○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。
会派を代表して、ただいま議題となりました二法案について、賛成の立場から討論をいたします。
サイバー攻撃は日々巧妙化、高度化しており、国や地方の行政機関、電力や金融など国民生活に直結する基幹インフラ事業者を始めとした民間事業者、そして国民一人一人の生活がサイバー攻撃による脅威にさらされています。こうした現状に鑑みれば、能動的サイバー防御を導入することは国家として不可欠な判断であり、むしろもっと早く対応すべきだったと思います。
国民民主党は、令和四年十二月に策定した安全保障政策二〇二二において、アクティブサイバーディフェンスの早期導入を提唱し、サイバー対処能力の強化を訴えました。次に、令和六年四月、能動的サイバー防御の推進に関する法律案を議員立法で提出いたしました。今回の二法案は、我が党が従前から主張してきたことと合致しており、責任ある国家安全保障体制の構築に向けた大きな一歩であると評価いたします。
以下、賛成に当たり、主に運用面を中心に、法案審議を通じて認識した課題などについて申し述べます。
第一の課題は、官民の協議会をいかに有効に機能させるかです。
石破総理は、本会議における私の質問に対し、民間事業者が協議会に参加することの意義、メリットを感じていただけるよう運用に努めると答弁されましたが、現時点では、協議会の運用を具体的にどのように進めていくかが不明確です。
官民がウィン・ウィンの関係を構築していくことが重要と思いますので、事業者からの意見を丁寧に聞き、また先行する欧米の事例も踏まえ、官民協議会が有効に機能することを求めておきます。
第二の点は、サイバーセキュリティ人材の確保や育成、そして処遇についてです。
これらの点についても、本会議では石破総理は、サイバーセキュリティ人材に求められる役割、知識などを明確化することで、長期的なキャリアパスの明示を図るとともに、サイバーセキュリティの重要性に対する経営層の方々の理解を促進し、サイバーセキュリティ人材の地位向上や処遇の改善につなげてまいりたいと答弁されました。
総理答弁の内容は理解し、同意するものでありますが、現時点では、どのようにしていくのか不明確であります。官民それぞれで、サイバーセキュリティ人材がどういうところにどれぐらい必要で、そうした人材をどのように確保していくべきなのか、国として処遇の在り方も含めビジョンを示し、戦略的に人材を確保すべきと考えます。
第三の点は、セキュリティークリアランス制度と能動的サイバー防御の導入によって、適切な情報管理や活用が進み、これらの取組を我が国の産業競争力の維持強化につなげていけるかどうかについてであります。双方の組合せが産業競争力の強化につながることを期待いたしますが、今後の法施行、運用にこの点を念頭に進めていくことを求めます。
第四の点は、アクセス・無害化措置について、同措置に従事する警察、自衛隊の職員の能力向上の取組に加え、当該措置に係る規定を適切に運用することにより、迅速かつ有効なアクセス・無害化措置、及び間違ったアクセス・無害化措置が行われないように真摯に取り組んでいくことを求めておきたいと思います。
最後の第五点として、我が国の企業全体の九九%を占める中小企業のサイバーセキュリティ対策の強化が重要な課題であり、サプライチェーン全体の防御の観点からも、従前の支援にとどまらない、より効果的な中小企業のサイバーセキュリティ対策の実施を政府に求めたいと思います。
政府は、サイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させる目標を掲げました。参考人からも示されたとおり、今回の法案によって官民連携の強化、通信情報の利用、アクセス・無害化措置といった三本柱が整備されて初めて、欧米主要国と同等以上という目標に向けた制度自体が整うと考えております。つまり、欧米主要国と同等以上となるために肝腎なのは制度の運用であり、その巧拙によって本法律案を立法した評価及び目標に達成するか否かが決まるものと認識しております。
本法案は、一部の規定を除き、公布の日から一年六月以内に施行されることになっています。施行までに官民による丁寧な協議を行い、官民双方がウィン・ウィンの関係を構築することで、効果的な運用を行い、サイバー防御を確実に着実に実現していかなければなりません。
国民民主党は、今後、政府の取組を注視し、効果的な運用が行われるよう、拾い上げた民間の声、現場の声を政府に訴え続けていくことをお誓い申し上げ、私の賛成討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=竹詰仁
MCP: search_diet_speeches(speaker="竹詰仁")