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斉藤鉄夫 ·公明党 ·国土交通大臣

衆議院本会議(2024-03-21)での発言

第213回国会 ·第第13号号 ·2,374字
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 高橋千鶴子議員にお答えいたします。  まず、トラック運転手の長時間労働についてお尋ねがありました。  議員御指摘のとおり、トラック運転手は、他の産業に比べ労働時間が長く、過労死の件数が多いことから、本年四月から適用される時間外労働の上限規制を前提として、トラック運送業を、適正な労働時間と適正な賃金が両立する魅力ある職場としていく必要があります。  その上で、トラック運転手一人当たりの労働時間が短縮されることで、これまでのような形では輸送需要に対応できなくなることが懸念されています。  国土交通省としては、トラック運転手の健康と安全を確保しつつ、物流の停滞が生じないよう、昨年六月の政策パッケージ等に基づき、産業界、関係省庁とも連携して取組を進めてまいります。  トラック運送業の規制緩和についてお尋ねがありました。  一九九〇年の規制緩和によって、事業者数が増加したことなどにより競争が激しくなり、事業運営が厳しくなった事業者もある一方で、新規参入が容易になるとともに営業の自由度も高まり、輸送サービスの水準の向上や多様化が図られたと承知しております。  Eコマースの拡大、働き方改革の推進など、物流をめぐる状況は目まぐるしく変化しており、引き続き、事業者の営業の自由度を高めつつ、対応していく必要があります。  その上で、国土交通省としては、昨年六月の政策パッケージやこの法案などに基づき、物流の持続的成長に向け、トラック運送業における適正運賃の収受と健全な競争環境の実現に取り組んでまいります。  営業区域の規制緩和についてお尋ねがありました。  平成十五年の貨物自動車運送事業法の改正により、現代の輸送需要に対応した運送サービスの提供や、帰り荷の確保による積載率の向上など輸送の効率化を図るため、営業区域制度が廃止されたものです。  あわせて、その際、安全面を担保するため、民間の適正化事業実施機関の権限強化や、運行時間に関する規制の導入、違反事業者への罰則強化等を行ったところです。  その上で、今後更なる効率化や担い手確保を図るためには、長距離での輸送需要に対して、ドライバーの日帰りも可能となる中継輸送の促進など、実態に応じて、様々な手法を取り入れていくことも重要です。  国土交通省としては、トラックドライバーの健康と安全を確保しつつ物流を持続的に成長させるべく、現行制度の下、関係省庁、事業者等と緊密に連携して、しっかりと取り組んでまいります。  高速道路の最高速度の引上げによるトラック運転手への負担についてお尋ねがありました。  安全を大前提として最高速度を引き上げることは、物流の効率化に資する一方、走行速度が高くなることでトラック運転手の緊張度、疲労度が増加する懸念については、警察庁が開催した検討会において昨年十二月に取りまとめられた提言の中でも指摘されているものと承知しています。  国土交通省としては、トラック運転手に過度な負担がかからないよう、適切な運行管理に向け、荷主や物流事業者等と連携して、しっかりと取り組んでまいります。  荷主、物流事業者に対する規制についてお尋ねがありました。  この法案では、荷待ち、荷役時間の削減や、積載率の向上を図るため、全ての荷主、物流事業者に対し、物流改善のための努力義務を課すこととしています。これに基づく事業者の取組状況については、国において指導助言と調査、公表を実施することとしています。  また、一定規模以上の事業者には、中長期計画の作成や実施状況の報告を義務づけ、取組が不十分な場合は事業所管大臣から勧告、命令等を行うこととしています。  さらに、昨年七月に創設したトラックGメンにより、荷主や元請事業者への監視体制を強化したところであり、厚生労働省等とも連携しながら、物流の適正化に向けて取り組んでいるところでございます。  国土交通省としては、関係省庁とも連携しながら、これらの措置の実効性確保を図ってまいります。  実運送体制管理簿についてお尋ねがありました。  実運送体制管理簿には、実運送事業者の名称及び下請次数、貨物の内容及び運送区間等を記載することとしています。  運賃等を記載することについては、実運送事業者等の実際の運賃を把握した荷主等が、元請事業者等への発注額を引き下げたり、実運送事業者に安値で直接発注したりすることにより、全体の運賃水準の低下につながる懸念もあり、慎重な検討が必要であると考えています。  その上で、この法案による契約の書面化等により、トラックGメン等が実運送体制とともにそれぞれの契約内容も把握することができるようになるため、これを通じて適切に対応してまいります。  利用運送事業者についてお尋ねがありました。  荷主又はトラック事業者と運送契約を締結する利用運送事業者については、この法案により下請行為の適正化に係る努力義務が課されるほか、トラックGメンによる是正指導の対象となっています。  これらの措置により、取引環境の適正化を推進してまいります。  標準的運賃の最低運賃化についてお尋ねがありました。  まず、標準的運賃については、令和二年の制度開始以来、物流業界に年々浸透してきており、今後更なる周知を行うとともに、トラックGメンによる荷主の是正措置等を活用することにより、一層の実効性確保を図ってまいります。  その上で、トラック事業の取引は多種多様であるため、最低運賃を保障する制度の導入については様々な意見があり、慎重な検討が必要であると考えております。  以上です。(拍手)     〔国務大臣武見敬三君登壇〕

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