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金子道仁 ·日本維新の会

参議院本会議(2025-05-21)での発言

第217回国会 ·第第20号号 ·3,283字
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。  会派を代表し、いわゆる給特法等の一部を改正する法律案について御質問いたします。  学校改革は職員室から、学校の雰囲気は職員室を見れば分かる。これは、私が尊敬する教育者であり、民間校長を務められた、活躍された衆議院議員の先生の言葉です。  今回の給特法の改正は、教員のなり手不足や若い教職の離職の増加、教員の過重労働など、教育現場の様々な課題の解決に向けて、教員の処遇改善と働き方改革、言い換えれば時間外勤務時間の削減を目指すものです。改革の方向性は我が党も理解するものですが、肝腎なことは、今回の改正により教員の働き方改革が具体的に進むことです。いかに全ての学校関係者が主体的にこの課題に取り組み、本改正に魂を入れることができるのかが問われています。タイムマネジメントの意識が乏しいと言われる学校文化を変え、学校全体、そして先生方一人一人のライフ・ワーク・バランスの実現をし、先生方が時間的にも精神的にもゆとりを持って児童生徒と向き合うことができる、本改正を通じてそのような職場環境に少しでも近づくことを願って、質問いたします。  まず、石破総理に御意見を伺います。  子供たちの取り巻く環境は我々が子供の時代とは大きく異なり、AI、人工知能の役割が急速に拡大する中で、知識の詰め込みを重視し、それらを正しく理解することに重点が置かれてきた教育は変化を遂げてきています。また、子供たちはオンライン、オンデマンドで興味のある事柄を自ら選択できる環境で育つ中、情報伝達の在り方や学校教育の在り方の変化から、一斉授業方式から個人を尊重した授業への変化が求められています。  このような社会環境の変化の中で、令和の学校教育の在り方、そして先生、教師の役割についてどのようにお考えでしょうか。  社会環境の変化と子供の学ぶ姿勢の変化をしっかり把握して、子供たちの個別最適な学びを広げることは非常に重要だと考えます。教師の役割について、このように時代に応じて変化すべき部分があると思いますが、同時に、常に変わらない、変えてはいけない教師の役割は何だと考えますか。  続いて、法案の内容について質問いたします。法案の内容は、あべ文科大臣に伺います。  今回の法改正における働き方改革の中心施策は、教員の業務量の適切な管理と健康、福祉を確保するための措置を実施するための計画を教育委員会が策定、公表し、計画の実施状況の公表を義務付けることです。この方向性は理解しますが、これまでも現場ではこうした計画の策定は当然行われてきたと考えられ、働き方改革の方策としては刷新感に乏しい印象です。  実効性の向上のためにはこの計画内容をしっかり作り込むことが不可欠ですが、まず、この計画の主眼である教員の業務量は具体的にどのような項目を想定しておられますか。また、各項目をどのように定量的に測定し、管理するのでしょうか。また、政府は、この計画のひな形を作成し、各教育委員会に示すということですが、いつ頃どのようなひな形を示す予定でしょうか。  業務量の把握については、各教師の担当業務や学校の状況等が様々であることから、統一的には在校等時間で把握することが適当、適切との政府答弁がありましたが、教員の職務の特殊性から生じる多様な業務については、むしろ項目別に丁寧な定量的管理が必要と考えます。  以下、幾つかの主な項目について質問します。  まず、補教についてです。  補教とは、教員が急に休んだり出張したりする際、他の教員が代わりに授業を行うことです。その時間が空きこまとなっている教員が引き受けますが、授業準備等の必要な時間が減り、その結果、時間外勤務時間の増加につながります。いわゆる定額働かせ放題と批判される内容の一つです。この補教について、しっかりと業務量を把握すべきではないでしょうか。  次に、部活動についてです。  部活動の地域移行が進む中、教員の部活動との関わり方は地域、学校、教師ごとに異なる状況が生じています。部活動指導に携わる教員の業務量も個別に定量的な把握を行うべきではないでしょうか。  地域クラブの指導方針と学校教育理念とのそご、また指導員のDBS対応など新たな課題も生じる一方、部活動の教育的意義を理解し、指導を希望する教員もおられる中、部活動の地域移行は画一的に進めるべきではないと考えます。教員の副業規定を見直して副業の自由を拡大し、希望する教員は部活動指導を引き続き行う、そして部活動は副業として正当な対価を支払う、このような改革が必要ではないでしょうか。お伺いします。  昨今の保護者対応の増加は、教員の時間的、精神的負担の増加につながっています。こうした保護者対応は、関係者の納得を得るまで継続され、著しく長い時間を要することが多いですが、保護者対応についても個別に業務量を把握すべきではないでしょうか。  また、学級担任が保護者と対峙する構造をなくし、教員の負担軽減と問題解決の専門化、迅速化、円滑化を図るため、元校長等の人材を活用して専門対応チームを学校外、例えば教育委員会あるいは首長部局に配置したり、スクールロイヤーの活用を推進するのはいかがでしょうか。  学校行事が土日や祝日に設定された場合、代休を取得する必要がありますが、この代休取得は八週間以内に取得する旨を規定する場合が多く、結局代休が取れない教員が多くおられると伺っています。休日の出勤数及び代休取得率についても把握すべきではないでしょうか。そして、しっかり代休が取得できない状況を見過ごさず、他の公務員とのバランスを考えて、代休取得の有効期間を延長するなど、代休取得率向上に向けた対策も御検討ください。  以上、主な四項目の業務量把握について質問いたしました。  政府が考える在校等時間の管理による業務管理の統一的な把握と同時に、各項目ごとの丁寧な業務量の把握のために、我が党は改正案附則第五条を提案させていただきました。第五条は、学校全体のライフ・ワーク・バランスを実現するため、業務管理の実効性の向上のための措置について、検討を行い、必要な措置を講ずるとしています。この必要な措置の具体的な内容は何でしょうか。  我が党は、この必要な措置として、人事評価表の改善を提案しています。具体的には、各教員が毎年記載、報告し、管理職が内容を確認する人事評価表にライフ・ワーク・バランス欄を追加し、その中で具体的な補教時間や保護者対応、突発事項への対応や同僚へのサポートなどを定量的に報告し、それを管理職が把握、評価するという仕組みです。学校現場に労務管理という意識を一層定着させ、学校全体及び教員一人一人のライフ・ワーク・バランスの実現を目指すこの提案について、文科大臣の見解を求めます。  ここからは、石破総理にお伺いします。  補教や部活動、保護者対応等に頑張っておられる教員の働き方に応じた処遇を行うべきだと考えますが、総理はどうお考えでしょうか。  また、このように頑張っている人が、その働き方が処遇に反映される仕組みとして、人事評価表にライフ・ワーク・バランス欄の追加をして項目別の丁寧な業務把握を行い、それが人事評価制度を通して業績評価につながり、年度末のボーナスや昇給に反映される、そのような仕組みを提案いたしますが、いかがでしょうか。総理の見解をお伺いします。  最後に、今回の法案、改正を通して、教員の働き方改革が具体的に進むことで、先生方がゆとりを持ち、子供たち一人一人と情熱を持って向き合い、時間を共有し、子供たちの健全な成長を願って祈る、そのような魅力的な職場環境の実現をすることを願い、そのためにこれからも丁寧な議論を積み重ねていく決意を申し上げ、私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)    〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕

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