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田村貴昭 ·日本共産党

衆議院本会議(2024-03-26)での発言

第213回国会 ·第第14号号 ·2,029字
○田村貴昭君 私は、日本共産党を代表して、食料・農業・農村基本法改正案について質問します。(拍手)  前回の基本法改正から二十五年、農村は疲弊の一途をたどってきました。農業で生計が成り立たず、農業従事者は半減し、福岡県や愛知県に匹敵する面積の農地が失われました。地域から学校がなくなり、商店がなくなり、ATMもガソリンスタンドもなくなって、今や農村生活の基盤が失われています。このまま推移すれば、早晩、農村から農家がいなくなり、米も野菜も生産できなくなります。  なぜこのような事態となっているのか。何が問題で、どこに責任があるのか。岸田総理の答弁を求めます。  私は、その責任は歴代の自民党農政にあると考えます。  一九六一年の旧農業基本法以来、自民党政権は、麦、飼料、大豆の国産生産を放棄し、アメリカの余剰農産物を進んで受け入れてきました。その後も、牛肉、オレンジの自由化、WTO農業協定、TPP、日欧EPA、日米FTAなど、次々に輸入自由化を行い、そのたびに安い農産物が大量に流入してきました。その結果、一九六五年に七三%だった日本の食料自給率は、今や三八%に落ち込んでいます。自民党農政の責任は極めて重大です。  にもかかわらず、総理は、施政方針演説で食料自給率に一言も触れなかったのはなぜですか。それどころか、本法案では、現行法の「食料自給率の目標」を「食料安全保障の動向に関する事項」に変えてしまい、安定的な輸入の確保などという条文を新設しています。自民党政権は、基本法に基づく食料自給率目標を一度も達成したことがありません。食料自給率の向上を最大の目標から外したのは、完全に投げ出したということではありませんか。  重大なことは、唯一残った米ですら、国内需要の一割を超える七十七万トンものミニマムアクセス米を押しつけられ、巨額の税金を投入し輸入をし続けているということです。国内の米農家が低い米価で苦しんでいるさなかの二〇二二年度も、六百七十四億円もの税金を投入してアメリカの農家を助けました。総理、助ける方向、お金を出す方向が間違っているのではないですか。  安全でおいしい食料を日本の大地から。子供たちに日本の食文化を伝えたい、おいしい国産のものを食べてほしい。これは、農家だけでなく、多くの国民の願いです。そのためには、農家が農業で暮らしていける収入がなくてはなりません。  しかし、二〇二二年の畑作経営の平均年収は、補助金を入れても僅か二百二十三万円です。稲作経営の年間収入は、何と一万円でした。酪農に至っては年間四十九万円の赤字となり、急速に離農が進んでいます。基本法改定に向けた検証部会で、農業現場の委員からは、若い人がなぜ定着しないかといえば農業で食えないからだという的確な指摘がありました。この事態の抜本的な改善なくして農業と農村の再生はあり得ません。  本法案では、生産コストを販売価格に転嫁し、合理的な価格にするとしていますが、それは米だったら幾らですか。収入一万円の農家の作ったお米は、幾らが合理的なのですか。実質賃金が下がり続けている下で、消費者が買えない金額になったらどうするのですか。それを複雑多岐にわたる販売先にどうやって受け入れさせるのですか。  実効性のある価格転嫁は大事ですが、それだけでは不十分です。欧米では当たり前になっている価格保障や所得補償を抜本的に充実し、政府の責務として基本法に明記すべきです。  日本共産党は、食料自給率を本気で向上させることが必要と考えます。そのためには、競争力強化の名の下に農業の大規模化を図り、耕す人がいなくなった農地を集積させる政策を続けていては実現できません。規模の大小や、家族、法人などの経営形態を問わず、自給的農家も含め、多様な人々を全て担い手として位置づけ、農村で暮らしていける所得を国が補償することが絶対に必要です。答弁を求めます。  求められるのは、農業予算の拡充です。  農業予算は、この十年間、二兆円余りと横ばいを続けています。一方、軍事費は、五兆円から六兆円、八兆円と年々増え続け、五年間で四十三兆円もつぎ込もうとしています。国民の食料のためにお金をかけることこそ、必要ではないですか。大軍拡をやめ、農業予算を抜本的に拡充することを求めます。  本法案と同時に提出された食料供給困難事態対策法案は、有事の際に農家に芋などを作れと罰則つきで命令するという異常なものであり、一九四一年、泥沼の侵略戦争に突き進む中で作られた国家総動員法に基づく農地作付統制令、臨時農地等管理令にうり二つです。  農産物を大量輸入し、離農と耕作放棄地の増大を放置しておきながら、今、戦争のための準備が必要というのですか。こんな離農促進法、戦時食糧法は撤回すべきです。  以上で質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

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