○古川(禎)委員 本起草案の趣旨及び内容につきまして、提出者を代表して御説明申し上げます。
建設工事やその前段階に当たる調査及び設計の担い手である建設業等は、社会資本の整備及び管理の担い手であるとともに、災害時における地域の守り手であり、地域にとって不可欠な存在です。
しかし、厳しい就労条件を背景に建設業の就業者の減少が深刻化し、また、本年度から建設業への時間外労働の上限規制が適用されているなど、その担い手確保や地域建設業等の維持、生産性向上が急務となっています。さらに、公共工事等の発注者側においても発注関係事務に携わる職員が減少しており、発注体制の強化が課題となっています。
このような状況を踏まえ、まずは公共工事の取組から、これらの課題への対策を加速化し、民間工事を牽引していくことによって、将来にわたる公共工事の品質確保の促進を図るとともに、持続可能な建設業等を実現する必要があります。
本起草案は、このような趣旨から提案することとしたものであり、その主な内容は次のとおりであります。
第一に、担い手の確保のための働き方改革及び処遇改善に資するよう、公共工事の品質は、公共工事等に従事する者の休日等の労働条件等の適正な整備について配慮がなされることにより確保されなければならないことを基本理念において定めるとともに、公共工事に従事する者に対する賃金の支払いや休日の付与の実態に関して国が調査を行うよう努めなければならないこととしています。
また、適切な価格転嫁対策として、発注者の責務に、価格変動時のスライド条項の設定、その運用基準の策定及び適切な請負代金額の変更に係る規定を設けています。
さらに、担い手の中長期的な育成及び確保のため、国及び地方公共団体が、職業訓練を実施する者に対する支援や、高等学校等と民間事業者等との間の連携促進、外国人を含む多様な人材の確保に必要な環境整備の促進について必要な措置を講ずるよう努めなければならないこととしています。
第二に、地域建設業等の維持に向けた環境整備を図るため、発注者の責務として、地域の実情を踏まえた競争参加資格等を設定することとともに、災害からの迅速な復旧復興に資する事業のために必要な能力を有する民間事業者と地域の民間事業者との連携及び協力のために必要な措置を講ずることや、公共工事の目的物の被害状況の把握に関し、当該目的物の整備等について必要な知識及び経験を有する者の活用に努めなければならないこととしております。
第三に、新技術の活用等による生産性向上を図るため、新技術の活用推進を基本理念や受発注者の責務として位置づけるとともに、脱炭素化の促進や技術開発への国の支援等について規定を追加することとしております。
第四に、公共工事の発注体制を強化するため、職員の育成支援のための措置や発注関係事務の実態の調査に基づく助言に係る規定を設けるとともに、公共工事の入札及び契約の適正化に係る指針において、必要な体制整備に関することを定めるものとし、国土交通大臣、総務大臣及び財務大臣への報告を踏まえ、同指針に照らして必要な勧告又は助言等をすることができることとしております。
第五に、測量業の担い手確保のため、測量士及び測量士補となる資格の要件や、測量に関する専門の養成施設の登録要件を柔軟化するとともに、測量法に資格の在り方の検討規定を追加することとしております。
以上が、本起草案の趣旨及び主な内容であります。
何とぞ速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
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公共工事の品質確保の促進に関する法律等の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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