○鶴保庸介君 自由民主党の鶴保庸介でございます。
私は、会派を代表し、ただいま議題となりました令和五年度政策評価実施状況等報告について、松本総務大臣に質問をいたします。
これまで取り組んできた決算審査の充実とともに、行政の適正な執行を監視、監督することを活動の柱とし、行政監視機能の強化に議院全体として取り組む。この平成二十九年に設置された参議院改革協議会での各会派合意に基づき、参議院では令和二年から、本会議を起点とした新たな行政監視の年間サイクルの構築と行政監視委員会の活動の一層の充実に向けた取組を進めてきました。
同時に、行政監視や政策評価も、グローバル化の一層の進展やデジタル化の発展などにより加速化する社会経済の変化に対応させなければなりません。
昨年三月に、内閣は、各行政機関が政策評価の計画を策定する際の指針を定める基本方針の一部を変更する閣議決定を行っていますが、これまでにない政策形成と評価に関する改革の取組について、参議院の行政監視とどのように連携しながら進めていくお考えでしょうか。総務大臣の御所見をお伺いいたします。
また、その際、EBPM、エビデンス・ベースト・ポリシー・メーキングは各府省においても必須と考えられていますが、総務大臣は、どのように政府や地方公共団体でのEBPMに関する政策能力の向上に取り組み、行政評価や監視において成果を上げていくお考えをお持ちなのか、お伺いをいたします。
映像文化を資産として後世に残すべきではないか。今から十数年前のことになりますが、参議院議院運営委員会において、国立国会図書館でテレビやラジオの番組を保存して館内で視聴できるようにする放送アーカイブ制度をつくるため、法案を準備いたしました。
関係者の意見聴取まで行ったことは、少数の関係の議員、この中にもいらっしゃると思いますが、よく知るところですが、報道は全くなされませんでした。当時、マスコミ各社が報道への政治介入をとても警戒されていたことをよく覚えております。この懸念を排除するため、数十年にわたり非公開という一文を書き込んだこの法案も日の目を見ることなく終わりました。
しかし、放送コンテンツの持つ文化的、歴史的価値は今も寸分も変わらないと思います。現時点では、図書館外で放送ライブラリーやNHKアーカイブスなどの専門の公開施設がありますが、民間施設であるため散逸のおそれは常にあり、その範囲も限定的です。また、国立国会図書館では、放送後に頒布を目的としたDVDやCDが所蔵されているのみです。
国会図書館で納本された印刷物は活用できるものの、生活に浸透しているテレビ番組やラジオ番組については蓄積されておりません。これでは、風俗、文化の深掘りに不利であり、文化立国として日本の強みを発揮していこうとする我が国として残念でなりません。
もちろん、著作権に関わる権利処理の複雑さやプライバシー保護、さらには言論の自由や放送の自由との関係もしっかりと考慮しなければならないことは当然でありますが、以前と違って保存のための技術革新も進み、コストもそれほど掛かりませんし、アーカイブはコンテンツの当否そのものをただすものではなく、本来のイノベーションの基盤としての存在意義があるということは世界が認めるところであります。現に米国の議会図書館や国立国会図書館、国立公文書館、英国のBFIナショナルアーカイブ、さらにはフランスの国立視聴覚研究所なども、放送映像等のアーカイブ化を進めております。
表現の自由、報道の自由、そして著作権に配慮しながらも、放送文化を将来に残し活用する取組について前に進めるべきと考えますが、総務大臣に現状と将来戦略について伺います。
近年、地球温暖化を背景に自然災害の激甚化、頻発化が顕著になっており、想定以上の被害が発生しています。しかし、応急復旧作業等に不可欠な建設機械の対応が遅れ、自然災害からの早急な復旧復興の障害となっているケースも散見されます。
特に地方では、そもそも人口減少に伴う財源難で災害復旧に活用できる建設機材等を事前に用意することができません。また、地域の建設業者も、最悪だった平成二十三年や二十四年からは公共予算自体は戻ってきているものの、いまだ、機材を持つ、機材を自前で持つ体力はなく、いざというときに即応できる体制にはなっていません。そもそも災害など一時的需要に対応することは、余力のない個別自治体のみに責任を負わせるには負担が重過ぎます。
また、災害対応のみならず、いまだ市場に出回っていない新技術と言われるものは、スケールメリットがないため高価であったりいたします。これら新技術を現場で採用することは、国民、被災者への利便に資するだけでなく、イノベーションを一歩でも進めることになると思います。
複数の地方公共団体によるグループでの機材の共同リースや人材派遣の協定、それへの財政支援の仕組みなどは、地方公共団体の規模が小さければ小さいほど不可欠だと考えますが、行政監視、政策評価を行う立場と地方自治を所管する立場の双方を持つ総務大臣に所見をお伺いをいたします。
地方での人口減少を背景に空き家問題は厳しさを増しています。
昨年の空き家は九百万戸、総住宅数に占める割合は一四%弱で、調査開始以来、共に過去最大です。今後も高齢化の進展により放置空き家の一層の増加が予想されます。
空き家の放置による倒壊や不法侵入、ごみの不法投棄、さらには街並み、景観を損ねるといった影響は深刻です。放置空き家の周辺での地価下落が進み、ここ五年間、全国で四兆円弱の経済損失となる民間試算もあります。
今から五年ほど前の総務省行政評価局による空き家対策に関する実態調査、昨年十二月の空家対策特別措置法改正などにより、住宅用の土地ということで減免されていた固定資産税が管理が行き届かない空き家については対象外とされるなどの措置が講じられてまいりました。
しかし、撤去により倒壊等の危険性が解消できても、そこには何もない空間が生まれるだけで、人口減の悪循環は止まっていません。また、そもそも管理しなくても税金をまけてもらえるというのならば、ほっておいてもいいというようなモラルハザードにもなりかねません。
建物の存在そのものが国のインフラ、財産であると考え、いかにしてこれを維持、活用していくかという観点から、これまでのように持ち主が空き家に住むことだけを考えるのではなく、社会全体で活用術を考えることによって、地方に人を、活気を呼び戻す政策が必要です。
言うまでもなく、空き家の中には、うまく活用できれば、空洞化し、にぎわいの消えた市街地の再生、さらには歴史的な街並みや景観の復活などにつなげる可能性を持ったものもあります。移住を考えている方々などのお試し的な居住等にも活用することもできます。このことは、法律の成立によって政府が国策として後押しする二地域居住の促進にも資するはずであります。そのためには、これまでのように持ち主が分からないということで活用ができなかった言い訳からはもう脱却すべきであります。
そこで、固定資産税台帳から得られる納税者情報の柔軟な活用などにより、前向きな空き家活用策を進めることで、空き家による空洞化が進む地方の市街地の再生や自治体の人口増、そして不動産価値の改善を介した固定資産税等の地方の財政力の強化を図ることが大切だと考えます。総務大臣の御所見をお伺いいたします。
最後に、公務員の世界でも、急激な少子化で新規就労する若年層が先細りしていることから、国家公務員と地方公務員の定年が段階的に引き上げられることとなっており、二〇三一年度に六十五歳となります。
既に多くの業界や職種で人手不足や採用難が切実となっていますが、公務員も同様の状況に直面しています。
行政需要が複雑化、高度化する中、能力や実績に基づく公正な評価により、働く意欲のある高齢人材が有する公務に関わってきたキャリアを活用することは、国家公務員、地方公務員を問わず求められていると考えます。また、行政監視、政策評価のように、行政経験や知識を生かしつつ、第三者的な立場で取り組むことができる分野での活用も考えなければなりません。
総務大臣に御所見をお伺いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕
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○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=鶴保庸介
MCP: search_diet_speeches(speaker="鶴保庸介")