○中谷(元)委員 自由民主党の中谷元であります。
本日は、選挙困難事態における国会機能の維持につきまして、お手元配付の資料に基づいて発言したいと思いますので、資料を御覧ください。
この資料は、昨年六月十五日の論点整理と、その後の各委員の発言を踏まえて、国会機能維持条項に盛り込むことが考えられる事項の骨格を私なりに整理したものであります。
この資料の作成に当たりましては、公明党北側幹事、日本維新の会馬場幹事、国民民主党玉木委員、有志の会北神委員から、詳細かつ丁寧なアドバイスをいただきました。心から感謝を申し上げます。
まず第一は、選挙困難事態における選挙期日・議員任期の特例であります。
最初の、選挙困難事態の認定の(1)につきましては、対象となる緊急事態の範囲は、1自然災害、2感染症の蔓延、3武力攻撃、4テロ・内乱の四つの事態に加えて、その他これらに匹敵する事態と、考えられる全ての事態を含んだものといたしました。
その上で、実質的な要件は二つです。
一つは、これらの事態により、選挙の一体性が害されるほどの広範な地域において、衆参議員の総選挙、通常選挙の適正実施が困難なことが明らかであるということ。もう一つは、解散や任期満了日から七十日を超えて、その選挙の適正実施の見通しが立たないということであります。
この二つの要件を満たす場合には、まず、選挙の実施の可否に関する情報を把握している内閣が、選挙困難事態と、それが継続する期間の見通しについての認定を行います。その期間は、最長でも六か月と制限をしております。
次に、この認定については、(2)で、衆参両院の三分の二以上の特別多数による事前承認、これを必要といたしました。できるだけ多くの国会議員の英知を結集してその適否を判断させるために、解散や任期満了によって任期が終了している国会議員もこれに関与させることといたしております。
次に、選挙困難事態の期間は、延長、再延長が可能ですが、通算で一年を上限といたしました。東日本大震災の際も一年以内には選挙実施が可能になったという立法事実を参考にしたものでありますが、これによりまして濫用を防止することになると考えました。
また、濫用防止に関しては、複数の会派から御提案をいただいております司法の関与がありますが、これについては、客観訴訟の創設といった形で対応したいと考えております。
また、選挙困難事態の認定があった場合の一つの効果が、2の選挙期日の特例、すなわち選挙の延期です。
ここでは、選挙は選挙困難事態の期間の経過後速やかに行うとするとともに、期間の経過前であっても選挙の適正実施が可能と認められるに至ったときは速やかに選挙を行わなければならないということといたしました。早期の選挙の実施は民主主義の根幹だからであります。
その上で、その選挙が延期されている期間に議員が不在となる穴を埋めるためには、二つ目の効果として、3の(1)、議員任期の特例について定めることになります。
ここでは、阪神・淡路大震災や東日本大震災のときの地方選挙の特例法を参考にして、その任期は、延期された選挙期日の前日まで延長するといたしました。
なお、解散又は任期満了によりまして既に任期が終了している国会議員は、当該認定の日に再び国会議員となったものとみなして、その任期を延長することといたしましたのは、衆議院の場合は解散による任期終了がほとんどですから、このような手当てをしないと意味がないということでございます。
なお、国難に対処するに当たって、どうしてもこの総理の下では国が沈没してしまうという場合もあり得ますから、いろいろとこれは御議論があるところでございますが、内閣不信任決議は禁止しないということといたしました。
また、選挙ができないということは国民投票もできませんから、(3)のように、憲法改正も禁止されるということになります。
第二は、参議院の緊急集会の機能拡充です。
憲法五十四条では、衆議院総選挙は解散から四十日以内に実施しなければならないことになっておりますが、四十日以内の実施は困難だが七十日以内には実施できる見通しがあるときにはどうするのかということに対しましては、四十日を超えた総選挙が憲法違反にならないようにするとともに、このような場合も参議院の緊急集会で対応ができるということを明確にいたしました。
また、任期満了による衆議院不在の場合の緊急集会の開催につきましても、憲法五十四条の類推適用といった不安定な解釈に任せておくのではなくて、明文でこれを認めるということにしました。
これらのことを正確に御理解いただければ、私たちが決して参議院を軽視していないということ、むしろ参議院の緊急集会の機能を充実させたいと思っていることがお分かりになると思います。
最後に、第三のオンライン国会につきまして、国会議員が議場に参集することが困難なときその他特別の事情があるときはオンライン出席ができるということも憲法に明記することといたしました。
以上が、私なりの総括的な論点整理であります。
本日私が整理した各項目につきましては、既に幾つかの課題も指摘をされておりますが、これらの点につきましては、賛成でも反対でも結構ですので、是非、委員各位から率直な御意見を聞かせていただきたいと思います。それがこの憲法審査会での使命であり、国民の声を代弁をするということになります。
そして最後に、私の発言と補足資料によりまして、お互いの議論が建設的なものになりまして、この論点がますます深掘りをされて、最終的に、全会派が参加する条文案の作成につながることを心から期待をいたします。
引き続き、各委員の御協力をお願い申し上げまして、私の冒頭発言を終わります。
ありがとうございました。
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