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曽徳深 ·横浜華僑総会顧問

参議院法務委員会(2024-05-30)での発言

第213回国会 ·第第15号号 ·1,522字
○参考人(曽徳深君) 実は、一九四五年に戦争が終わりました。それで、中国は内戦があって、最後に、一九四九年に中華人民共和国ができて、蒋介石が台湾に行きました。日本は、日華条約で台湾を認めて、中華人民共和国を認めませんでした。したがって、僕らは広東省出身なので大陸側の人間です。そうすると、我々がその台湾のパスポートをもらうということはあり得ないので、非常に不自由な思いをしています。例えば、国の里帰りなどもパスポートないわけですから行けない、そうすると日赤のルートで行くみたいな、そういうことをやっていますよね。当然、外国へ出て何かするということもあり得ない、そういう状態の中で。  そして、政治情勢の影響で日本の政府は台湾側の肩を持ちますわけですから、それを、ちょうどそのことによって、一九五二年に、元々一つだった学校が、その先生たちが台湾の言いなりにならなかったので、台湾から人を派遣してきて校長を交代しようということで、学校が闘争になっちゃった。そのときにも、八月一日なんですけど、警察が来て全部排除してその場所を占拠した。九月一日、新学期が始まるときに出かけていったら、実は、警察も来ていて台湾の海軍もいて、我々が学校に入れなくて、別に一年間、中華街の中の華僑の家で勉強するような羽目になったということがあります。  そういう意味のちょっと政治的な対立が入ってきたときに、日本の警察が台湾側の肩を持つんですね。そうすると、いつも大陸側に対してマークをするみたいなことをやります。例えば、パスポートを欲しいんだったら大陸の学校をやめてこっちへ来なさいみたいな、そういうのが実は日本の官憲と一緒になってやっていたという。だから、個々人に対してはもうやっぱりマークするような立場で、結局は、在留、在留カードじゃなくて登録票ですね、そういう例がたくさんあります。ただ、それはもう七十二年前ので、私はそのときに、今は八十四ですけど、そういう経験を持っている人たちってもうこの年齢なんですよ、もう亡くなっているわけです。だから、今回その事例をもっと集めようと思って探したら、そういう人たちはもういない。いないんですけど、逆に、今新たに来て取得しようとしている人たちが、結構やはり手続的にいろいろ難しいところ。  それで、僕が今心配しているのは、今非常に政治情勢良くないですよね。台湾海峡なんかで何が起きるか分からない、あるいはアジアで何が起きるか分からない。政治的ないろんな不穏な空気になったときに、やはりこの法律を利用して、またいろいろと監視されるのかということを思います。  出入国の管理というのは必要だと思います、こういう法律は必要だと思います。ただ、その中に、出入国だけの管理じゃなくて外国人管理という要素がもうはっきりと入って、確かに決められていました。だから、ある種の外国人取締法なんですよね。だから、外国人とこれからよくやろうとしたときに、外国人取締法は、そのものの存在が必要なのかどうかは分からないんですけど、もっと慎重にいわゆる考えるべきだと私は思います。そういう使われ方をされるべきではありません。  戦前は、いわゆる治安維持法でいわゆる特高に監視されていた。現実に、戦前に日本に初めてピアノを入れてきたピアノの周さんという方は、しょっちゅう部品を買いに上海行くので、これ、スパイ容疑でやっぱり、スパイでも何でもないわけなんですけど捕まって、結局は戦後すぐに亡くなったという、そういう経緯があります。  そういう政治的なことにも利用される危険性のある法律だと私は思っているので、もっと慎重にやってほしいなと思います。

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