○國重委員 ここ数年の憲法審では、選挙困難事態における国会機能維持に議論が集中をして、かみ合った、課題解決に向けた議論が展開されてきたことは、私は非常にいい流れ、傾向だと思います。他方で、それ以外の重要な憲法テーマが軽視されるようなことがあってはならない、社会の中で起きている問題に憲法の規定を通して光を当てるような議論も忘れてはならないと思います。
NHKの朝ドラの「虎に翼」、御覧になっている委員の方もいらっしゃるかと思いますけれども、女性初の弁護士、判事、裁判所所長になった三淵嘉子さんをモデルにしたドラマです。戦争で夫を亡くし、兄や父も亡くし、砕けそうになった主人公の心に、前を向いて生きる力、希望を与えたのが、制定されたばかりの日本国憲法でした。彼女が、条文の文言を一つ一つかみしめながら暗唱し、自分を取り巻く環境は今までと何も変わらない、でも、この憲法がある、私が私でいるためにやれるだけ努力してみるか、よしと決意して立ち上がる、そういった時代背景を伴ったシーンを見て、改めて、憲法十三条の個人の尊厳、憲法十四条の法の下の平等などが持つ価値、すばらしさに感銘を受けました。一人一人にとって日本国憲法がいかに大きな意味、役割を持つものなのか、改めて感じました。
このような、憲法の規定を通して国民が求める国家の姿が実現できているのか、憲法で保障されている国民の権利がきちんと守られているのか、こういったことを議論することも、この憲法審の重要な役割だと思います。
とりわけ、ある問題、法律について、司法で憲法に違反するという違憲判決が出されたとき、司法から立法府にボールが投げられたときには、具体の制度は所管委員会の議論に委ねるべきであるとしても、憲法問題についてはこの審査会で真摯に議論し、委員間で問題意識を共有していく、そしてその議論を国民に知らせていくことは必要なことだと思います。
中谷筆頭幹事を始め幹事の皆さんには、こういった視点を取り入れた議論のテーマ設定も今後の憲法審の運営において是非考えていただきたいと思いますし、特定のテーマに限定されない自由討議においては、議論を拡散させないという視点だけではなく、重要な憲法問題をバランスよく取り上げるという観点も含めて、委員間で引き続き真摯に議論していきたいということを申し上げまして、私の発言といたします。
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=國重徹
MCP: search_diet_speeches(speaker="國重徹")