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林芳正 ·自由民主党・無所属の会 ·内閣官房長官

参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会(2024-03-15)での発言

第213回国会 ·第第2号号 ·1,665字
○国務大臣(林芳正君) 拉致問題担当大臣の林芳正でございます。  拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。  北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において、主体的に取り組み、解決を目指すべき課題です。  二〇〇二年に五名の拉致被害者が帰国して以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思います。  私自身、御家族の皆様との面会の機会などを通じて、長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いしています。拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題です。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいという御家族の皆様の切実な思いを改めて胸に刻んで、問題解決に向けて全力で果断に取り組んでまいります。  岸田総理は、各国首脳との会談等において、拉致問題について支持を働きかけ、昨年十一月のAPEC首脳会議や十二月の日本・ASEAN友好協力五十周年特別首脳会議の機会に実施した二国間会談も含め、拉致問題の解決に向けて引き続き緊密に連携していくことなどを確認してきています。私自身も、外務大臣時代に引き続き、外国要人の方とお会いする機会には、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を直接求めています。  拉致問題の解決に向けては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。岸田総理自身、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現し、日朝関係を新たなステージに引き上げるため、また、日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていくと述べています。  拉致問題は、歴史上の事件ではなく、今なお被害者が自由を奪われ、御帰国できない状態が続いている現在進行形の問題です。日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが問題解決に向けた力強い後押しとなります。このため、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。  本年度は、拉致問題を考える国民の集いを地方自治体との共催により七県で開催したほか、昨年六月にオンライン国連シンポジウム、昨年十二月に政府主催シンポジウムを開催し、北朝鮮による拉致問題の実態と御家族の苦悩について、御家族からの生の声を発信いただきました。また、拉致問題に関する舞台劇や映画等の上映会を全国各地で開催しました。  加えて、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発活動が重要な課題となっており、積極的に推進していく考えです。具体的には、教員等を対象とした研修や、中学生、高校生を対象とした作文コンクール、教員を目指す大学生が拉致問題を取り扱う授業を実施できるようにすることを目的とした講座の開設などの取組を行っております。また、昨年八月には、今年度からの新たな取組として、全国の中学生を集めて拉致問題に関する中学生サミットを開催しました。本サミットに参加した中学生のアイデアを基に制作した広報動画も活用し、若い世代への啓発を強化してまいります。  これらの啓発活動と並行して、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けたラジオ放送も政府として実施しております。また、民間団体への委託放送を行うとともに、ラジオの共同公開収録も本年度は四回実施しました。今後とも、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けた情報発信を積極的に行ってまいります。  拉致問題は岸田政権の最重要課題です。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいります。  松下委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願いを申し上げます。

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