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山崎正恭 ·公明党

衆議院本会議(2024-03-26)での発言

第213回国会 ·第第14号号 ·2,940字
○山崎正恭君 公明党の山崎正恭です。  私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案に関し、質問をいたします。(拍手)  近年、世界の食料安全保障の現状は、干ばつなどの世界的な気候変動やウクライナ情勢により、世界の食料生産、流通が打撃を受けるなど、深刻な事態です。我が国においても、食料自給率の低下や相次ぐ災害など、食料安全保障上の課題が山積しております。  このような状況の中で、農政の憲法とも言われる食料・農業・農村基本法が、制定後、初の改正を迎えました。新しい基本法の下で、しっかりと食料の安全保障を確保していかなければならないと考えます。  一方で、資材高を上回る所得拡大の実現など、持続可能な農業の再構築も喫緊の課題です。  そこで、今回の食料・農業・農村基本法の改正により、農業の持続可能性と食料安全保障の確保をどのように実現させていくのか、今後の政府の取組について、総理にお伺いします。  次に、公明党が昨年十二月に政府に対して行った提言において要望したのが、平時からの食料安全保障の確立であります。その状況を平時から評価する指標として、今までは食料自給率だけだったのが、今回の改正では、その他の食料安全保障の確保に関する事項の目標が加わりました。確かに、農地や生産資材、また、農業技術、農業労働力などにも着目した総合的な指標で日本が食料を自給できる力を捉えて、自給力を蓄えていくことは重要であります。  そこで、今回の改正では、食料自給率及びその他の食料安全保障の確保に関する事項の目標について、少なくとも毎年一回、目標の達成状況を調査し、その結果を公表しなければならないとなっていますが、それだけではなく、調査結果を受けて、施策を不断に検証し、例えば、需要に応じた生産を推進すべき品目を選定するなど、状況に応じた施策の見直しを機動的に進めていく必要があると思いますが、総理の見解をお伺いします。  次に、日本の基幹的農業従事者百二十三万人のうち、五十歳代以下は二十五・二万人、全体の二一%であるという現状を考えた場合、これからの我が国の農業従事者をどう確保していくかということが大変重要であります。  この点についても、公明党は、昨年十二月の提言の中で、農業の生産基盤である農地の確保を図るため、担い手とともに、担い手以外の多様な農業人材を本法案の中に位置づけることを訴えてきました。  そこで、今回の改正で、第二十六条の望ましい農業構造の確立において、効率的かつ安定的な農業経営を営む者とともに、それ以外の多様な農業者により農業生産活動が行われることで、農業生産の基盤である農地の確保が図られるよう配慮するものとするとありますが、家族農家やサービス事業体なども含め、多様な農業者が本法案に位置づけられるべきと考えますが、農林水産大臣の見解をお伺いします。  次に、農水省が発表した農業物価指数によると、二〇二三年の農業資材価格は、ウクライナ危機などを背景に上昇していた二〇二二年を更に上回り、統計が残る一九五一年以降で過去最高となりました。肥料や飼料などの高騰も相まって、農業従事者の経営を大きく圧迫しています。  そこで、今回の改正において、第四十二条の中で、「国は、農業資材の価格の著しい変動が育成すべき農業経営に及ぼす影響を緩和するために必要な施策を講ずるものとする。」と定め、農業資材高騰への対策について明記していますが、育成すべき農業経営者については、その対象を限定することなく、幅広く施策の対象とすべきであると考えますが、農林水産大臣の見解をお伺いします。  次に、持続可能な農業経営のためには、農業者の経営的安定が重要でありますが、気候変動に伴う災害の激甚化、頻発化により、農業者の経営は不安定さが増しているとも言われています。そんな中、二〇一九年からスタートした収入保険制度が、全ての農作物が対象になることもあり、農業者の経営の救済に一定の役割を果たしてきましたが、災害対応など、制度の充実を図っていくべきだと考えます。  そこで、実施後五年がたった農業従事者の収入保険について、引き続き、取組状況や現場ニーズを踏まえて見直しを行っていくことが重要ではないかと思いますが、農林水産大臣の認識をお伺いします。  次に、国民の皆さんへの食料の安定供給を行うには、食料システム全体を持続可能な安定したものにしていくことが重要です。そのために、まずもって重要なことが食料を生産する農業従事者の確保であり、先ほども述べました、肥料や資材高騰等の厳しい経営環境に負けないための農業従事者の所得の拡大が非常に重要であります。  具体的には、適正な価格形成をどう行っていくかであります。現在、飲用牛乳と豆腐、納豆についての取組が行われていますが、それに続いて、今後は国費による調査を実施していくとの認識ですが、裾野が広い食料品のサプライチェーン全体で適正な取引や価格形成ができるよう、政府を挙げて調査体制や手法を強化し、実態を正確に把握する必要があると思います。  現在、総理が推し進めてきた賃上げの流れが加速化してきていますが、適正な価格形成は農業者にとっての賃上げであります。昨年六月の食料安定供給・農林水産業基盤強化本部の第四回会合で、適正な価格転嫁を進めるための仕組みの創設、法制化が政府方針として打ち出されています。  そこで、今後行う調査結果を踏まえて、法制化を目指すとの政府方針を力強く進め、農業者の賃上げや所得拡大についても政府を挙げて進めるべきであると考えますが、総理の決意をお伺いします。  次に、農産物等の適正な価格形成に向けては、消費者を含めた食料システム全体の関係者の理解が不可欠であります。今回の改正においては、消費者の役割について、食料の消費に際して、食料の持続的な供給に資するものの選択に努めること等が示されています。  そこで、農業者からは、消費者の行動変容につながるような実効性のある施策が求められています。公明党は、消費者の行動変容につながる環境や健康に優しい農産物等の表示の見える化などを提案してきましたが、こうした取組も含めて、具体的に国としてどのように進めていくのか、農林水産大臣にお伺いします。  また、持続可能性、将来の日本の農業の発展を考えた場合に、子供たちへの教育、食育が大変重要であると考えます。  そこで、食育を関係省庁が一体となって取り組むべきと考えますが、総理の答弁を求めます。  結びに、公明党は、これまでも、農は国の基として、日本の農業振興に全力で取り組んでまいりましたが、今回の食料・農業・農村基本法の改正により、国民の皆さんの食料の安全保障が確保されるとともに、農業従事者の所得拡大がなされ、日本の農業が更に発展し持続可能なものとなるよう、今後の政府の実効性のある取組を強く求め、私の質問といたします。  最後までの御清聴、ありがとうございました。(拍手)     〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

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