○寺田静君 秋田県の寺田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
まず初めに、大臣、また副大臣、政務官の皆様、御就任おめでとうございます。
昨日から衆議院の方も含めて農林水産委員会での御答弁を拝聴しておりまして、今日もお言葉ありましたけれども、全ての政策を検討の俎上にのせたいと、諦めたら未来はないんだというところなど、本当に感銘を受ける場面もありました。また、大臣のレクなど、部長以下の皆さんも含めて役所の皆さんに、若手を含めて自由に発言をしてもらって、その英知を集めたいというようなお言葉ですとか、本当にそうされてほしいなという期待を込めて今日質問をさせていただきたいというふうに思います。
秋田の農家の皆さんとお話をしておりましても、大臣に期待を寄せておられるんだなというのを感じております。その期待の源と申しますのは、先ほど大臣もおっしゃった、ちょっと大変だろうと思ったけれども新しい景色が見えるかもしれないと思って引き受けたという言葉のとおり、新しい景色が大臣の下で見えてくるかもしれないというふうに農家の皆さんが期待を寄せていらっしゃるんだろうというふうに私自身感じております。
私は、今日はたくさんの質問は用意しておりませんし、また、ほかの委員の方とかぶってしまったところもありますので、今日は大臣の思いをゆっくりとお聞かせをいただきたいというふうに思っております。
少しだけ私自身の問題意識を申し上げたいというふうに思います。私の地元、農業県の秋田でございますけれども、地元のことで大変恐縮ではありますけれども、ただ、雪国や、また米どころというところでは全国の共通の課題でもあろうというふうに思っております。
少子高齢化のトップランナーと言われる私の地元の秋田でございますけれども、この人口減少、また鳥獣被害の増加、また前年までは米の価格の低迷というものにも苦しんでおりました。また、気候変動の影響も大きくて、高温障害、また、ハタハタを含めた魚が捕れない、また、捕れる魚の種類が変わってきてうまくこの流通に乗せられないと、農村もそうですけれども、漁村も本当に厳しい現状があるというふうに感じております。
また、今日もたくさん質問がありましたけれども、特に中山間地の方々、農業では食べていけないということで、先祖代々の土地を荒らしたくないから、とんとんなら作付けもしたいけれども、赤字では続けていけないんだというお声も聞いております。子供に継がせたいけれども、食べていけないものを継がせることはできないと。この食べていけないというところが、この農村コミュニティーが成り立たなくなった一番の原因でもあろうというふうに思っております。
もちろん、農政に深く関わるところもあると思いますけれども、それだけの問題ではないということ、先ほど来大臣もおっしゃられているとおり、私自身も承知をしております。
農業団体の女性の団体の会長のお言葉で、こういうものがありました。私たちの時代は、女性は財布を持たせてもらえなかったと、そういう生活を娘にはさせたくないと思ったと、口は出さなくとも、どなたの胸のうちにもこのような思いがあったと、だから勉強させて、自立しろと言って村から追い出したと、そして農村に嫁不足が起こったというふうに言われました。
大臣も先ほど、男衆は飲みに行っても女性たちはその後の作業もしていたとかいうお言葉もありましたけれども、農業を手伝って、炊事に家事に洗濯、炊事に掃除に洗濯、育児と介護、座る間もなく働いてきたというふうにこの会長もおっしゃっておられました。文字どおり、女性活躍などと言われる前から、農村の女性たちは農地でも家でも活躍をされてこられたんだろうというふうに思っております。
そうした中で、やっぱり自分たちとは違う生活をさせたいと、先ほど大臣もおっしゃっておられましたけれども、自分の可能性を試してみたいとか様々な思いがあって、やっぱり人が農村を離れてきたという実情もあろうかというふうに思っております。
私は、今年の五月に農業国のブータン、幸せの国と言われるブータンにも行かせていただく機会をいただきましたけれども、ブータン、人口七十万人の国でありますけれども、やはり年間五千人の若者がより良いチャンスを求めて海外に出ていってしまうんだということをとある大臣の方から教えていただきました。
昔が良かったというふうには、私は、それは良かったのかもしれませんけれども、その時代に戻れというのはやっぱり私も違うんだろうというふうに思います。三世代同居がほとんどで、子供の声もにぎやかで、昔は良かったというふうに聞かれますけれども、この時代に戻れと言うのは、やはり、大臣も先ほど少し触れていらっしゃったかなと思いますけれども、長男だから仕方なく継いで苦労したとか、長男は家や農地を継ぐべきだとか、あるいは女性は家の中のことを担うべきだとか、それは誰かがやっぱり個人の思いを我慢して、やりたいことを我慢して、その個人の我慢の上に成り立っていた過去にはやっぱり戻ることはできないですし、戻すことは適当ではないというふうにも私も思っております。
このより良い可能性を求めて田舎を出ていく若者を止めることは適切ではありませんけれども、ただ、やりたいと思った人がとどまれるようにするための支援、多くはもうからないかもしれないけれども、田舎でゆっくり子供を育てながら、自分たちが食べていける分だけ稼げれたらいいと思っている人たちを支援をする政策が必要なんではないかと私自身は思っております。人口減少に鳥獣被害、ここも農政とは無縁ではないというふうに私も思っております。
この頑張る者を支援をするというところは私自身も理解はできるところはあります。公金を使うという意味で、頑張る方を支援をするんだというところは理解できるところはありますけれども、ただ、その土地や国土が維持できなくなったときの影響の大きさ、その対応に関わるこの社会全体のコストというものを今、この少子高齢化のトップの秋田はそれを今実感をしているということは申し上げたいというふうに思います。
これは秋田だけの問題ではなくて、すぐにこの日本全体のあちこちの地方の課題になってくるというふうに思います。従来言われてきた、先ほど少し舟山先生が触れておられましたけれども、従来言われてきた多面的機能、農業、主に田んぼですけれども、そうしたものだけではなくて、農家回っておりますと、九十代でも畑や田んぼに出ているという方もいらっしゃいます。健康寿命も維持できて、また農業をやる以上、地域とのつながりというものも維持されて、コミュニティーの維持にも貢献をしておりますし、多省庁にまたがる課題の未然防止にもなっているというふうに感じております。
こうしたところも、農水省の予算のその総枠を増やすというところには役に立つのかなと。本来であれば、厚労省がこれは対策としてやっているというようなことも、農村がしっかり機能が維持されていれば、そこは本当は予算なんて必要がないところというのもあるんではないかと。なので、農水省の予算、総額を増やすということに、私はもっと主張できるところはあるんではないかなというふうに思っております。
数年前に地域エコノミストの藻谷浩介さんという方が秋田にいらっしゃいましたときに、失礼かもしれないけれどと前置きをした上で言われたことは、人間は年を取ったら死ぬだけだけれども、地域は廃れたところから再生するだろうと、秋田にはその萌芽がもう出てきているだろうというふうに言われました。そういうふうに言われて、改めて地域を回っておりますと、若手農家の方が漁師と一緒に食堂を始めたりとか、あるいは両親と一緒に農家民宿を支えている女性だとか、その女性が入るようになってから海外からのお客さんがいらっしゃるようになったりとか、様々な地域、ぽつぽつと、そして萌芽のようなものが出てきているというのも私も目にしてまいりました。
もうかる農業ということが盛んに言われておりますけれども、がっちり稼ぎたいとか、もうけを出したいという人たちばかりではなくて、地域資源を生かして地に足を着けて暮らしがしたいんだと、自分たちが食べていけたらそれで十分なんだと、そういう価値観を持った主に若手の方たちが地域に定住ができる、この生活の糧を得られるための農政を是非実現をしていただきたいというふうに思っております。
少し前置きが長くなりましたけれども、質問に入らせていただきます。
基本法もそうでしたけれども、所信でも大臣の言葉の中に自給率というものがありませんでした。昨日、今日も何人かの方から御質問があったかと思いますけれども、大臣御自身は食料自給率を上げる必要はあるというふうにお考えであるということでよろしいでしょうか。
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会派入りをしまして、本委員会では初めての質問の機会をいただきまして、感謝を申し上げます。
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=寺田静
MCP: search_diet_speeches(speaker="寺田静")