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高垣廣徳 ·東広島市長

衆議院予算委員会(2025-02-14)での発言

第217回国会 ·第第10号号 ·3,725字
○高垣廣徳君 東広島市の高垣廣徳でございます。  まずは、東広島市に意見陳述の機会を設けていただきまして、誠にありがとうございます。  本日は、東広島市における課題、特に産業と女性、若者の流出及び農業の課題につきまして意見を述べさせていただきたいと思います。  まず、二ページの目次を御覧ください。  本市のこれまでの発展の経緯と地方が抱える課題と海外の地方都市の成長戦略を説明し、これらを踏まえた本市の成長戦略とその課題を御説明させていただきます。  三ページでございます。  本市は、広島大学の統合移転を契機として一九七四年に東広島市として誕生し、賀茂学園都市建設と広島中央テクノポリス建設の二大プロジェクトの推進によりまして約二十万人の都市へと成長し、昨年、市制施行から五十周年を迎えたところでございます。  この間、本市の町づくりに対し、国から多大なる御支援を賜りましたこと、この場をおかりし、厚く御礼を申し上げます。  さて、こうして成長、発展してきた本市でございますが、今後も、持続可能な都市であるために、本市に本社が立地している半導体企業のマイクロンメモリジャパンの大型投資を追い風とした産業施策等により、人口も二十二万人へと増加していくことを見込んだ町づくりを進めていこうと考えております。  その一方で、本市においても、将来を担う女性や若者の定着や中山間地を支える農業の衰退など、日本の人口減少社会における課題が徐々に表面化してきております。  四ページでございます。  こうした状況への対応を検討する中で、広く世界に目を向け、マイクロン社の本社の立地するアメリカのボイシ市やアリゾナ州立大学が立地するテンピ市を調べてみますと、これらの市は、大学という知的資源と国際的企業の立地を生かし、首都などの大都市を介さず国内外の企業を顧客や連携先にできる、世界と直結した稼げる地方都市、いわゆるローカルハブとして成長をし続けている都市であることが確認できました。  五ページでございます。  このような視点で我が市を見てみますと、本市には、既に世界を舞台とした大学とグローバルな企業が立地しており、そこでの研究等を通じて新たなイノベーションの動きが生まれ、産学官による新たな経済価値を生み出すエコシステムを構築していくための環境が備わるなど、本市はローカルハブとしてのポテンシャルを持つ都市であることを再認識いたしました。  六ページでございます。  こうした中で、東広島市と広島大学で次世代学園都市構想を描き、町づくりを進めていくこととし、成長を続ける町づくりのためのエコシステムとして、市と大学の連携によるタウン・アンド・ガウンの取組を推進することといたしました。  タウン・アンド・ガウンは、市が持つ行政資源と大学の研究資源をベースとして地域課題解決に資する科学技術の社会実験や人材育成のための地域共創の場を形成し、そこに民間企業なども加わることで持続的な地域の発展と大学の進化を目指す取組です。  七ページでございます。  また、本市には、世界の先端半導体分野をリードするマイクロンメモリの継続的な投資が続き、近年の生成AIの進化により急速なニーズも高まっておることから、国からも昨年、一千九百二十億円の支援が決定されました。  また、広島サミットを契機に、広島大学を含む国内外十一の大学と半導体企業による半導体人材の育成の取組も始まっており、これはまさに、本市と広島大学で進めているタウン・アンド・ガウンのモデルとなる取組になっていると考えております。  八ページでございます。  このように、ソフト面における共創の仕組みは着実に進化しておりますが、その受皿となる道路や住環境の都市インフラと、半導体関連産業の立地のための産業用地の確保が課題となっており、民間投資を呼び込む上でも早急な対応が必要となってございます。  九ページでは、国土交通省、県、市で交通課題に対応するための道路網ネットワークを検討しているものであり、一部には地域産業構造転換インフラ整備推進交付金を活用させていただき整備を進めておりますが、この交付金の拡大をお願いするものであります。  十ページでございます。  本市としては、この半導体産業のエコシステム形成を起点として、二〇五〇年を目標に、持続可能な次世代学園都市の実現に向けて取組を進めているところでございます。  次に、十一ページでございます。  女性、若者が定着し活躍する町に向け、地方の現状と、国を挙げて考えていただきたい事項につきまして述べさせていただきます。  現在、本市では、先ほど説明いたしました広島大学や研究機関、企業における様々な共創の取組を中心に、国内外から様々なバックグラウンドを持つ人材が集まってきております。  一方で、そこにコミットしない本市で生まれ育った女性や若者は、他の地方都市と同様に、東京や大阪などの都市圏に流出する傾向にあります。  こうした状況に歯止めをかけるため、市では、若者の起業支援や企業、地域社会におけるアンコンシャスバイアスの解消、多様な主体の共創による自己実現のための環境構築など、地方でできる取組を行っており、その財源には新しい地方経済・生活環境交付金を活用する予定としております。  十二ページでございます。  こうした地方でできる取組を行っておりますが、地方での採用職種は限定的で、学んだスキルを生かした仕事に就きにくいといった状況がございます。また、地方では、人の流れも限定的であり、多様性が尊重されにくい企業、地域社会の風土が依然として残っております。  これらのことから、官公庁、企業の拠点が首都圏にあるといった日本全体の構造に問題があり、その解消に向けて、本社機能の地方移転の促進などが必要ではないかと考えております。  本日視察をされた酒類総合研究所は、国の研究機関の地方移転第一号であり、現在も本市の活力の一翼を担っていただいております。こうした流れを一定程度つくることで、脆弱な国土のリスク分散、東京一極集中の解消、ひいては女性や若者が地方にとどまる流れが生まれてくるのではないかと考えております。  次に、十三ページでございます。  中山間地における農業施策についてでございます。本市では、「活力ある農業と魅力ある農村が育むまち東広島」を将来像に掲げ、農業を通じた地域保全と農業の高収益化に係る施策を両輪として展開しているところでございます。  まず、農業を通じた地域保全では、集落コミュニティーの醸成や農村への定住を基礎とし、農村資源の活用と保全、ライフスタイルに応じた生産活動を通じて地域社会と良好な生活環境を持続させる農業を、次に、農業の高収益化では、若者が職業として農業を選択し、次世代に引き継がれていく魅力ある地域産業として他産業と遜色のない所得を形成し、意欲ある者が夢と未来を描き、地域経済に活力を生み出す農業を目指しております。  この将来像を実現するため、本市では様々な取組を行っているところであり、集落営農組織など担い手の設立支援と農地集約を始め、主な取組を資料に記載しておりますが、これらの事業の実施に当たりましては、農地中間管理機構事業等多くの国の支援制度を活用させていただいているところでありまして、深く感謝を申し上げるところでございます。  十四ページでございます。  こうした国の支援制度を活用しながら、市においても様々な取組を行っておりますが、農業者の減少と耕作放棄地の増加の課題はいまだ解消されておりません。  この要因といたしましては、三点。一つは、集落営農法人も高齢化が進み、これまでの米価の低迷により後継者の確保が困難であること。二番目に、主に小規模兼業農家により多くの農地は維持されておりますが、生産資材の価格の高騰等により所得が上がらず、農業者の離農、規模縮小が加速していること。三番目に、圃場整備した農地であっても狭隘で農業の効率化が難しく、スマート農業のメリットも享受できないため、農業者の省力化が進まず、耕作放棄地が増加していることでございます。  農業者の減少、耕作放棄地の増加に歯止めをかけるためには、中山間地に適応した農業施策の展開が必要であると考えておりまして、農業所得補償制度、適正な価格形成の仕組み、水稲栽培の効率化のための再圃場整備、中山間地で活用できる安価なスマート農業機械の開発導入について、国の御支援をいただきたいと考えているところでございます。  以上、持続可能な地方都市はどうあるべきか、農業を含む産業分野の視点から意見を述べさせていただきました。  今後とも、地方の持続的な発展に向け、引き続き国の御支援を賜りますことをお願い申し上げまして、私からの意見陳述とさせていただきます。  本日は、このような機会を与えていただきまして、誠にありがとうございました。(拍手)

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