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小田原潔 ·自由民主党・無所属の会

衆議院外務委員会(2024-05-15)での発言

第213回国会 ·第第11号号 ·1,775字
○小田原委員 ありがとうございます。  人道的な観点から深く憂慮するのは我々も全く同じでありますが、私たちも日々いろいろな専門家から勉強させていただいております。受ける印象は、双方とも全く引く気がないということであります。  ちょっと言いにくいですし、いろいろなことを主観をもって話すわけではないのですが、私たちは、我が国に地上の国境がありません。大まかに見た目がよく似た人たちででき上がった国で、ほぼ日本語しか交わさない国であります。また、宗教や何かの価値観で殺し合いになるような大きな対立もありません。こういった国は、世界で百九十何か国あるうちの多分物すごく少ない貴重な国であろうと思います。  ただ、同時に、ほかの圧倒的多数の国は多民族、多国家、多宗教で、しかも、多くの国が一時植民地になり、強制的に引かれた国境で地域性や文化は全く関係ない国ができ上がってしまったが、百年、二百年たっている間にそこで新しい秩序や権益が生まれ、今更元に戻せない、こういった苦悩を抱えながらの国が圧倒的だということであります。  例えば、近年では、アウン・サン・スー・チー政権を支えたタン・ミン・ウーさんが書かれたビルマ、危機の本質、ザ・ヒドゥン・ヒストリー・オブ・バーマとか、アミタフ・アチャリアというインド系のアメリカン大学の教授が書いたアメリカ国際秩序の崩壊、ジ・エンド・オブ・アメリカン・ワールド・オーダーとか、今のインドの現職の外務大臣が書かれたインド外交の流儀、ジ・インディア・ウェイ、二冊目がホワイ・バーラト・マターズ。バーラトというのは、今年になってモディ首相が国際会議にインディアと書かないでバーラトという国のプレートを書くようにしました。それぞれ書評で大変絶賛されていて、こういうのを参考にいたしますと、民族も違う、言葉も違う、宗教も違う、でも国である一国をまとめるのがどれだけ大変かという苦労が伝わってくるものであります。  昨年十一月七日、勝俣委員長を中心に、外務委員長と衆議院の理事を表敬するという名目で、在京のアラブ外交団が二十一か国来られました。表敬というのは名ばかりと後から思ったわけですが、団長はパレスチナの大使で、見るに堪えない悲惨な写真を回付しながら、どれだけ人道的にひどいか、また、我が国が全くイスラエルを非難しないというのは世界が我が国を見る目が変わるぞ、今までは民主的で良心的な国だと思ったのにがっかりだというようなことを言われたことがありました。  人としては大変胸の痛むことでありましたが、十日後、案の定、今度はイスラエル大使が来られまして、百八十度真逆の主張をされました。それで、ここにもいらっしゃるので言いづらいんですけれども、理事のお一人が、分かったけれども、国連決議があるだろう、真摯に考えてもらえませんかというふうに発言されました。それは全く僕も同感でありましたが、イスラエル大使は、もしその決議をのんで停戦したら、人質はどこか知らないところに連れ去られて、取り返すのに何年かかるか分からない、皆さんは青いバッジをしているけれども、そのバッジをつけたら拉致被害者は帰ってきたのかと、かなり辛辣なことを言われ、場の雰囲気は凍りつきました。  しかし、同時に、大使が言わんとしたことは、人質を取り返すというのは、武力であろうが何であろうが徹底的に懲らしめて降参させて、何でも言うことを聞くから勘弁してくださいと言わせない限りは人質は返ってこないんだという強い決意も感じました。それがいいとも悪いとも言いませんが、国を守るとか国民を守るということの感覚が私たちと全く違う人たちが世界にはたくさんいる、むしろ、そういう人たちの方が多いということであろうと考えた次第であります。  そこで、お聞きします。  人道的には立場は揺るがないわけですが、我が国のこの事案に対する対処というのは、国としてはどうしても国益を重視するわけですが、どういった国益を重視して今対処しているのか。日・イスラエル関係なのか、日・パレスチナ関係なのか、若しくは日米関係なのか、はたまた日・アラブ社会の関係なのか。どれも軽視していないという前提ではありますが、どういったバランスで今の対処が選ばれているのか、教えてください。

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