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赤嶺政賢 ·日本共産党

衆議院憲法審査会(2025-05-08)での発言

第217回国会 ·第第6号号 ·1,609字
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。  今年は、戦後八十年を迎えます。かつて日本が起こした侵略戦争によって、アジア太平洋地域で二千万人以上、日本国民で三百十万人もの命が犠牲になりました。  日本国憲法は、この侵略戦争への反省の下に制定されたもので、憲法九条の戦力不保持、交戦権の否認を始め、二度と戦争を起こさせないことを強く求めております。戦後八十年の今こそ、この日本国憲法の価値を確認し、現実の政治に生かすことが必要です。今日のテーマである衆議院の解散など国会と内閣の関係に関する議論も、こうした観点から考えることが重要です。  戦前は、天皇が絶対的な権力を握り、議会は天皇や内閣の協賛機関にすぎませんでした。天皇主権に基づく独裁的な体制が戦争へと進む要因となりました。このことから、日本国憲法は、主権が国民に存することを宣言し、その権力は代表者が行使すると述べています。国民主権を確立した下で、国会を国権の最高機関と位置づけて権限を強化し、権力を統制することを要請しています。     〔会長退席、船田会長代理着席〕  日本国憲法が衆議院に内閣の不信任決議権を与えているのも、国会が内閣の横暴を統制することを求めているからです。  さらに、憲法は、衆議院議員の任期を四年と明記しています。四年の任期を通じて、国民の負託に応え、その職責を果たすことが国会議員の責務です。  その上で、憲法が不信任決議に対する内閣の解散権を規定しているのは、国会や内閣が民意を反映しているのか、その最終的な審判を選挙によって国民が判断することを求めているからです。選挙で示された民意に基づき、国会が新たな首相を指名し、その下で政治を進めることで、国民主権と民主主義を徹底しようというものにほかなりません。  こうした憲法の制定経緯や議会制民主主義の原則を踏まえれば、多くの憲法学者が述べているように、内閣による衆議院の解散は無制限ではなく、ましてや党利党略による解散は認められません。にもかかわらず、自民党政権が権力の維持や選挙のために解散を利用してきたことは、憲法の趣旨に真っ向から反するものです。  例えば、二〇一七年九月二十八日、当時の安倍首相は、臨時会の召集日に、その冒頭で国会を解散しました。安倍首相は、少子化問題や北朝鮮問題など国難に対応するためだと説明しましたが、その実態は、森友学園や加計学園の疑惑を隠すための、解散権を濫用したものだということは明らかです。  六月二十二日に、野党は、森友、加計疑惑の真相解明のため、憲法五十三条に基づき、臨時会の召集を内閣に要求していました。ところが、安倍政権は、野党の臨時会召集要求に九十八日間にわたって応じず、ようやく召集した臨時会の冒頭で解散を宣言し、国会での議論を封殺しようとしたのです。  憲法に基づく野党の臨時会召集要求を受け、当面の諸案件の審議を求めると召集を決定しながら、その冒頭で解散を表明するなど、余りにも国会を冒涜するものです。党利党略どころか、自らの保身のための解散にほかなりません。  二〇二三年には、岸田首相が、解散について問われたのに対し、情勢をよく見極めたいなどと発言し、自ら解散風を吹かす下で、自民党からは、野党が不信任を出したら解散するなどと、脅しとも取れるような発言が相次ぎました。権力を維持するために解散を利用する岸田政権に対し、多くの国民や識者から、解散権を弄ぶなという批判が起きたのです。  問題なのは、政府・与党の憲法に対する向き合い方です。解散権は首相の専権事項などと言いますが、そのようなことは憲法のどこを見ても書いてありません。自分たちの都合のよいように解散を利用する態度は、憲法の精神そのものを踏みにじるもので到底許されないことを強調して、発言を終わります。     〔船田会長代理退席、会長着席〕

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