○国務大臣(あべ俊子君) 美延議員にお答えいたします。
まず、教育費負担軽減において所得制限を設けないことについてお尋ねがありました。
今回の制度改正は、所得に関係なく理想の子供数を持てるよう、少なくとも高等教育費を理由として子供を諦めることがないようにすることを目的としたものであり、この趣旨に照らして、所得制限を設けないこととしています。
また、各種の制度における所得制限については、個々の制度の目的や支援方法などを踏まえつつ、検討を行うことが必要であると考えます。
なお、憲法改正については、文部科学大臣の立場で具体的にお答えすることは控えさせていただきます。
次に、多子世帯支援における扶養の要件及び私立大学の授業料減免額についてお尋ねがありました。
今回の制度改正は、高等教育費の負担を理由として理想の子供の数を持てない状況を払拭することを目指すものであり、子育てや教育費により理想の子供の数を持てない状況は三人以上を理想とする夫婦で特に顕著であることから、財源が限られている中で、このような内容としたものです。
また、私立大学の授業料減免額について、私立大学の学生の負担軽減を図ることを前提としつつも、私立大学は授業料設定の裁量性があり、その実態も様々である状況に鑑み、国立大学の授業料標準額と私立大学の平均授業料の中間の額として設定をしております。
政府としては、本法案をお認めいただければ、まずは制度を着実に実施に移し、その効果を見定めながら、更なる負担軽減、支援の拡充についても、論点を整理した上で十分な検討を行いつつ、取り組んでまいります。
次に、各教育機関の役割についてお尋ねがありました。
大学を始めとする高等教育機関の機関別やまた設置者別の役割については、社会の変化やこれまでの施策を踏まえ、本年二月に中央教育審議会答申で改めて示されたところです。その上で、各大学等が特色と強みを最大限生かせるよう、社会変化を見据えて、自らのミッションを再定義しつつ、社会の期待に応えていくことが重要と考えております。
また、専門高校は、我が国の産業を担う人材の育成やまた地域の発展を支える役割を担っております。各省所管の大学校については、各法令に定めた目的に基づいた教育訓練を担っているものと承知しております。
次に、内部質保証システムの評価と今後の評価制度の改革についてお尋ねがありました。
大学が自己点検、評価を行うことで自律的に改善していく内部質保証の仕組みと、外部の認証機関による評価を実施することで、学生や社会の声も踏まえ、教育研究活動の不断の見直しが行われてきたと認識をしています。
内部質保証の仕組みを生かしながら、教育研究の質の更なる高度化を進めるためにも、本年二月の中央教育審議会の答申を踏まえ、各大学の教育力を適切に評価できるよう、新たな制度の構築に向けて具体的な検討を行ってまいります。
次に、大学入試改革についてお尋ねがありました。
議員御指摘のとおり、大学入試改革を進めていくことは重要です。
大学入試については、高等学校までに育成した学力の三要素を多面的、総合的に評価する選抜によって、受験生と大学との望ましいマッチングが図られることが重要であり、そのための取組を推進しています。
今年度、総合型選抜と学校推薦型選抜で入学した者の割合は合わせて五〇%を超えており、文部科学省としては、全ての子供たちの可能性を最大限に引き出せるような教育の実現を目指し、大学入試改革を着実に推進してまいります。
次に、支援を受ける学生等の学業に関する要件についてお尋ねがありました。
高等教育の修学支援新制度は、大学等の経営が継続的かつ安定的に行われることを確認するため、一定の教育や経営に関する要件を満たす大学等を対象機関としており、また、学生等の学修状況を十分見極めた上での支援を行うことができるよう、学修意欲や質の観点から、一定の成績要件を設定しております。
今般の制度拡充に伴い、来年度から対象となる学生数が増加することも踏まえ、現行の学業要件の適正化に向け、必要な見直しを行うこととしており、今後とも、支援を受ける学生がしっかりと学べるように取り組んでまいります。
高等教育機関全体の規模の適正化の工程と質の高い教育機会の確保方策についてお尋ねがありました。
文部科学省としては、答申を踏まえ、規模の適正化を図りつつ、アクセス確保策を講じるとともに、教育研究の質を高めることが必要と考えています。
このため、夏頃をめどに十年程度の工程を政策パッケージとして示し、地方における質の高い教育の実現を含め、速やかに具体的方策の実行に取り組んでまいります。(拍手)
〔国務大臣三原じゅん子君登壇〕
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MCP: search_diet_speeches(speaker="あべ俊子")