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若林健太 ·自由民主党・無所属の会

衆議院憲法審査会(2026-05-28)での発言

第221回国会 ·第第7号号 ·1,772字
○若林委員 自由民主党の若林健太です。  私からは、今後議論するべき論点として、合区、地方自治に関する憲法改正について意見を述べたいと思います。  特に、合区の問題に関しては、参議院議員としての経験も踏まえ、一票の格差にのみ注目するだけで果たしてよいのかという観点から、強い問題意識を持っております。  合区の問題は、地域の民意の適切な反映が損なわれかねないということにあります。一票の格差の縮小は、憲法十四条の法の下の平等の要請であり、言うまでもなく重要なものです。しかし、これを徹底すると、過疎化による人口減少が著しい地域では、選挙区が広域となり、身近な議員を出せなくなってしまうという問題があります。国会議員に求められる、都市部から山間部、海辺など様々な地域の実情と民意の国政への反映、すなわち地域の民意の適切な反映が困難になるおそれがあるということであります。  このことは衆議院、参議院に共通する問題ですが、参議院議員選挙における合区制度において特に深刻です。実際、合区に対しては有権者の不満も高まっているようであり、例えば、合区実施後初めての二〇一六年参議院選挙では、合区対象県、特に候補者を出せなかった県で投票率が低下しています。二〇二五年の参議院選挙においても、鳥取、島根では投票率は前回を上回ったものの、合区導入前と比べて低いままであり、また、徳島県では投票率が全国最低を記録するなど、合区の弊害が今も見られているところです。  なお、現在実施されている合区は隣県同士の合区ですが、地方の人口減少が更に進めば、例えば九州と関東といったような離れた県を合区するような飛び地の合区といった問題も出てくる可能性があり、仮にそうなれば、地域の民意の適切な反映は一層困難になってしまいます。  憲法は、選挙区、投票の方法その他両院の議員の選挙に関する事項は法律でこれを定めるとするのみで、選挙のエリア設定の在り方を定める規定を欠いています。憲法十四条の法の下の平等の要請に偏った形で選挙区の在り方が論じられてしまい、地域の民意の適切な反映が損なわれてしまっているという今の現状は、こうした必要な規定を欠いた現行憲法の帰結であるというふうに思います。  このような日本国憲法の足らざる部分を補い、国家基本法としての未完の部分を完成させるため、自民党では、憲法四十七条の条文イメージを提示しています。これは、投票価値の平等の確保と地域の民意の適切な反映のバランスを取るべく、四十七条を、人口を基本としつつも、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案する旨明記し、地域の民意を適切に反映できる選挙制度が構築できるよう改めるというものであります。特に参議院議員の選挙については、合区を解消できるよう憲法上担保することとしています。  あわせて、条文イメージにおいては、第八章において、基礎自治体、市町村ですね、それから広域自治体である都道府県を明記することも提案しています。現行の日本国憲法八章には四か条しか規定がなく、その冒頭の九十二条は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とするのみで、地方公共団体にはどのようなものがあるのか、あるいは地方自治の本旨とは何かといった基本的な事項でさえ、全て解釈と法律に委ねられてしまっています。これを先ほど述べたように改めることで、地域の民意の反映の基盤となる自治体を憲法上に位置づけるとともに、広域自治体を参議院の選挙区と定める根拠とし、地方自治の充実強化を図ろうとしているものであります。  以上、合区、地方公共団体に関して申し上げました。この問題については、本審議会でしっかりと議論を行っていく必要があると考えております。  一方で、憲法改正の手続法である国民投票法についての議論も必要です。まず、投票環境整備など投開票に関わる外形的事項に関する三項目案の早急な成立が求められます。また、放送CMやネットの問題など投票の質に関しても、公選法の議論の状況を見ながら深めていく必要があります。  国民投票法に関する集中的な討議を行うことを提案いたしますので、是非、幹事会でお取り計らいをお願い申し上げます。  以上です。

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