○三木圭恵君 日本維新の会の三木圭恵です。
私は、会派を代表し、重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律案及び重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について、日本維新の会、立憲民主党を始めとした与野党六会派で共同提案した新法案に対する修正案に賛成、そして修正部分を除く政府原案及び整備法案に賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
陸、海、空、宇宙に次ぐ第五の戦場とも言われるサイバー空間における他国による攻撃の脅威は、我が国においても急速に高まっています。
昨年末には、組織的なサイバー攻撃による被害が相次いで確認されました。金融機関では、インターネットバンキングの送金機能等に障害の発生が確認され、航空会社においては、五便の欠航、七十一便に遅れが出るなどの被害が出たことは、記憶に新しいと思います。
また、ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルとハマスの戦闘においても、実際の軍事衝突の前からサイバー攻撃が繰り広げられていたことが確認されています。
国民生活がサイバー攻撃によって脅かされる事態が実際に目の前で起きている今、重要インフラに対するサイバー攻撃をいかに未然に防ぎ、国民の大切な情報をいかに守るかということは、国家の存亡に関わる事態と言っても過言ではありません。
そうした中、政府が、三年前の二〇二二年十二月に策定した国家安全保障戦略で導入を宣言した能動的サイバー防御が、本法案によって本格的に第一歩を踏み出したことに対して、一定の評価をいたします。
本法案では、通信当事者の同意によらない場合であっても、重要なインフラ機能がサイバー攻撃によって損なわれることを防ぐ高い公益性があること等の場合に限って、公共の福祉の観点から、通信の秘密の保障の例外として、情報が取得、分析できるものとなっています。
当然ながら、このような措置が憲法の保障する国民の権利と自由を不当に制限することのないよう、政府原案においても、第六十一条において、サイバー通信情報監理委員会は、毎年、内閣総理大臣を経由して国会に対し所掌事務の処理状況を報告するとともに、その概要を公表しなければならないとされています。
しかし、条文上に具体的な項目が明示されていなかったため、我々は、この規定は曖昧で不十分であるとみなし、条文に国会への報告が必要な項目を具体的に列挙して明記する修正案を維新が考え、各党に提案をいたしました。
委員会質疑においては、行政機関が取得した全ての情報を国会に提出すべきといった旨の議論がありました。しかし、これは、国会法第百四条にある、国家の重大な利益に悪影響を及ぼす場合に該当する可能性が高い上、通信の秘密に抵触するおそれもあることから、受け入れられるものではありませんでした。
そして、最終的には、我が党が提案した該当事項の承認件数やその概要という案に与野党の意見がまとまったことから、我が党は単独での修正案提出を撤回し、与野党六会派の共同で今回の建設的な修正案を提案するに至りました。これは、熟議の今国会における有意義な成果であり、賛成するに十分な理由であります。
それでも、まだ課題は残っています。今回の新法で、能動的サイバー防御を可能にする第一歩を踏み出したことは評価するものの、分析の対象となる情報は、日本を経由して伝送される外国から外国への通信、外外通信のほか、外国から日本への外内通信、そして日本から外国への通信、内外通信となっており、国内の通信、内内通信は外れています。
政府の説明では、サイバー攻撃のうち九九・四%が海外からの発信によるものという理由からですが、仮に〇・六%であっても、サイバー攻撃の可能性を残したことになります。また、テロリストが国内に潜んでサイバー攻撃を行ってくる可能性も否定できません。サイバー攻撃が日々進化していることを考えると、法律上、全ての芽を取り除けるようにしておく必要があると思います。
そして、警察、自衛隊、民間事業者においてどのようにサイバー人員を強化、育成し、基幹インフラとサプライチェーンを守るかといった人材面の課題の解決や、国外におけるアクセス・無害化措置の実施が外交問題に発展しないための国際法上のルール形成を進めることに貢献するといった国外に向けたアプローチも進めていかなければなりません。
そこで、我々は、今回の修正案で、施行後三年を目途として検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずることも盛り込みました。今後の法改正に向け、しっかりと議論し、検討を進めていきたいと思います。
我々日本維新の会は、本法案を、国家、重要インフラ等を守る第一歩とし、今後も効果検証を重ね、国家の一大事、いざというとき、真に国家国民を守る法律を作ることをお約束いたします。そして、この立法こそが国会議員の第一の使命であり、我々は責任ある仕事を全うする政党であり続けることを改めてこの場で宣言し、賛成討論とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
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