SEISAKU DB トップ
SEISAKU DB
畠山武志 ·賢治の土株式会社代表取締役

参議院農林水産委員会(2024-05-23)での発言

第213回国会 ·第第11号号 ·4,084字
○公述人(畠山武志君) 賢治の土株式会社の畠山武志と申します。  本日は、大変貴重な場に呼んでいただきまして、誠にありがとうございます。  当社は、設立は平成十五年、今年で二十年となります。主な核となる事業につきましては、産直施設の運営でございます。特に、農産物を始め県産の加工品から民工芸までというようなところの展開をいたしております。私も、一方では認定農業者としてトマト作りもやってございます。  今日は本題の前に、今から、初めて産直に取り組んだときの経緯も含めて、より本題の方に御理解をいただけるような御説明を申し上げたいと思います。  まず、産直を始めた経緯は、盛岡市内から県北方面へ約三十分、渋民地区、これが二〇〇八年に新しい商業施設開業計画がありまして、その中で道の駅同様の産直施設を造りたい、その運営をしてほしいとの要請に応えたものであります。  その中の目的としては、玉山渋民地域の活性化に資すること、二つ目として、農家の手取り収入を高めること、お客様に喜んでいただける販売価格の実現を行い、頼りにされる施設にすること、そして、安全、安心を担保すると、この四つでございました。  その中で、役割分担としては、売場それから設備、これについては商業施設のオーナーに受け持っていただく。次に、売場の商品であったり、それから農作物以外のお取引先の部分に声を掛けて、その集約は賢治の土が、また販売システムも賢治の土がやる。そして、一番核となります農産物につきましては、JAさんの協力を得て、産直部会、この設立と、あわせて、安全、安心、当然のごとくそこはJAさんがしっかりやっていますので、農薬であったり栽培履歴であったり、そういったものを担当された。  その中で、特にも我々が一番力を入れて、そして調査をし行ったのが、生産者の農家の手取り収入のアップをするんだと、この取組でございます。  当時、今から十六年前になるわけですが、通常の農家が出荷をして、首都圏を想定した場合に一品の売上げ百円、それを売り上げたときに、輸送料であったり段ボールの資材のコストであったり、そういったものを、経費を差し引いたときの手取り額が四十円から四十五円、こういう結果でございました。私たちは、これを何とか手取りを上げたい、地域にいて収入が取れるそういう施設にしたい。その中でやったのは、いわゆる施設の運営オーナーと、それから私ども賢治の土と、そしてJAさん、その中で私たちは持続していけるような施設を造ろう、そして実現したのが手取りが七十五円から八十円、そういうところに行き着きました。  やはり、もう一つの意味合いとしては、お客様に、地域の消費者、市民の方々に産直野菜、そして、そこに記載されている文があります、鮮度であったり顔が見えたり、そして、なおかつ、いつでもよりどころ、野菜のお買い場としてのよりどころ、これを実現をするためにそういう組立てをいたしました。  ようやく、その中で、安全、安心については、JAさんの指導も含めて、例えば表示関係については東北農政局さんの方に御相談をし、勉強会も実施もいたしました。それから、表示関係、これらについても保健所さんの方に御指導いただいてやってございます。そういう中で、まずは産直、私どもが考えた産直はそういう形でございます。  さて、次に、その産直の今、今どうなっているのか。先ほど県の本部長さんの方からもお話があったんですが、今生産農家が抱えている喫緊的な課題というのは、いわゆる資材の高騰でございます。それから、薬剤、関連するもの、特にも露地栽培の場合のマルチ、これは二倍になってございます。それと、種子、こちらの方は三倍になっております。  そのような状態の中で、お話を申し上げたとおり、それを消費者に、いわゆる資材の高騰を理由に価格転嫁、本当にできるものだろうか。特に、我々は、先ほど申し上げましたとおり、産直という形の中で、よりどころとしてお客様が買えるぎりぎりの、そういうような考え方で進めてございます。そういたしますと、倍です、資材が。それが単純に足し算で、掛け算ででき得るものではございません。そうなって、今の状況はやはりお客様に買ってもらえるぎりぎりの価格。何でか。作り続けるとは、継続的に買っていただかなきゃならないじゃないですか。ですから、そういうような状況です。やはり、その辺のところも含めて、国の方では何らかの支援措置というものをお考えいただきたい。  次に、産直農家というのは、役割として、小規模ではありますけれども、地域の消費者に向けた農産物の安定供給の担い手でございます。ですから、産直野菜というものはそのものが付加価値商品でありまして、さきに述べましたとおり、生産資材の高騰分も十二分に反映できないけれども今頑張っている、そういう状況です。それから、特にも強調を申し上げたいのは、この産直に期待をしてくれるお客様、消費者へ産直だからできること、お客様とのつながり、喜んでいただきたい。それが、厳しくとも作りがい、そして生きがい、やりがいになっております。その実感こそが、頑張ろう、このエネルギーを生み出しているんです。  小規模家族経営体の農家は、地域の食あるいは地域コミュニティーを支えていっていると言っても過言ではありません。年々農業を取り巻く環境は厳しさを増しており、合理的な価格形成を維持しつつ国民一人一人がこれを安定的に入手すること自体が大変困難になっていくような気がしてなりません。  また、温暖化による厳しい気象変化の対応、予防とか、そういう対応、対処できるような栽培管理方法の習得、これも非常に重要な課題であります。岩手でも、昨年度は記録的な猛暑により、また春の凍霜障害により農産物に大変な被害が出ました。でも、結果的にそれを受けるのは消費者なんです。農家も大変です。計画したものが取れない、販売高もキープできない。でも、そのまた消費者のところにそれが全て行くわけです。  そして、そういった部分で対応策、今JAさんとか、本部長がおられますけれども、JAさんを通じたいろんな対策の方をなさっておりますけれども、やはりそれが満遍なく順次というわけにはいきません。是非、今はスマホもあるじゃないですか、いろんなその気候、予測される気候に対して、農業の方で地域若しくは品目別でこういう対処をした方がいいとか、そういうサジェスチョンが、是非やはり国の方で、順次で見れる、今年の傾向はこうだ、こういったものが気を付けなきゃならないよ、そういったものがもしできるものであれば、その情報システム構築という部分も是非お願い申し上げたいと思います。  また、耕作放棄地の拡大、これについても、非常に県内でも放棄地と見られるところが拡大をしております。深刻な問題だと思います。特にも中山間地区、高齢化、労働力不足等の影響で原野化している状況と、更に進行している状況にあります。地域によっては集落戸数の減少も耕作放棄地の拡大に拍車を掛けており、その対応は急がれるところであります。  放棄地再生対策としての耕作、栽培する、活用する仕組み、手だてが喫緊の課題であると思われますが、一方では、環境保全型農業の推進にも阻害要因となっているというふうに思います。結果、鳥獣害対策の面において耕作放棄地対策は非常に重要であると。  また、農地の再生、復元も、放棄年数が長くなりますと再生に経費が多く掛かると聞いております。平場であれば大きな機械で大きな企業さんがやっていただければすぐ復帰するんだと思いますが、中山間地区はそうはいきません。その辺のところも考えた中で再生、復活をお願い申し上げたい。  また、中山間地域における放棄地についての対策としては、小規模農業者との連携が必要であります。両輪を、大きな企業的農業がやる放棄地の再生、復活と中山間の農業の方々がやる対策、この両面がやはり必要ではないのかと。  特にも、農村基本法第二十九条、農業生産の基盤の整備及び保全の一文で水田の汎用化及び畑地化ということがありますが、私は、岩手県県北の中で三十年も、すなわち中山間の地形を利用し、山合いの畑で雑穀、それを作ってきた農家、頑張ってきたところを見ております。その方々は、その地形を巧みに生かして、そして新しいその地域ならではの生産性が出るような作物をきっちりと栽培をしてきております。  この条文の中で畑地化が進む、そして、平たんで、特に県央部、県南部の方であれば容易に、平野部のところで仮に雑穀だとかそういったものが非常に簡単にできるわけじゃないですか。そういったものがなったときに、その今まで頑張ってきた、中山間で頑張ってきたそういう農家はどうなるんだろうな、そういう心配をしております。  また、農業は一色ではないんだというふうに個人的に思います。地域を支える地場産業型の農業は、産直等で地域の食を守り、地域コミュニティーはもとより、自治会組織では地域の環境整備、草刈り機を持っていわゆる自分たちの地域を一生懸命きれいにする、そういうことをなさっております。  それから、農業者年金だけに頼らないで、生計費の確保は農業収入で、産直に出した部分だとかそういう形で年齢問わず頑張っているわけです。その方々が気力とやりがいを持って農業に取り組めるような基本法にしていただきたい。特にも、耕作放棄地の再生、復活の役割を担う場合には、地場産業型経営体が受け持ち、なおかつ国が所得の安定を図ることも重要だと思います。  先駆的で最新のテクノロジーを駆使して農業の発展に貢献できる農業企業体、地域で活躍できる地場の小規模農家との役割分担ができるような形、大小の力を合わせて農業を守るような農村基本法となりますことを切にお願いを申し上げます。  以上でございます。

畠山武志 の他の発言

2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 先ほども申し上げたんですけれども、いわゆる程度の問題。  すなわち、加工品であれば一〇%とか二〇%の値上げですというようなものが、一つの基準がございます。…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 確かに議員おっしゃるとおり、例えば先ほど御説明したとおり、産直とか継続的に出せる部分についてはその部分をいわゆる補填はできるんですが、やはり農業で食べていけ…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) いずれ、効率的ないわゆる生産性等々、そういった部分を担えるのは大きな企業体しかないんだと思いますし、また、小さい小規模の農業というのは、先ほどの部分もありま…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 私も農家の長男でありまして、まさにその二十五年という部分はよく分かっておりますし、振り返りますと、作るなと言われた時代があり、そして、作ってもいいけどそこの…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 私も、この畑地化については、やはり場所、やはりその位置するところという部分が非常に重要になってくると思いますし、また転作するにしても、やはり中期的な形で、そ…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 今議員おっしゃったとおり、自分もやりながらそういう虫の目で虫のように働いてやっているわけですが、やはり今、例えば野菜というのをテーマにしたときに、共通で、例…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 私は賛成です。…
2024-05-23 · 参議院農林水産委員会
○公述人(畠山武志君) 基本的に、産直の野菜は生産者が決定をいたします。先ほどもお話ししたんですが、この資材高騰、それらの反映がなかなかできにくい。  ですから、県本部長が先ほど…

API / MCP 利用

国立国会図書館 国会会議録 API を構造化

REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=畠山武志
MCP: search_diet_speeches(speaker="畠山武志")