○木村英子君 障害児が差別的取扱いがされないように、今後も保育園に安心して通えるように、早急に改善をお願いしたいと思います。
次に、保育士不足についてお聞きします。
資料五、四を御覧ください。
近年、保育施設等での重大事故は、平成二十七年は三百九十九件起こり、令和四年は千八百九十六件と約四・七五倍と増え、子供が犠牲になる事故が後を絶ちません。
例えば、資料五のとおり、昨年十二月には、世田谷区の認可外保育施設で生後四か月の乳児がうつ伏せ寝の状態で寝かされ、死亡したという事故が起こりました。国はガイドラインで、子供の睡眠中は定期的に呼吸や体位、睡眠の状態を点検するよう示していますが、園長が不在のときや複数の子供の対応に追われていたときなど、点検を徹底できなかったということが明らかにされています。
また、二〇二一年には、福岡県中間市の保育園で五歳児が炎天下の送迎バスに九時間取り残されて熱中症で死亡した事件が起こり、その翌年の二〇二二年にも、静岡県牧之原市の認定こども園で当時三歳だったお子さんが通園バスに置き去りにされ重度の熱中症で亡くなったという痛ましい事故が立て続けに起こっています。
その後、二〇二三年にはバスへの置き去りがなくなるように通園バスへの安全装置の義務化がされましたが、保育士がきちんと見回り、保育園児が置き去りになっていないかを直接確認することが不可欠であると言われています。
また、こども家庭庁が令和四年に行った調査では、資料六のとおり、不適切な保育が九百十四件、そのうち虐待が九十件起こり、不適切保育や虐待事件が相次いでいることが全国の自治体で確認されています。
保育中の子供への虐待や不適切な対応による事故や死亡など、近年の報道を見ても子供の犠牲が増え続けています。例えば、資料七のとおり、給食を園児が吐き戻すまで食べさせ続けたり、障害児に馬乗りになって虐待をしたり、転ばせて背中を押さえ付ける暴行をするなど、ここ数年だけでも数えられないほどの虐待事件が報道されています。
このような子供たちの悲惨な事故や事件が起こる大きな理由の一つに、保育士不足に加え、国の保育士の配置基準に問題があると思います。特に四、五歳の配置基準については、一九四八年から七十六年間ずっと同じ基準が使われ続けています。時代とともに子供たちの環境も変化している中で、七十六年間も基準が見直されてこなかったのですから、子供への虐待や事故が増えるのは当然です。そして、やっと今年の四月に初めて配置基準が改正となり、資料八のとおり、三歳児十五人に対し保育士一人、四、五歳児は二十五人に対し一人の保育士を配置する基準に変更されました。
しかし、海外に比べ、日本は一人の保育士が担当する子供の人数が圧倒的に多く、まだまだ不十分な状態です。例えば、資料九の福島大学の大宮教授の資料では、スウェーデンでは、五歳児の場合、保育士一人が最大でも六人のお子さんを保育することになっており、ニュージーランドでは十人、ドイツやイギリスでも最大十三人と、日本よりも手厚い基準となっています。
次に、資料十を御覧ください。
これは保育士さんを対象に行われたアンケートですが、自らも不適切な保育を起こしかねないと思いますかという問いに対して、七七%の保育士が、自らも不適切な保育をしかねないと不安を抱いていると回答しています。
資料十一では、不適切な保育が起こる背景について聞いたところ、人手が足りないが八二%、多忙でゆとりがないが八〇%となっており、不適切保育や虐待については、現場の人手が足りず、ゆとりがないことが大きな原因となっていることが分かります。
また、資料十二のとおり、不適切な保育をなくすために必要な対策として、保育士の九四%が人員配置基準の改善を求めており、具体的には、四、五歳は十人から十五人、三歳児は五人から十人、一、二歳児は三人に一人の保育士を配置する基準への改善が求められているところです。
戦後、一九四八年から四歳以上の保育士の配置基準が変わらなかったことは異常なことだと思います。一人一人の子供の安全を確保した保育を実現するには、早急に人手不足を改善しなければ、虐待だけではなく、目が行き届かずに、事故を防ぐことはできません。現場の保育士さんたちの意見を踏まえ、人員配置基準の抜本的な改善をすべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
木村英子 の他の発言
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=木村英子
MCP: search_diet_speeches(speaker="木村英子")