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守島正 ·日本維新の会・教育無償化を実現する会

衆議院本会議(2024-03-12)での発言

第213回国会 ·第第10号号 ·4,851字
○守島正君 日本維新の会の守島正です。  教育無償化を実現する会との統一会派を代表して、ただいま議案となりました二法案について質問いたします。(拍手)  まず、今世界が真正面から取り組んでいる二〇五〇年のカーボンニュートラルの達成に向けては、中長期の視点に立って、GX戦略を効果的かつスピード感を持って進めていくことが我が国の成長戦略において極めて重要なことであると考えます。  そうした観点から、徹底した省エネや再エネ等の脱炭素電源の利用を推し進めると同時に、脱炭素化が難しいセクターにおいてもGXを推進していくとの問題意識の下、低炭素水素や二酸化炭素の貯留の取組を広げていくために必要な法制度を整備するという本二法案の目的自体に異論はありません。  むしろ、GXを強力に進めていくための鍵となる低炭素水素の利用やCCSの事業化に向けて、政府は積極的にその環境整備を進めていくべきと考えておりますが、この二法案が脱炭素の実現に向けて着実に貢献し得る内容となっているか、また、エネルギーの安定供給や経済成長も同時に実現していくものに足るものとなっているのかといった観点も踏まえ、質問を通して確認してまいりたいと思います。  まずは、水素社会推進法案についてお尋ねします。  本法案は、その目的として、我が国における低炭素水素等の供給及び利用を早期に促進するためとしています。しかしながら、具体的に、いつまでに、どれくらいの低炭素水素の供給量を目指していくのかが全く明らかではありません。また、本法案における各種支援措置によって、どれだけの効果をもたらすのかも判然としません。  そもそも、政府は、水素、アンモニア社会の実現を加速化するために、アンモニアを含む水素の供給量について、二〇五〇年には現状の十倍に当たる年二千万トンとする導入目標を掲げていますが、鉄鋼業の需要だけでも二千万トンを超えると言われている中で、発電用なども加味すると、政府目標では足りないのではないかといった指摘もなされております。  さきに指摘した低炭素水素の供給量の目標値や本法案による効果の面と併せて、政府としてどのように考えているのか、経済産業大臣の見解を伺います。  低炭素水素の普及は世界的な課題であり、米国や欧州などを中心に、世界各国で具体的で思い切った政策誘導が講じられており、二〇三〇年における低炭素水素の供給力の多くは欧米が突出するとの予測がなされております。そうした中で、我が国の低炭素水素の普及に向けた青写真は、さきに指摘したとおり、目標値の点からも明らかであるとは言えません。  再生可能エネルギーの適地に乏しい我が国において再生可能エネルギーを由来とする低炭素水素を普及させるためには、現実問題として、海外からの輸入に頼らざるを得ない状況にあります。そのため、資源外交を通じて、民間企業が海外の水素権益を確保しやすい環境をつくっていくことこそが我が国のエネルギーの安定供給や経済安全保障の観点からも重要と考えますが、政府間交渉の状況や今後の方針について、経産大臣の見解を伺います。  続いて、水素社会推進法案に規定される低炭素水素等の定義について質問いたします。  本法案の第二条第一項では、低炭素水素等について、その製造に伴って排出される二酸化炭素の量が一定の値以下であることなどと定義されております。  しかしながら、脱炭素の趣旨に鑑みれば、低炭素水素の製造時のみを基準とするのではなく、貯蔵時や輸送時などの後工程を含む一連のサイクルを基準として二酸化炭素の排出量を見ることが、二酸化炭素削減の観点からも適当ではないかと考えますが、経産大臣に見解を伺います。  本法案の第七条五項では、主務大臣に提出される低炭素水素等供給等事業計画の認定基準を定めており、その認定基準の一つとして、我が国における低炭素水素等の供給又は利用に関する産業の国際競争力の強化に相当程度寄与するものとの規定があります。  もとより、水素供給に関する国際競争の激化が予想される中で、我が国の低炭素水素の供給、利用事業者を国がしっかりと後押ししていくことは重要であると考えますが、本法案七条五項四の当該条文は、具体的にどのような基準により適合の可否が評価されるのか、経産大臣に具体的な説明を求めます。  加えて、低炭素水素等供給等事業計画の認定を受けた事業者は、本法案第十条により、価格差に着目した支援や拠点整備支援が助成金として受けられることとされており、そのうち価格差に着目した支援については、化石燃料との価格差を原則十五年間にわたり補填され、その支援に三兆円が投じられるとされております。  しかしながら、低炭素水素の普及は世界的に見てもまだまだ進んだ状況にあるとは言えず、我が国においても、水素を含むエネルギー資源の多くを海外からの輸入に頼らざるを得ない状況であることを踏まえると、低炭素水素の高コスト化は避けられないものであり、低炭素水素への本格的な移行に向けて、とりわけ価格に着目した支援における補助金の額は、かなりの規模が長期間にわたって必要になるものと思料しますが、補助金が市場へ与える影響及び投資対効果の点について、経産大臣の見解を伺います。  また、水素等のサプライチェーンの構築に際しては、グリーンイノベーション基金等の各種制度が既に設けられておりますが、これらの支援措置を受けられる場合に、本法案における助成金との重複が生じて過度な助成となることも想定されます。その場合、どのような調整や事業評価がなされるのか、制度の在り方について、経済産業大臣の説明を求めます。  さらに、これらの助成金の交付業務や審査業務については、本法案の第十条において、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構、いわゆるJOGMECが行うこととされておりますが、各種業務を適切かつ円滑に遂行する上での体制が十分であるかなどを含めて、なぜこのようなたてつけとしたのか、その理由について経済産業大臣の説明を求めます。  続いて、保安規制の在り方について質問いたします。  本法案では、さきに述べた支援措置とともに、認定を受けた事業者に対する規制の特例措置が設けられており、規制緩和それ自体の方向性は賛同するものの、その中身については不十分であると言わざるを得ません。  例えば、日本の水素に関する保安基準は、海外と比べてかなり厳しいとの指摘がなされております。安全性の確保は大前提としつつも、低炭素水素の利用、供給拡大とのバランスの取れた保安規制の在り方が求められていると考えますが、経産大臣の御認識を伺います。  また、低炭素水素の本格的な普及を目指す上で、大規模化と併せて、技術開発によるコストダウンの実現も不可欠であるものと考えますが、そのような技術開発に対する支援パッケージはあるのでしょうか。そもそも、GXに関する支援メニューは多岐にわたる中、事業者サイドに対して分かりやすい情報発信が求められているものと考えますが、経済産業大臣の見解をお伺いします。  続いて、低炭素水素の需要喚起について質問いたします。  本法案は、昨年七月に閣議決定されたGX推進戦略において、「大規模かつ強靱なサプライチェーンを国内外で構築するため、国家戦略の下で、クリーンな水素・アンモニアへの移行を求めるとともに、既存燃料との価格差に着目しつつ、事業の予見性を高める支援や、需要拡大や産業集積を促す拠点整備への支援を含む、規制・支援一体型での包括的な制度の準備を早期に進める。」というものを具現化したものであると認識しておりますが、需要拡大の観点で政府が講ずるべき施策の内容が、本法案の中では明らかではありません。  新たな市場創出による利用ニーズや用途の拡大に向けた大規模な需要喚起策が講じられることも低炭素水素の普及に必要不可欠と考えますが、経済産業大臣の御所見を伺います。  次に、CCS事業法案についてお尋ねいたします。  二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けて、徹底した省エネや脱炭素電源の利用促進が推進されていますが、政府のGX戦略の中でCCSはどのような位置づけとされているのかについて、経産大臣の説明を求めます。  また、二〇三〇年までのCCS事業開始に向けて、とりわけ事業のコスト削減と大規模化が重要であると考えますが、それを後押しするための国の幅広い公的支援の必要性を鑑みると、GX関連予算全体におけるCCS関連予算の規模は適切であると考えますか。経産大臣の見解を伺います。  加えて、新たな脱炭素技術やCCSなどの取組を経て、各事業における実運用コストに差異が出た場合等には、カーボンニュートラルに向けたシナリオを柔軟に見直す考えがあるのか、経産大臣にお伺いいたします。  続いて、CCSに関する諸課題についてお尋ねいたします。  CCS事業における課題の一つに、二酸化炭素の回収から貯留までの一連のコストの高さが指摘されており、二酸化炭素の回収効率の向上や安価な二酸化炭素の輸送技術の開発などを国が公的に支援していくことでCCSの実用性を高めていくことが必要と考えますが、これらの課題に対する経産大臣の所見を伺います。  CCSの回収時には高濃度の二酸化炭素を取り扱うため、長期的な視点に立った保安や管理の在り方が求められていると考えますが、本法案ではその点での規定が不十分であると言わざるを得ません。  とりわけ地震や火山の多い我が国においては、CCSの安全性や信頼性を高めていく上で、二酸化炭素の貯留が地域社会や環境に与える影響を適切に評価していくスキームの導入が必要と考えますが、その点について経済産業大臣の見解を伺います。  加えて、CCSの貯留に対する不安を払拭するために、立地地域の住民を含む国民に対して広く丁寧な説明が求められていると考えますが、どのように国民に説明していくのかについて、経済産業大臣の所見をお答えください。  CCS事業を安全かつ効率的に進めていくために、CCS事業に携わる専門的な人材の育成や技術的なノウハウの蓄積も重要になると考えますが、そうした観点で国においてどのような措置を講じられるのか、経済産業大臣の見解をお伺いします。  最後に、産業振興と成長戦略の観点から質問いたします。  我が国の経済が長きにわたり停滞した理由の一つには、新しいビジネスの創出や、民間からの投資を促進するような規制緩和やルール作りが適切になされていなかったことにあると考えます。今、GXという新しい潮流の中で、いかに企業の先駆的な取組を後押しし、新しいテクノロジーや新しいビジネスの創出につなげていくかといった視点が真に求められているのではないでしょうか。CCSは、事業性の観点で様々な課題があるものの、脱炭素化に欠かせない技術として、産業振興の観点からも注目を集めております。  今後、国内外でCCS関連の需要の増大が見込まれる中で、二酸化炭素の回収技術や二酸化炭素の輸送技術などに強みを持つ日本企業に対して、これらのCCS技術の海外展開をしっかりと支援していくことは、我が国の国際競争力の強化や成長戦略の観点からも重要と考えますが、経済産業大臣はどのようにお考えでしょうか。  以上、我が国が、低炭素水素の普及やCCSの社会実装を通して、カーボンニュートラルの実現に向けて世界をリードしていく存在となることを強く願うとともに、そのために政府の取るべき政策について今後も積極的に提言を続けてまいることを表明いたしまして、私の質問といたします。  ありがとうございました。(拍手)     〔国務大臣齋藤健君登壇〕

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