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長友慎治 ·国民民主党・無所属クラブ

衆議院農林水産委員会(2024-05-29)での発言

第213回国会 ·第第18号号 ·2,751字
○長友委員 国民民主党の長友慎治です。  今日は、有機農業につきまして、まずは質問をさせていただきたいと思います。  私の地元、宮崎県の高鍋町と木城町は、二〇一八年から高鍋・木城有機農業推進協議会を設立しまして、農業者や関係機関、団体が連携協力して、有機農業の取組を今支援しているところでございます。  昨年、二〇二三年六月二十五日に、国の政策であるみどりの食料システム戦略に基づきまして、有機農業について、生産、流通、消費まで一貫して、農業者のみならず、住民を巻き込んだ地域ぐるみの取組を進めるオーガニックビレッジを高鍋町と木城町が合同で宣言をしました。  二町による広域の連携はまだ全国でも珍しく、高鍋、木城は、有機農業を推進し、持続可能な町をつくるため、有機農業の生産者を増やすほか、学校給食の有機化などに今取り組んでいるところでございます。  実は、約二週間前の五月十三日に、この高鍋・木城有機農業推進協議会が企画した有機農業の講演会がありました。講師の先生は徳江倫明さん、NPO法人全国有機農業推進協議会の理事を始め、数々の有機農業の団体の事務局長や会長、代表理事をされている方ですが、大地を守る会に参画されたり、有機農産物の宅配事業、らでぃっしゅぼーやを起こしたりされた方であります。  その徳江さんが、有機農業概論として、国内外における有機農業の歴史と今後の展開についてお話をされまして、今後有機農業を学ぶ上での土台になるようにと、高鍋農業大学校の生徒さんに向けまして、地域の方も何人か来ていらっしゃいましたけれども、二時間ほどお話しいただいたところでございます。  私もその講演を聞かせていただきました。有機農業、これまでの五十年、そしてこれからの五十年という形で、前半は有機農業の歴史についての振り返り、後半はこれからの有機農業がどうあるべきかという内容だったわけですが、お手元の資料一を御覧いただければと思います。  有機農業の普及をめぐる歴史と時代認識ということで、オーガニック一・〇、オーガニック二・〇、オーガニック三・〇という形で、大きな流れを分かりやすくまとめていただいております。これは徳江さんが作られた資料で、高鍋農業大学校の講演時に配られた資料になります。  オーガニック一・〇というものは、十九世紀の終わりから二十世紀の初めにかけて、農業が進み始めた方向に問題を感じ、基本的な変化の必要を察した数多くの先駆者たちが自然農業の実践と普及を始めた頃で、オーガニックの創始者の時代ということになります。  オーガニック二・〇は、先駆者たちが作り出した文書や農業体系が基準や規定、制度という形にまとめられていった一九七〇年代に始まる時代で、大体二〇〇〇年前半ぐらいまでをオーガニック二・〇ということにしてあります。この間、民間の自主基準や公的規制、世界的評価、マーケットの拡大などが進みました。  オーガニック三・〇は、オーガニック運動の第三段階です。オーガニック三・〇の目的は、これまで片隅にあった有機農業を主流に押し出し、地球と人類が直面する難題の解決に不可欠な手段の一つとして有機体系を打ち出す、まさに今の時代です。SDGsに代表されるように、真に持続可能な包括的な在り方に向けた大々的転換で、有機農業の新しいビジョンを展開し、世界の難題に積極的に取り組もうというところに、私たちが今いるところになります。  興味深いのが、資料の一番左上、オーガニック一・〇の部分を見ていただくと、有機農業研究会が発足した年と環境庁が新設された年が同じ一九七一年なんですね。その前に、水俣病が一九五六年に公式に発見されています。戦後、水俣のチッソ株式会社が、アンモニア肥料、硫酸アンモニウムの製造を再開したのが一九四五年。日本の公害問題や環境問題に世間の注目が集まり始めた頃に有機農業の原点があるということが分かると思います。  日本に有機農業が提案された時代の問題認識はどのようなものだったのかということですが、これは、日本有機農業研究会設立趣意書というものがありまして、一九七一年十月十七日に出されておりますけれども、このように書いてあるんですね。  現在の農法、一九七一年時点当時の現在の農法は、農業者にはその作業によっての傷病を頻発させるとともに、農産物消費者に残留毒素による深刻な影響を与えている。また、農薬や化学肥料の連投と畜産排せつ物の投棄は、天敵を含めての各種の生物を続々と死滅させるとともに、河川や海洋を汚染する一因ともなり、環境破壊の結果を招いている。  このことから、農業の近代化と環境問題に対する明確な認識が一九七一年時点であったことが分かります。  また、技術の開発については、このように記されています。  現在の農法において行われている技術はこれを総点検し、一面に効能や合理性があっても、他面に生産物の品質に医学的安全性や、食味の上での難点が免れなかったり、作業が農業者の健康を脅かしたり、施用するものや排せつ物が地力の培養や環境の保全を妨げるものであれば、これを排除しなければならない。同時に、これに代わる技術を開発すべきである。  この時点で、環境保全を阻害する要因は排除すべきという意思と代案の必要性が、一九七一年の段階で訴えられております。  最後に、農業者の役割と国民の共感という部分については、このようにあります。  農業者が、国民の食生活の健全化と自然保護、環境改善についての使命感に目覚め、あるべき姿の農業に取り組むならば、農業は農業者自身にとってはもちろんのこと、他の一般国民に対しても、単に一種の産業であるにとどまらず、経済の領域を超えた次元で、その存在の貴重さを主張することができる。そこでは、経済合理主義の視点では見出せなかった将来に対する明るい希望や期待が発見できるだろう。  こういうふうにあるわけなんですね。社会問題解決型に農業はなるんだ、ソーシャルビジネスとしての農業の提案というものが見て取れるわけなんです。  このように、日本の有機農業の歴史をひもときますと、有機農業は、どのような時代背景の中、誰が唱え始めて、問題意識の原点は何だったのかということを知ることができ、それはとても重要なことで、有機農業のことを考える大前提だなというふうに感じたわけです、高鍋農業大学校で徳江さんの授業を私も拝聴してですね。  そこで、大変恐縮なのですけれども、失礼を承知で伺いますけれども、農林水産省の職員の皆様は有機農業についてはどのように学ばれているのか、まずはお聞きしたいと思います。

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