○山本太郎君 これまで政府が自治体の避難計画を厳しい基準でチェックした上で了承してきたか、その経緯見ていきます。
資料七。原発事故から約二年半後、二〇一三年九月、内閣府と自治体の担当者によるコアメンバー会議で、当時の政府の担当者は、国の側から、どのような避難計画を作れば取りあえずオーケーか、目安となる作成要領を作るという方針を示した。福島第一原発事故による住民避難で多くの被災者の命や健康が失われた教訓を受けて、本当に実効性のある避難計画とは何かを考えていくための会議です。
それぞれの地域の実情を踏まえた綿密な計画作成が必要になることは先任の大臣も認めてきました。けれど、この会議で内閣府の担当者は、ここまで作れば取りあえずオーケーとする目安を国が示すと言っているんですね。こんなふうに、国が取りあえずオーケーの目安を示して自治体が計画を策定するのでは、地域ごとの課題を踏まえて重要事項の細部を詰めた計画作りできるはずありません。
資料八。案の定、自治体担当者と政府担当者が避難計画の充実化に取り組むはずの作業部会で、政府の担当者がバス確保について、バス確保についても後でいいだろうと、よその地域で整理した内容でやっていけばいいと上司にそう言われたので、サラリーマンなのでやるしかないと思ったという驚きの発言をしています。みんなが自家用車で避難できるわけではない以上、バス車両の確保は避難計画の生命線、そのバス車両の確保ですら、後でいいだろう、よその地域の計画と同じでいいなどという発言が出てきてしまっているんですね。
このバスと運転手の確保は、実効性ある避難計画を作るためには絶対必要。しかし、実際に原発事故が起きた際、民間のバス運転手を高い放射線の下に送り込めるんですか。難しい問題ですよね。バス運転手は、放射線業務従事者でも原発労働者でもなく防災を担う公務員でもない、一般の民間人なので被曝量は一年間一ミリシーベルトが上限になるのが当然。
資料九。原子力災害対策指針ではOILという放射線量の指標を示している。OIL1は一時間で五百マイクロシーベルト、OIL2は二十マイクロシーベルト、このOILのレベルを超えた地域から避難、一時移転する住民の支援が必要になる。しかし、単純計算で、OIL1の地域に入れば二時間で一ミリシーベルトの被曝。福島事故の実績を踏まえれば、運転手の被曝を一ミリシーベルトに収めるのは難しいですよ。民間の運転手をどのような判断で原発事故被災地に送り込むのかという難題を国は自治体と民間業者に丸投げしているんですよ。
資料十A、B。例えば、内閣府が二〇一七年七月二十四日に出した原子力災害時の民間事業者との協力協定等の締結についてでは、基準値以内に被曝量を収めるよう管理するのは事業者の責任、そうした被曝管理ができなければ、自治体が自衛隊など実動組織に対応を求めて調整しなさいというんです。
この通知が出る二〇一七年七月より前に、既に国が了承した避難計画もあります。佐賀県玄海原発周辺の避難計画は、二〇一六年十一月に国の原子力防災会議で既に了承されている。二〇一八年三月には玄海三号機が、同年六月には四号機が再稼働。自治体から見れば、避難計画が了承され、原発再稼働後に、バス運転手の被曝管理は自治体が事業者にやらせろ、無理そうなら運転手撤収、自衛隊に自治体が頼めという話になる。これまで民間バス事業者の協力前提の計画と整合性付かなくなるんですね。このことは、後に内閣府と自治体の担当者の会議において自治体側から厳しく追及されています。
資料十一。佐賀県の担当者は、民間事業者は放射能放出などリスクが高まったときに撤収と言っているが、バス等の運転どうなるのか、策定済みの緊急時対応と矛盾するんじゃないのか、避難には民間事業者は使わないということか、困惑を隠せない、そういう状態ですね。
大臣、この玄海原発避難計画のように、民間バス運転手が派遣できない場合どうするのかという重要な事項が確定しないままで避難計画を国が了承した例がございますと。このやり方っていいかげんじゃないですか。いいかげんだと……(発言する者あり)あなた関係ない。大臣です。
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