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市村浩一郎 ·日本維新の会

衆議院本会議(2025-06-12)での発言

第217回国会 ·第第34号号 ·2,983字
○市村浩一郎君 日本維新の会の市村浩一郎です。  会派を代表し、独立行政法人男女共同参画機構法及び独立行政法人男女共同参画機構法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に反対の立場から討論いたします。(拍手)  まず申し上げますが、日本維新の会は、男女共同参画社会の形成は非常に重要であると考えております。男女共同参画社会の実現は、我が国の潜在能力を引き出し、地方を再生させ、ひいては持続的な経済成長を実現するための最重要戦略であり、男女共同参画社会の実現に向け、単なる理念としてではなく、真に実効性のある政策を実現していくべきであると考えています。  その上でなお、両法案に反対する三つの理由を述べます。  まず第一に、独立行政法人国立女性教育会館、略称はNWECといいますが、NWECの成果や反省点について、政府は十分に評価を行えていません。その上、新しく設置する法人についても、明確な目標設定はなされていないという点です。  政府として、NWECがそのコストに見合う十分な成果を上げてきたか、また、新たな法人には具体的にどのような成果を求め、それをどのように評価するのか、客観的に評価できるような数値目標を設定しているのか。こうしたことについて、我々は委員会等で質疑をしてきましたが、納得できるような答弁はいただけませんでした。  日本維新の会は、従前より、無駄な独立行政法人は廃止すべきと考えています。投入するコストに見合う成果を上げられない、求められる役割を果たせないような独法であれば、存続させる意味はありません。そうした点について十分な説明ができないようであれば、その在り方を見直し、廃止や民営化も視野に検討すべきです。  NWEC及び新法人については、投入するコストに対する目標設定もできておらず、その成果についても評価する枠組みがありません。こうした法人に公金を投入し続けるのは、国民負担をいたずらに増大させるものだと言わざるを得ません。  第二に、NWECを廃止し、新機構を設立する合理的な根拠は乏しいという点です。特に、新機構が行う業務は、独立行政法人でなければ行えないというものではありません。  条文上は、NWECは女性教育の振興を図るものであり、新たな機構は男女共同参画施策の推進を図るものという違いがあるとされています。しかしながら、現在のNWECは、女性教育にとどまらず、男性や若年層も対象に幅広い事業を展開しています。また、国、地方公共団体、関係者との連携強化を図りつつ、国内外のネットワーク形成を推進し、男女共同参画社会の実現を目指しています。  そうであれば、わざわざ新しい独法として設置する必要性はどこにあるのでしょうか。現行の国立女性教育会館法を改正するのではなく、新法人を設立しようとしている理由は、NWECを廃止し、新法人への資産の継承の中で、NWECの負債を国が負担することにほかなりません。事業の失敗によって発生した負債を国につけ替え、税金で返済することは、国民負担を増大することにつながるわけでありまして、この物価高の中、そのような事態を決して容認することはできません。  また、新たな機構が果たす役割は独法という形でなければ果たせないものなのか、十分な検討がなされたとは思えません。例えば、内閣府男女共同参画室の中の部局として、全国の男女共同参画センターへの司令塔機能を果たすことも十分に可能なのではないのでしょうか。  第三に、宿泊研修機能を持たなくなるのであれば、法人を交通の便の悪い埼玉県嵐山町に存置する必要はないということであります。  NWECは、都会の喧騒から離れて落ち着いて学習できるとして嵐山町に開設されました。しかし、宿泊施設、レストランの利用提供は、この四月で既に終了しています。また、整備方針の中では、宿泊施設を撤去すべく、新法人設立後速やかに関連工事に着手することを目指すとされています。宿もない、食事もないという状況で、なお新たな独法を嵐山町に存置する必要性は全くございません。  収蔵資料の利用者にとっても、新機構から全国に派遣される職員にとっても、交通アクセスが決してよいとは言えないこの地が適当とは思えません。せめて飛行機や新幹線によるアクセスが容易な場所、すなわち、全国から来やすく、全国に行きやすいような場所に設置すべきではないでしょうか。  なお、我々は両法律案に反対の立場ですが、現在のNWECをそのまま存続させるべきとは全く考えていません。例えば、資料の大学等研究機関への移管、施設や土地の処分など、数年間かけてNWECの廃止に向けた実務を行い、内閣府男女共同参画室の中の部局として、全国の男女共同参画センターへの司令塔機能を果たしていくのが望ましいのではないかと考えています。  以上三点が反対の理由となりますが、我々は、男女共同参画社会の形成は非常に重要であると考えております。多様な人材が活躍するためには女性の視点が重要で、特に、意思決定の場面で女性の参画は必要不可欠です。  しかしながら、ジェンダー平等という言葉は飛び交いますが、現にこの政治の分野で女性の割合がなかなか変わらないことが、まだまだ日本社会に問題が残っていることを物語っています。女性の社会活躍のための課題を取り払い、性別にかかわらず、誰もが自由に能力を発揮し、選択できる機会を保障することにしっかり取り組むべきであり、政治は最大限に後押しする必要がありますし、そのために真に必要な法人を本気でつくるんだという覚悟が分かれば、我々は全力で協力する所存でございます。  今回の法案の提出に当たって、当然、政府で長い時間をかけて議論をしてきたことでしょう。しかしながら、今回のように、知恵を絞らず、利権を守るとも捉えかねない拙速な組織改編は、協力に値するものではありません。結果として、内容が、過去の総括も不十分、将来の目標も不十分なものとなっている以上、政府で行ってきた準備は不十分なものと言わざるを得ません。  せっかく新たな法人として設置するのであれば、効率的に機能し、国民負担をいたずらに増大させないものでなければなりません。そのためには、まずは目指すべき男女共同参画社会のビジョンを確立し、その実現のために、新たな組織に何を求めるのか、どういった目標を立て、それをどのように評価するのか。また、コストに見合う成果を上げられない、求められる役割を果たせないような法人となった場合は、他の機関との統合、業務の民間委託や組織の民営化も含めた検討をするのか。そうした道筋まで含めた組織の在り方について議論をし、ビジョンを共有した上で、抜本的な見直しをすべきと考えます。  そして、そのような見直しを一つ一つ積み重ね、一円でも多く無駄に使われる国費を減らし、それらを次世代に投資することが、国民の代表たる我々国会議員が実現すべき責務であります。  進めるべきことは進める、見直すべきことはとことん見直す。日本維新の会は徹底的な行財政改革を有言実行する政党であることをいま一度皆様にお伝えし、反対討論といたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手)

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