、国民投票でいろいろやっていますけれども、提案しても拒否されて、その後しばらく憲法改正ができなくなっちゃうんじゃないかと思う。僕はそれを心配して、余計なおせっかいをやっているわけです。  初歩的な質問を小野さんにちょっとしますけれども、もう答える時間がないから、挙げなくたっていいです。  大規模自然災害と選挙実施困難事態、今細かい議論をされていましたけれども、根源的なもので二つ分からないところがあるんですよ。  選挙実施困難事態、我々から見れば常識かもしれませんけれども、しかし、誰が一体どのような形で手続して、誰が発議をしていくのか。  それと、解散権と任期延長との整理が、私は頭の中でついていないんです。例えば、独善的な総理なんかが、首相がいたりしたら、野党勢力がぎゃあぎゃあうるさい、与党もそんな方に加担している、そんなんだったら、緊急事態であるにもかかわらず、さっさと議員資格を失わせて選挙を強行にやって、なびくような議員を圧倒的にした国会で好き勝手なことをする、これこそ私は緊急事態じゃないかと思います。  ですから、私は、お願いですけれども、国会が危機的状況にあるときに、国会議員の任期延長とかその前に、解散権を行使してはならないという条項は絶対必要なんじゃないかと思う。多分、考えておられると思いますけれども。  考えてみていただきたい。二〇一七年の秋、安倍首相は、国難突破解散と言って、国難と称して、だからそれを突破するためにわざわざ解散するんだと言って、国民をあおって解散されています。解散は総理の専権だということで、我々は二〇一二年の悪夢を思い出すわけですけれども、みんな止めたのに、野田総理はさっさとしてしまった。  だから、こういうのを、任期延長と七条解散のことはじっくり考えていただきたいと思います。  ですから、私から、憲法改正したいというこちら側の皆さん、いつもこっちを見ちゃ発言を聞いているんですけれども、たくさんしゃべられて非常に幸せだと思います、私はたまにしかできないんですけれども。  そうしたら、実効性の高い提案をしたいと思います。寺田さんが前に言われました、コンセンサスを得られたものから順次改正していけばいいんだと。そのとおりだと思います。そういう点では、緊急事態条項はそれには入らないんじゃないかと思います。  それで、今すぐに議論が深められるものとしては、石破さん、おられませんけれども、言っておられましたが、五十三条の臨時会の要求、これがあったら二十日以内に開催する。こういったことを、異論のないものはさっさとまとめて発議して、岸田首相にいい花道を提供するのが我々の任務じゃないかと思います。  以上です。

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