○星野委員 自由民主党の星野剛士です。
先ほどの新藤筆頭幹事の御発言を受け、私からも、本審査会において今後議論すべきテーマとして、緊急事態条項及び憲法九条、自衛隊明記について意見を述べさせていただきます。
まず、緊急事態条項についてです。
本審査会では、毎週開催が定着したこの四年間の多くの時間をこのテーマの議論に費やしてきました。今国会においても、五月十四日には緊急事態条項のイメージが示され、先週の審査会ではイメージについての深掘りした議論がなされました。その結果、多くの論点についてピン留めができ、議論の土台ができたものと認識をしております。
今後は、この土台を基にして、残された論点と詳細な制度設計について詰めていくために、速やかに条文起草に向けた作業を進めるべきだと思います。かねてより私どもが提案をしております条文起草委員会も含め、更に作業を加速させるべきと強く提案をいたします。
次に、憲法九条についてです。
本審査会では、究極の緊急事態は国家有事であるという観点から、九条に関する議論が積み重ねられてまいりました。
我が党の憲法九条議論の基本姿勢は、九条一項、二項をそのままに、平和主義の精神を尊重し、九条の二を新たに追加しようとするものであります。
国の最大の責務は、いかなる場合においても国民の生命と財産、領土や主権を守り抜くことであります。この国家の最重要任務である国防規定が憲法に全く存在しないのは、日本国憲法がGHQによる占領下で制定されたためです。このような憲法は、独立主権国家の憲法として不自然であり、現行憲法には最も根幹に当たる規定が欠落していると言わざるを得ません。このような問題意識の下、現行の九条一項、二項はそのまま維持した上で、新たに九条の二を追加することを提案をします。
自民党案は、単に自衛隊違憲論を払拭するための自衛隊明記だと指摘されることがありますが、決してそうではありません。国の安全保障の基本である九条に国防規定を創設し、そのための実力組織として自衛隊を明記し、内閣総理大臣及び国会によるシビリアンコントロールの規定を設けるものであります。
自衛隊明記に関する議論においては、シビリアンコントロールを重視し、七十二条や七十三条に明記してはどうかという意見があることも承知しています。この点については、国防規定とその担い手たる自衛隊という国家の根本的な規定、その実力行使の限界を定める九条の平和主義の規定、そしてその活動に対するシビリアンコントロールの規定は密接不可分であり、憲法の中でより近い位置に規定することが望ましいと考えていますが、引き続き本審査会での御意見を伺っていきたいと思います。
また、憲法論議の中でよく聞かれる話として、現行九条の下では必要最小限度の実力行使しかできないのではという指摘がありますが、平和安全法制の整備等により、自衛隊の活動は、限定的な集団的自衛権の行使を含め、自国防衛のための措置ならば必要かつ十分に何でもできるように一般法において整理されております。
必要最小限度でできないこととは、新藤筆頭幹事が度々言及されるように、他国を占領し占領行政をしくとか、我が国の防衛と関係のない純粋な国際協力の場面で武力を行使することなどに限定されているのが政府の見解としても整理されているからであります。
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