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茂木敏充 ·自由民主党・無所属の会 ·外務大臣

参議院政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会(2025-11-19)での発言

第219回国会 ·第第2号号 ·2,039字
○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。外務大臣の茂木敏充です。  政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会の開催に当たり、古川委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶申し上げるとともに、所信を申し述べます。  国際社会及び我が国を取り巻く国際情勢の変化は、様々な分野で加速度的に進んでいます。ロシアによるウクライナ侵略や不安定な中東情勢は、地球規模課題の解決に向けた国際社会の協力を一層困難なものとしています。一方で、国際社会で発信力を強めるグローバルサウスとの連携強化もますます重要となっています。  このような情勢の下、世界から日本への期待がより高まっています。外務大臣として、様々な分野で国際社会から期待される日本の役割と責任を果たしていくことで、国益を守り、国際社会でより存在感を高める、力強く、視野の広い外交を展開してまいります。  そのためにも、日本外交を展開するための重要なツールであるODAを戦略的に活用し、開発協力大綱の重点政策に基づき、相手国のニーズも踏まえ、きめ細やかな協力を進めてまいります。  第一に、我が国と開発途上国の双方における新しい時代の質の高い成長の実現です。  日本は、資源の多くを海外に依存しており、一国のみで繁栄を続けていくことはできません。ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献することは、資源の安定供給の確保にも直結し、ひいては我が国の平和や安全、更なる繁栄といった国益につながります。  ODAを含めた日本らしい外交によって、相手国の信頼を得ること、そして相手国が経済成長して購買力が向上することは、様々な日本製品、サービスや農林水産品の輸出を後押しすることにもつながります。  オファー型協力や民間投資を促す新しいODAの仕組みも使い、各国のニーズに沿った重点投資を行うことにより、日本経済へもメリットをもたらすとともに、エネルギー、重要鉱物の安定的確保を始めとする経済安全保障等の重要課題にも対応してまいります。  本年八月に横浜で開催した第九回アフリカ開発会議、TICAD9では、革新的な課題解決策の共創というテーマの下、日本の技術や知見を生かしながら、日本とアフリカ双方の繁栄につながる課題解決策を打ち出しました。今回発表した取組を着実に実施し、日本とアフリカの更なる関係強化に取り組んでいきます。  第二に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持と強化です。  自由で開かれたインド太平洋を日本外交の柱とし、時代の変化に合わせて進化させていきます。TICAD9で発表したインド洋・アフリカ経済圏イニシアティブを含め、引き続き地域の平和と安定、繁栄に取り組むべく、連結性の強化や地域の能力構築支援といった実践的かつ多面的な協力を進めてまいります。  ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙です。我が国としても、G7と連携をし、ウクライナのニーズを踏まえながら、復旧復興支援を含め、我が国の知見や技術を生かした支援を継続していきます。  中東においても、ガザ情勢を始め、依然として不安定な状況が続いています。日本がこれまで築いてきた中東各国との信頼関係に基づき、関係国とも連携して、中東の平和と安定のために引き続き様々な外交努力を積み重ねていきます。ガザ情勢についても、人道状況の改善や、早期の復旧復興に関する国際的な取組に積極的に貢献してまいります。  第三に、複雑化し、深刻化する地球規模課題への国際的取組の主導です。  昨年九月の国連未来サミットの結果も踏まえ、人間の安全保障の理念の下、二〇三〇年までの国際社会全体でのSDGs達成に向け、気候変動、環境、国際保健、自然災害、食料、エネルギーといった分野の課題解決に取り組んでまいります。  これらの取組を力強く進める上では、ODAを支える制度と基盤の改善と強化が不可欠です。開発途上国に向けた民間投資の増大や開発ニーズの複雑化といった環境変化を踏まえ、本年の通常国会において、JICA法の一部を改正しました。引き続き、ODAを呼び水とした民間投資も促してまいります。  公的資金を原資とするODAには、国民の理解と協力が不可欠です。今後も、ODAが相手国のみならず我が国の経済や国民生活にも寄与していることなど、ODAの意義や成果について国民の納得と共感を得られるよう、より一層力を入れてまいります。  最後に、本年はJICA海外協力隊発足六十周年に当たります。先日、天皇皇后両陛下をお迎えして、記念式典が開催をされました。現地の人々と生活を共にしながら活動する、日本らしい顔の見える開発協力として、引き続き事業を推進してまいります。  以上、政府開発援助及び国際協力・人道支援に関する所信を申し述べました。古川委員長始め、理事、委員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。

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