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鈴木史朗 ·長崎市長

衆議院予算委員会(2024-02-21)での発言

第213回国会 ·第第12号号 ·3,747字
○鈴木史朗君 長崎市長の鈴木史朗でございます。  加藤座長を始め衆議院予算委員会の皆様方におかれましては、国会会期中の大変お忙しい中とは存じますけれども、お時間をいただきまして、このように長崎市で地方公聴会を開催いただき、そして、長崎市に意見陳述の機会を設けていただきまして、誠にありがとうございます。  それでは、座ったままで説明させていただきます。  本日は、長崎市の人口減少の現状、そして、その対策として取り組んでいる重点プロジェクトについて、主に観光、漁業に焦点を当てて述べさせていただきたいと思います。  それでは、お手元の資料、こちらの長崎市の資料一ページ目を御覧ください。  私は、現在の長崎市の人口減少の現状、これを百年に一度のピンチというふうに申し上げております。  まず、現状でございますけれども、人口の自然動態も社会動態も減少幅が拡大しておりまして、特に社会減、つまり転出超過数は全国ワースト三位となるなど、深刻な状況にございます。  主な要因といたしましては、若い世代の転入者数の減少、少子高齢化の進展などが他都市と比較しても顕著な状況にあるということが考えられます。このため、行政サービス低下、担い手不足など、様々な影響が想定されるところでございます。  資料二ページ目を御覧ください。  他方、チャンスともいうべき町の変革も進んでおります。  このページの、地図の上の赤い楕円のエリア、これが陸の玄関口であります長崎駅周辺になりますけれども、西九州新幹線が開業いたしまして、これを契機として、駅舎、駅ビルはもちろんですけれども、MICE施設、出島メッセ長崎、外資系ホテルも相次いで開業しております。  さらに、長崎駅の左上の青い楕円のエリアのところですけれども、これはジャパネットグループが八百億円以上を投じて整備を進めております長崎スタジアムシティでございまして、今年十月に開業予定でございます。  さらに、地図の下の赤い楕円のエリア、これは海の玄関口、松が枝埠頭になりまして、大型クルーズ船が二隻同時着岸できるよう整備が進められているところでございます。  このように、新たな基盤というチャンスを上手に生かし、長崎市へ人、企業、投資を呼び込み、人口減少というピンチを克服したいというふうに考えております。  三ページ目を御覧ください。  現在、長崎市におきましては、経済再生、そして少子化対策、この二つを車の両輪と捉え、重点プロジェクトに位置づけて、PDCAサイクルを回しながら戦略的に取組を推進することで、人口減少の克服に向けた好循環を生み出すことを目指しております。経済再生を進めるに当たって、特に即効性の高い分野、これは観光交流でございます。  めくっていただきまして、四ページ目を御覧ください。  これは観光庁の資料でございますけれども、定住人口一人当たりの年間消費額、約百三十万円になりますけれども、これを旅行者の消費に換算しますと、例えば外国人旅行者であれば八人分、国内宿泊旅行者であれば二十三人分に当たることになります。つまり、多くの観光交流人口を集めれば、定住人口の減少を補う経済効果を得られるということになります。  続きまして、五ページ目を御覧ください。  旅行消費の経済効果でございますけれども、観光業界にとどまらず、幅広い産業への波及効果でありますとか、あるいは、この三つ円の右下の方は雇用誘発効果でございます。こういった効果が期待されます。  このため、現在、四十七都道府県全てが今人口減少に陥っております。こういう中にあって、この交流人口、あるいは関係人口の拡大、これは、地方創生の切り札、即戦力となることが期待されております。  次に、六ページ目を御覧ください。  長崎市は、特に観光交流分野において豊富な地域資源に恵まれているという強みがございます。軍艦島を始めとする産業遺産、大浦天主堂などの潜伏キリシタン関連遺産という二つの世界遺産があります。被爆地としての平和関連遺産、出島など歴史、文化の魅力、海、山の自然の魅力、チャンポン、カステラ、卓袱などの食の魅力、そして、外から来た人を温かく迎える受容性の高い人の魅力。  一方で、様々な課題に直面しております。関連産業の人手不足、斜面地が多く、平地が少ないことによるコスト高、そして、交通インフラは、市内の道路渋滞、そして長崎空港への国際直行便が少ないこともございます。そして、御案内のとおり、西九州新幹線にまだ未整備区間があります。こういった交通インフラの更なる充実が求められております。また、オーバーツーリズムへの懸念もございます。  これらの課題に対処するために、例えば人手不足解消に向けては、外国人労働者の活用でございますとかあるいはDXの推進、斜面地の交通の問題については、そういった交通インフラの整備を図る、次世代モビリティーを導入する、渋滞解消のための道路整備などが必要と考えております。国からの御支援について御高配を賜りますよう、よろしくお願いいたします。  そして、長崎市としては、これからは、旅行者数といった交流の量より質、すなわち高付加価値化が大切であるというふうに考えております。  具体的には、旅行消費額の増大、日帰りよりも宿泊、泊数の増加、宿泊単価の増加、あるいは観光資源を磨き上げて稼ぐ力を向上させること、さらに、労働生産性を向上させ、労働集約型から脱却すること、そして、ナイトタイムエコノミーの推進でございます。  特に夜景観光に力を入れておりまして、世界新三大夜景と日本新三大夜景にも選ばれております。折しも、現在、長崎ランタンフェスティバルが開催されておりまして、長崎の夜は極彩色に彩られているところでございまして、あしたは福山雅治さんと仲里依紗さんによります、このお二人は長崎出身でございますけれども、この超豪華コンビによります皇帝パレードも予定されているところでございます。  また、長崎市では、サステーナブルツーリズム、つまり持続可能性に配慮した観光を推進しておりまして、特に、歴史的建造物が集積します南山手・東山手地区の夜景を脱炭素化するという取組を進めておりまして、先月、これが評価されて、環境省の脱炭素先行地域に選定されたところでございます。  今申し上げました高付加価値化への取組に対しては、既に一部国から御支援を賜っており、感謝申し上げますとともに、更なる支援の強化をお願いしたいと思います。  七ページ目を御覧ください。  観光交流分野におきまして、長崎の食の魅力は強力な武器となっておりまして、その中心的役割を果たしておりますのが水産業でございます。  その強みとして、日本一の魚種の豊富さ。あるいは、かまぼこのことをかんぼこといいますが、全国トップクラスの消費量でございます。鯨、からすみなど、豊かな魚食文化がございます。  一方で、問題点として、そういった強みが認知されていないということ、あるいは漁業者の高齢化、漁業コスト高等の影響で所得が低いこと、赤潮や自然災害などの被害があるということがございます。  現在、長崎の魚の魅力の発信事業といたしまして、新鮮な魚のおいしさをPRするさしみシティというキャンペーンを展開しているところでございます。  また、新規就業者の確保のための取組でありますとか、魚のブランド化等による漁業者の所得向上、あるいは災害対策、そういった取組を事業者の皆様と連携して推進しておりますので、国におかれましては、特に新規就業者の確保のための取組など、こういう支援に対して是非充実を図っていただきたいと思いますし、また、災害対策につきましても、赤潮被害に対しては国の補正予算にて御支援いただいております。  これについては、本当に、この場をおかりしまして感謝申し上げたいと思います。更なる国からの御支援をお願い申し上げたいというふうに思っております。  それから、あとは、それ以外の分野といたしまして、八ページ目、経済再生のほかの成長可能分野ということで、デジタル、それから海洋、環境分野、生命科学。いずれも、地元の大学において強みがある、あるいは、例えば造船といった、既に長崎において産業の集積、ストックがある、そういった分野でございます。そういった強みを生かしながら経済再生を図っていきたいというふうに考えております。  最後に、九ページ目を御覧ください。  少子化対策のために、車の両輪の片方でございますけれども、ここで特にお願いしたいのは、第二子以降の保育料無償化、小中学校給食費の無償化などの経済的負担の軽減を図っておりますけれども、本来、子供は、地域によらず、ひとしく平等であるべきでありまして、国において全国一律の制度とすることが必要であると考えておりますので、是非国における御支援をお願いするよう申し上げまして、私からの御意見とさせていただきます。  本日は、どうもありがとうございます。(拍手)

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