参議院本会議(2025-05-09)での発言
第217回国会
·第第17号号
·1,798字
○国務大臣(伊東良孝君) 串田誠一議員にお答えいたします。
一点目は、公正取引委員会の仲裁機能の有無についてお尋ねがありました。
公正取引委員会は、独占禁止法や下請法に基づき、違反行為者に対する調査、処分等を行う機関であり、取引の当事者を仲裁する機能は有しておりません。
一方で、必ずしも仲裁とは限りませんが、裁判外の紛争解決手続としてADRがあり、例えば、中小企業庁において全国四十七都道府県に下請かけこみ寺を設置しておりまして、電話や面談による相談を受けているほか、ADR手続において当事者の話合いでの解決を促しております。
このように、政府全体として様々な施策を講ずることで引き続き取引適正化を図ってまいります。
二点目に、争いがない部分の代金支払についてのお尋ねがありました。
この法律では、発注した物品等の受領日から六十日以内で定められている期日までに代金を支払わなければならないとしています。発注後に内容の追加や仕様変更があったとしても、発注書に照らして発注された物品等が納められたと認められれば、支払期日までに支払わなければなりません。
仮に、仕様内容に争いがあることなどを理由に期日までに代金全額を支払わなければ支払遅延となる可能性があり、公正取引委員会において勧告を含めて適切に対処していくこととしています。
三点目に、業務途中の代金の改定協議についてのお尋ねがありました。
改正法案で盛り込む協議に応じない一方的な代金の決定禁止規定は、もう一度済みません、改正法案で盛り込む協議に応じない一方的な代金決定の禁止規定は、委託する段階において代金の協議の求めがあれば適切に対応しなければならないことを義務付けるものです。
一方、業務を委託した後、その業務の途中であっても、原材料高騰などの事情が生じれば価格決定など協議が積極的に行われることが望ましいと考えています。
例えば、発注者、受注者の望ましい取引の在り方を示す振興法の振興基準では、あらかじめ定めた価格改定タイミングだけでなく、労務費、原材料費、エネルギー価格等のコストが増加した場合には、その期中における価格変更もコスト上昇を踏まえて柔軟に対応すべきとされています。
このように、委託する前と後を問わず、事情変更を踏まえた価格協議がなされるよう、引き続きこれらの法律に基づき適切に対処してまいります。
四点目に、元請となる委託事業者への代金支払期間の平均を知るべきではないかとのお尋ねがありました。
それぞれの業種によって多段階の取引の構造や取引の形態などが大きく異なっており、それに伴って元請となる委託事業者への代金支払までの期間も異なっているものと承知をいたしております。
そのため、この法律のような業種間横断的な規制を検討するに当たっては、単に支払期間の平均を基にするのではなく、業種ごとの違いを踏まえてもなお問題があるかとの観点で検討すべきであると考えています。
一方で、この法律では、中小受託事業者への代金支払期日を給付を受領した日から六十日以内のできるだけ短い期間内に定めなければならないとしており、支払が六十日より短い期間となることが望ましいと考えています。
引き続き、中小企業を始めとする受注者に速やかに代金が支払われるように政府として取り組んでまいります。
五点目に、でんさい割引の手数料についてのお尋ねがありました。
御指摘のでんさい割引の手数料や貸出金利を含め、金融サービスに対する対価の設定は、各金融機関の経営判断に基づいて行われるものと承知をいたしております。
その上で、金融機関は、顧客ニーズを理解し、資金面も含め様々な支援を行うことを通じて事業者、ひいては我が国経済の持続的な成長をサポートするなど、金融仲介機能を十分に発揮する役割が期待されています。
こうした役割を踏まえ、政府としては、金融機関に対して、これまでも資金繰り支援等の事業者の実情に応じた支援を徹底することを要請してきたところです。
引き続き、金融庁を中心として、関係省庁が連携しながら、金融機関による積極的な事業者支援を促していくものと承知をいたしております。
以上でございます。(拍手)
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕