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たかまつなな ·株式会社笑下村塾代表取締役

衆議院厚生労働委員会(2025-05-27)での発言

第217回国会 ·第第21号号 ·4,110字
○たかまつ参考人 株式会社笑下村塾のたかまつななと申します。  本日は、貴重な機会をありがとうございます。  私は、若者の政治参加を推進する活動をしています。年金部会の委員では最年少でした。若者世代の声を本日は届けたいと思います。  年金部会での取りまとめの後、SNS等で情報発信をしたところ、大きな反響があり、いわば炎上をしました。現役世代の声を十分受け止められていないのではないかというふうに考え、インターネットを通してアンケートを実施しました。若者、現役世代を中心に、五百十三名の方から回答をいただきました。  その声をまとめて、見えてくるポイントは三つです。  一つ目、現役世代の負担軽減の必要性です。  現役世代は、現状の年金制度に不安を覚えています。本来、利益のある制度にもかかわらず、強制加入はやめてほしいという声すらありました。世代間の格差を強く感じており、子育て世代の負担は重過ぎるとの声が多く見受けられました。  二つ目、政策検討プロセスへの若者の参加の必要性です。  年金制度には、若者世代も負担者、将来の受給者として大きく関わっているにもかかわらず、年金部会の議論に当事者たる自分たち若者世代はほとんど参加していません。もっと政策検討プロセスに若者の声を反映する仕組みが必要だと思います。そのほかに、専業主婦などの三号被保険者の当事者、障害者、遺族、貧困の高齢者、子供なども政策検討プロセスの会議に入るべきだと思います。  三つ目、政府、政治による情報発信の必要性です。  納得感のある説明がなされていないことが社会保障制度への不信感につながり、先ほどのような強制加入反対といった声にもつながっています。同じ改革でも、理解、納得感を高めることが必要です。国民目線での情報発信に取り組むべきだと考えています。部会、党、国会の意思決定の透明化、情報の積極的な発信に努めるべきだと考えています。  続いて、法案についてですが、基本的に私は法案に賛成です。男女の格差を解消し、働き方に中立的な制度へと転換している点は大きく評価できると思います。  その上で、今大きく議論になっている点について述べたいと思います。三つほど述べます。  一つ目は、調整期間の一致についてです。  今、国会やメディアの中で議論となっている国民年金、厚生年金のマクロ経済スライドの調整期間の一致を通した基礎年金の底上げについて意見を述べたいと思います。  調整期間の一致により、マクロ経済スライドを早期に終了することで、将来の給付水準が上がり、給付水準の世代間格差をなくすことにつながります。そのため、調整期間の一致について私は賛成です。しかし、若者世代の負担感や将来不安に寄り添うための施策が更に必要だと考えます。  調整期間の一致に関しては、将来、一から二兆円単位で増えていく国庫負担の財源にめどをつける必要があります。現役世代の間では、社会保険料の負担の重さから、不安や不満が広がっています。今の現役世代の給付水準を上げるためであっても、現役世代に更なる負担を求めることは望ましいことではないと思います。将来の給付水準を引き上げるためには、国庫負担の財源を確保することが必要です。そのためには、年金課税の見直しや、高所得者への年金給付の在り方を見直し、例えば在職老齢年金の見直しやクローバックの導入などを行い、負担能力がある高齢者の方に負担をお願いするなどということも一案として検討するべきだと考えています。高齢者の方についても負担をお願いするのは、世代間格差や世代内格差をなくすということにつながっていくと思います。  また、調整期間の一致は、一階部分を厚くすることで年金の給付水準全体を上げていくことに狙いがあります。しかし、加入期間が短いために低年金となってしまった人には別途対策が必要です。元々加入期間が短い方は、給付額が底上げされても、その影響は大きくありません。そのため、住居、福祉、医療、介護などの側面においても、低年金の人をどのように支えるのかということについては議論する必要があると思います。  二つ目は、適用拡大、企業規模要件撤廃に十年もかけて本当にいいのかということです。  適用拡大は、年金部会で議論されていた時期よりも遅れていると思います。年金部会では、次の財政検証の二〇二九年頃までに企業規模要件を撤廃すべきとの意見もありました。働き方改革関連法でも、中小企業への導入を遅らせましたが、そのことによってかえって大企業との差を生み出してしまいました。適用拡大についても、企業規模要件撤廃を遅くすればするほど、中小企業の人材獲得において大企業よりも不利にしてしまうことが予測されます。二〇三五年には、非正規雇用の人が多かった氷河期世代の先頭が既に六十代に入ってしまいます。いち早く適用拡大を進めることで、中小企業に勤める非正規の氷河期世代の人を救うことにつながると思います。  三つ目は、三号被保険者制度についてです。  今回、法案の附則に、今後、第三号被保険者制度の調査、検討をするという規定が入りました。改正案は働き方に中立な年金制度を目指しているにもかかわらず、第三号被保険者制度は時代にそぐわない制度となっています。しかし、審議会においても、廃止する方向性ではまとまりませんでした。三号被保険者にとどまるように、年収を百三十万円以内に抑えようと働き控えをする方がいます。こういった就業調整は女性の社会進出にとっても足かせになります。就業調整しなければ将来の給付水準の向上が見込まれるため、高齢女性の貧困対策にもつながります。  しかし、第三号被保険者から外れてしまうと保険料を自分で払わなければならないというふうに考え、就業調整する人がいまだにたくさんいるのが現実です。そこで、廃止の方向性を示し、段階的になくす見通しをつけるだけでも、女性の就労を後押しすることができると思います。  他方で、三号制度を廃止する上でも、十分に働くことができない人への配慮というのは当然必要です。例えば病気、障害、育児、介護、不妊治療など、様々な理由から十分に働くことができない人がいます。そのため、そのような事情がある人に対する給付や支援は別途考える必要があります。  所得や結婚しているかというところでしか実態が分からず、育児や介護などで困っている人がいるかもしれないからということで残すというのは、本質的ではないのではないかと私は考えます。今後、マイナンバー等を利用することで、資産やその他、支援する必要があるかどうかを判断できると、より支援が手厚く、より困った方に政策が届くと思います。  続いては、法案に盛り込まれていない点について、五つほど述べたいと思います。  一つ目、若者世代の声についてです。  若者世代の不満や不信の声が高まり、心理的な安心という観点では、セーフティーネットがうまく機能していません。審議会の透明性を上げる、当事者の声を入れるというのはもちろんのこと、広報に力を入れるということなどをするべきです。また、子育て政策や女性のライフスタイルの中で、年金政策をセットで論じる必要があるというふうに考えています。  二つ目、学生の納付率についてです。  学生納付特例については、追納率が一割以下ととても低く、抜本的な見直しが必要です。年金の加入年齢を一般的な大学卒業年齢である二十二歳にすることなども含めて、検討していただきたいです。  三つ目、家族の多様化についてです。  LGBTQプラスカップルについて年金がどのように権利保障していくのかというところは、部会でも余り議論されなかった点です。この点についてもしっかりと議論を進めていただきたいです。  四つ目、障害年金についてです。  障害年金の論点整理は複雑で、今回は部会でも取りまとめることができませんでした。なので、五年に一度の改正の時期にこだわらずに、別途進めるべきだと思います。当事者、医師、実務家などを交えた会議を設けたり、見直したりすることなどを附則に追加できないか、検討していただきたいです。  五つ目、委員の誹謗中傷対策についてです。  私が年金について情報発信したところ、殺害予告が届き、事務所の郵便受けが壊されるなど、事務的にも、精神的にも、金銭的にも相当の負担が生じました。これから、こども基本法により、子供の意見表明の機会を確保するということが必要となってきます。子供たちが政策的な議論に関わっていく中で、子供たちの安全を守る必要があります。これを機に、子供たちに限らず、審議会の委員を安全にしっかり守っていくことについても検討していただきたいと思っています。  今回、厚生労働省の担当課の方とも密に連携し対応しましたが、やはり、担当課は法案の折衝もありますので、誹謗中傷や暴力に対して毅然とした態度を示すことができるような支援体制を政府の中で設けてほしいと思います。開示請求の予算をプールする、相談できる窓口を別途独立して設立するなど、検討をお願いします。  最後に、私から伝えたいことです。  若者の漠然とした将来不安や年金不安、それらを知識不足や誤解だと決めつけるのではなく、若者世代の不安に寄り添って制度改正を進めることが重要だと考えています。年金制度があるのに将来の不安が大きいと、今使えるお金が使えないというふうに考えてしまい、そのことから、結婚や出産をしたいのにためらうことにもつながります。高齢者の中での支え合いがもう少しできないのか、子育て支援を充実させることはできないのか、例えば、子供を持つ世帯に向けて社会保険料を軽減したり、更に広報を強化するなど、いろいろな考え方ができると思います。是非、若者世代の不安に寄り添っていただきたいです。  以上で私の意見を終了します。ありがとうございました。(拍手)

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