○下野六太君 ありがとうございます。
実は、私、一期六年間の中で、不登校の御家庭の親御さんから、我が子が今不登校で悩んでいると、励ましに来てほしいということを言われて、要請があったところには全て参りました。
そうしたところ、どういう状況だったのかということをちょっとお話ししたいと思いますが、不登校のお子さんは心のどこかにやっぱり後ろめたい気持ちを持っているわけで、そこに私がやっていくと、大抵、その不登校のお子さんと対面で向き合うということになると、そのお子さんは大体こんな感じで、緊張しています。緊張して、また何か言われるんじゃないか、学校に行きなさいと言われるのか、どういうふうな指導をされるんだろうかというような不安な面持ちなんですね。そのお子さんに対して私が話をするのは三つだったんです。一つ目が御飯はおいしく食べることはできていますか、二つ目は夜はゆっくりぐっすり寝ることができていますか、三つ目は何かに夢中になること、熱中することに取り組めていますかという、この三つだけだったんです。
そうすると、その子にですね、私がその三つを通してその子に言いたかったことは、私はあなたのことを大事にしていますよ、あなたのことが大切なんですよということを、この三つの言葉を通してその本人に伝えたいという気持ちを持って対面で向かい合っていくと、その三つだけなのかということを本人が感じた瞬間に、その子のこの緊張状態の肩の力がすとんと抜けるような状態になって、笑顔になるんですね。笑顔になったら、そこからは楽しい話に花が咲いて盛り上がります。笑顔で楽しく会話が盛り上がります。その状態でおいとまします。
そうすると、不思議なことに、その直後か、まあその家庭によっては、親御さんによっては状況はいろいろ違いましたけれど、直後に電話が掛かってくるか、ちょっとして電話が掛かってくるかで、まず電話掛かってきます。そして、どういう電話かというと、あれから我が子が、学校には行っていないけど、夢中になることに取り組んでいいんだな、御飯おいしく食べていいんだな、夜はゆっくり寝てもいいんだなというような気持ちになったみたいで、笑顔が増えましたと、元気になっていっていますという、まずそういう連絡が来るんですね。そして、しばらくしたらもう一回連絡が来るんです。その連絡も、期間は様々でしたけど、どういう内容の連絡だったかというと、実は学校に行き始めましたという連絡だったんです。物すごくうれしい気持ちでいっぱいになります。
そうしたことを持っているものですから、体験として、ですから、不登校の子供たちに対する社会、地域社会の関わり、私は、これから学校と家庭と社会教育、地域社会における力、これをやっぱり不登校の子供たちにどのように持っていくことができるかということが非常に重要ではないかというふうに感じております。
その中にあって、不登校の子供たちに対して、私は先日、東京の江東区にある小学校に、実は落語家の林家一門の林家まる子さんが司会で、そこで大道芸を披露する方、高座、落語ですね、披露する方、そして、NHKの「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さん、だいすけお兄さんが最後に歌を歌っていくわけですね。そうすると、全校生徒が集まって、小学校です、全校生徒が大笑いするわけです。跳びはねるんですね、大喜びするんです。その姿を見たときに、私は、今日休んでいる子供はこの大笑いと大喜びを体験することがなく時間が過ぎていっているんだな。様々な形でそれは言えると思います。自然教室での体験もそうですし、修学旅行や社会科見学なんかもそうだろうと思います。
そこで、今何を感じているかというと、私は引きこもりの大人、青年とか大人の方々と対面でも、そしてそれに関わる方々ともずっと交流を積み重ねてきていますが、つまり、学校教育の中では発達段階に応じた形で適切に学校行事が体験重視として組み込まれていっているものが、不登校であるという、学校に行っていないということでその間がすっぽり抜けた状態で大人になってしまったというような方々が世の中には少なからずいるということで、その引きこもりの方々の支援をしている団体が、大人になった青年たちを相手にしてニート甲子園というような取組をしているわけです。それは、ソフトボールを通じて、その引きこもりの青年たち同士の団体が試合をして交流を重ねていくという体験活動をやっているんですね。済みません。
それが一体何なのかというと、しかし、そこに対しては予算が組み込まれていないんです。今日、質問、ここでしませんから。だけど、そうやって不登校の体験を、不登校状態だったという状態で大人になっていくということは、体験が不足したまま大人になってしまったということを私たちは重く受け止める必要があるのではないだろうかと思っているんです。
教育支援センターもそうなんですけど、例えば、そこで、学校に行っていないのに、様々な、例えば水族館に連れていくとか動物園に連れていくとか、様々な体験活動をそこでやった場合に、学校に行っていないのにそういうことにやっていいのかとかいう、そういう声も少なからずあるわけです。私は違うと思います。
やはり、人間が豊かな人生を送っていく上で、学校はすばらしいやはり体験重視の学校行事を発達段階に応じて組み込んできたということ。それがあって、私たちは今の社会の中で人生を前向きに生きることができている。しかし、それがすっぽり抜け落ちているということが、不登校の子供たちが大人になった場合に実際に起き得ているということを重視すべきではないかということを考えたときに、これからしっかり考えていかなきゃいけないなと思っています。
学校教育ではそのとおりで体験が生じておりますけど、この問題を解決していくためには地域社会との連携、これが重要ではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
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REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=下野六太
MCP: search_diet_speeches(speaker="下野六太")