○伊佐進一君 公明党の伊佐進一です。
公明党を代表し、育児・介護休業法について質問をいたします。(拍手)
育児・介護休業法は、現在審議をされております子ども・子育て支援法同様、昨年取りまとめられたこども未来戦略方針の中身を反映させたものであり、二つはいわば双子の法案です。両法案の中身を総合すると、どういった支援を充実させるかという給付と、それをどう支えるかという負担から成り立っています。
私がこれまでの議論を伺う限り、給付についてはまだまだ不十分という御意見はあるものの、その方向性については、多くの同僚議員も賛成されていると思います。
一方で、その支援に必要な負担は、文字どおり負担であり、どういう負担の形であれ、様々な角度からの御批判があることは当然だと思います。しかし、負担の在り方がどうあるべきかは、どういった社会を目指すのかそのものであり、各党が、負担についても恐れずに対案を出し合って議論するべきだと考えます。
その点において、立憲民主党や日本維新の会からも財源も含めた対案が示されると伺っており、評価をいたします。各党がそれぞれ考える負担の在り方を提示し、それがどういう意味を持つのかを説明し議論し合うことが、国民の皆さんにとっても分かりやすい審議につながると思います。
政府に伺います。
これからの社会の在り方として、子供、子育て支援充実のため、どのような負担の在り方を考えて今回の法案を作成されているのか、その基本理念を改めて伺います。
財源を医療保険に合わせて徴収する子供支援金については、委員会においても様々な御指摘をいただいております。子育て世代を支援するために、保険負担が重くのしかかる現役世代への更なる負担は問題ではないかという指摘、また、リスクを皆で分かち合う保険制度の観点からすれば、受益と負担が対応しない支援金はその趣旨に合わないのではないかという指摘などです。
しかし、今回の支援金制度は、現役世代のみならず、経済界や高齢世代も併せて、社会全体で負担を分かち合う制度となっています。子供が高校を卒業するまでの支援金の加入者一人当たり負担増が約十万円に対して、支援金による新たな給付は約百四十六万円であり、子育て世代にとっては圧倒的にお得な制度になっています。
また、保険にはそもそも社会連帯の趣旨があり、いずれ誰もが医療や介護のお世話になり受益を得るのであれば、社会保障の機能を強化する子供、子育て支援は、全ての国民、経済界が受益者たり得ます。保険制度の趣旨にそぐわないとは必ずしも言えません。
財源として子供支援金を始めるのは拙速であり、もう少し社会保障全体の議論を進めてから財源を決めるべきだとの御意見もあります。
しかし、少子化対策は待ったなしです。対策が遅れれば遅れるほど、その効果は限られたものになってしまいます。新しい徴収の仕組みを構築するには時間や社会的コストがかかるため、まずは支援をスタートさせ、中長期的に、PDCAを通じて改良を重ねていくことは合理的です。
こうした考え方については、国会での審議はなされているものの、そもそもの保険制度自体が複雑であり、広く共有されているとは思えません。政府は、今回の審議を通じて指摘された事項などについて、国民の皆様の御理解を得られるため、丁寧な周知を図るべきだと考えますが、大臣の答弁を求めます。
育児・介護休業法について質問いたします。
今回の法案では、一昨年末、公明党が取りまとめた子育て応援トータルプランにおける提案の多くを取り入れていただいており、感謝を申し上げます。
具体的な制度論に入る前に、大きな政府の方針について伺います。
我が党のトータルプランにおいて、我々が柱の一つに掲げたのが、男女間の不平等の解消、性別役割分担意識の是正です。いわゆるアンコンシャスバイアスに基づく慣習等の見える化を図り、その思い込みが当たり前ではないと気づく機会の提供が必要です。仕事と育児、介護の両立を実現する様々な諸制度の前提として、この意識改革が重要な基盤になると思います。
政府は、こうした男女間の不平等の解消や性別役割分担意識の是正に向けて、どのような取組を進めるのかを伺います。
子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置について伺います。
子育て中の短時間勤務については、三歳になるまでは一日六時間を基準として設定することが事業主の義務となっています。しかし、三歳以上のお子さんがいても短時間勤務を求める声は大きく、同制度の就学前までの拡充について、これまでも、私も含め我が党同僚議員から、国会の場において幾度となく訴えてまいりました。
しかし、例えば直近の昨年二月の予算委員会において、短時間勤務を利用している労働者の多くは女性のため、まずは男性の育児への関わりを促進することが先であり、引き続き検討するという答弁でした。
今回の法改正においては、三歳以上についても、事業主に対して短時間勤務制度を含めた選択肢に関する新たな義務が課せられることになりました。どのような形で、子育て世代の幅広いニーズに応える制度となったのかを伺います。
労働者に対する意向の聴取、配慮について伺います。
現行においては、労働者からの妊娠、出産の申出によって、事業主は、育児休業制度を個別に周知すること、また、その取得等について意向を確認することが義務づけられております。
今回の法改正では、育休のみならず、勤務時間帯や勤務地などの意向についても確認すること、出産後も、三歳以降で使える様々な制度の周知や意向確認をすることが事業主に新たに義務づけられることになります。
しかし、こうした制度の周知や意向確認については、書面の交付のみをもって形式的に義務を果たしたとすることが重要なのではなく、希望する労働者を制度の利用につなげることが重要です。新しい制度がそれぞれの職場でしっかりと定着していくよう、政府としての取組を求めます。
介護離職防止のための支援制度について伺います。
家族の介護や看護による離職者は、依然約十万人近くで推移しています。仕事と介護の両立支援には、現在においても様々な制度が用意されています。しかし、例えば、三回に分けて通算九十三日まで利用可能な介護休業制度を利用した方は、介護をしている雇用者の一・六%にとどまるなど、制度の多くは利用が進んでおりません。
その理由の一つに、そもそも労働者がこうした支援制度を知らないことが挙げられます。また、事業主からすれば、労働者が家族のどんな介護に直面しているかが分からないことなどが挙げられております。
労働者が利用できる両立支援制度について、丁寧な周知と意向確認が重要であり、同時に、事業主が労働者の置かれている環境を把握することも重要だと思いますが、政府の対応を伺います。
以上、御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣武見敬三君登壇〕
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