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櫛渕万里 ·れいわ新選組

衆議院国土交通委員会(2024-05-10)での発言

第213回国会 ·第第12号号 ·1,701字
○櫛渕委員 れいわ新選組の櫛渕万里です。  大臣、この法案の狙いは、都市の緑を質と量の両面で確保を進めるものですよね。しかし、東京都は明治神宮外苑の樹木を伐採して再開発を進めるとし、ユネスコ諮問機関のイコモスは計画撤回を求めるなど、社会問題、国際問題になっています。そのほかにも、都内でまるで逆の事態が進行しているんですね。  例えば、パネル一を御覧ください。  江戸川区の都立篠崎公園。写真のように、緑があふれる公園でした。ところが、スーパー堤防を造るという名目で大量の木が伐採されています。その数、何と三千本。右側の写真は昨年十一月末の写真ですが、もう見る影もありません。  さらに、パネル二を御覧ください。  国の施設である国立天文台の三鷹キャンパスでは、北側ゾーンの敷地を三鷹市に売却、そこに小学校や図書館、カフェなどを中心とする再開発計画を進められているんです。この図のピンク色で囲われた範囲がその敷地でありますが、面積はおよそ四万七千八百平方メートル、東京ドームよりも広い大きさです。  詳細はこれからのようですが、ある市民団体が推定したところ、約四割の敷地が切り開かれ、約一万四千本の樹木が伐採される可能性があるそうなんです。そこには、準絶滅危惧のオオタカや、絶滅危惧2類の植物も生きています。樹木を切ってまた植林すればいいという話ではありません。  都市の緑地を守るとされる本法案の審議に当たって、このままこの計画を進めていいのか、そういった問題意識から質問していきます。  そもそも、国立天文台はなぜ敷地を売るんでしょうか。調べてみると、研究や教育の充実のための財源確保が理由ということなんです。つまり、国立天文台は運営費や研究費が不足しているから、緑あふれる敷地を売却するということなんです。  では、なぜ研究費や運営費が不足するのか。国立天文台の財政を見ると、運営費交付金が年々減らされ続けていることが分かります。運営費交付金を絞ったことでどんな影響が出てくるかというと、例えば、岡山の分室にある望遠鏡が壊れていて観測ができないままになっているというんですね。びっくりしました。研究に必要な大型な望遠鏡、それさえも修理ができなくて、お金がない、自由にできない、そういった状況であるということです。  一方で、日本の天文学は世界的に見ても高い評価を得ています。お手元の資料を御覧ください。他の研究分野と比べて、宇宙科学分野は、世界で引用されている論文の数が突出して高い。大きな成果を上げていることが分かります。これをリードしているのがここの国立天文台なんですね。  お金が足りないのに頑張って成果を出している、それなのに国からは運営費を更に減らされる、これが実態です。だから、苦肉の策として緑あふれる敷地を売らなければならない。科学技術の振興の面でも、都市の緑化を守る面でも、これで本当にいいんでしょうか。  もう一度パネル二を御覧ください。この敷地の緑の現状について、右側です。  三鷹市は、北側ゾーンについて、緑の維持管理の一部に課題があるとしています。しかし、老朽化など課題があるから売って開発していいという話にはなりません。むしろ、緑地に課題があるなら、きちんとした保全が行われるようにしなければならない、それが今回の緑地法の改正の趣旨ではありませんか。  大臣にお伺いします。  政府が緑地法を改正して都市の緑地を充実させようとしている一方で、きちんとした成果を上げている国立の研究機関が研究費や運営費の不足のために貴重な緑地を売却してしまう、政府の中で、緑地に関するアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものに見えます。もちろん、国立天文台の所管は文科省ですから所管外です。しかし、ここ以外にも、広い敷地を持つ国立大学法人や研究機関で同じようなことが起きかねません。  都市部にある国立の機関が緑の多い敷地を売却する際には、緑地法を主管する国土交通大臣の意見を聞くという仕組みが最低でも必要であると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

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