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本村伸子 ·日本共産党

衆議院本会議(2024-04-16)での発言

第213回国会 ·第第21号号 ·2,317字
○本村伸子君 私は、日本共産党を代表し、入管法、技能実習法の改定案に対し質問をいたします。(拍手)  まず、現行法の外国人技能実習制度についてです。  政府は、技能実習制度の目的を技能移転による国際貢献と説明してきましたが、実際には、大企業が下請単価や取引価格の引下げ、抑制をする下で、外国人を非熟練、低賃金の労働力として使い、強制労働や性的搾取など、深刻な人権侵害の温床となってきました。国連自由権規約委員会などからも人権侵害を指摘されてきた技能実習制度の現状を、総理はどう認識しているのですか。  外国人技能実習生の失踪が相次いでいます。建設、農業の分野を中心に、失踪者数は二〇二二年で九千六人に上っています。なぜ失踪者が相次いでいるのか、失踪した技能実習生はどこで何をしているのか、命を落としていないのか。政府は、失踪の実態や原因を調査し、把握しているのですか。  能登半島地震では、技能実習生を含む多くの外国人労働者が被災をいたしました。地域や勤め先で被災者として支援を受けている方々もいますが、政府は、一人一人の実態をつかまず、成り行き任せにしてきました。受入れ企業や監理団体任せにする技能実習制度の問題点が、ここに集中的に表れているのではありませんか。  日本共産党は、人権侵害をつくり出す技能実習制度を廃止し、外国人を労働者として受け入れることを主張してきました。本法案は、技能実習制度から育成就労制度へと名前を変えていますが、問題は、新しい制度が深刻な人権侵害を解決するものになっているかどうかです。具体的にお聞きをいたします。  第一に、転籍の自由の保障についてです。  現行の技能実習制度は、原則、転籍の自由がなく、やむを得ない事情がある場合とし、労働基準法違反や暴力などを受けたときに限っていました。育成就労制度では、やむを得ない事情がある場合の要件は広げたのですか。  外国人技能実習機構が新しい実習先を見つける支援は原則三か月で終了、見つからない場合は、在留期間が残っていても帰国という扱いをしていました。育成就労制度では、見つかるまで生活保障をするのですか。そうでなければ、転籍は絵に描いた餅になるのではありませんか。  新たに本人の意向による転籍を規定していますが、当分の間、分野によっては一年から二年は転籍を認めず、しかも、日本語、技能要件などの制限を設けています。転籍の自由を事実上認めないものではありませんか。政府は、自由に転籍を認めたら、地方から賃金の高い都市部へと移動してしまうと言いますが、中小・小規模事業者を本気で応援し、全国一律最低賃金制度千五百円を実現することこそ必要です。それは、大企業の内部留保に適切に課税をして財源を生み出せば、できることです。  第二に、農業と漁業の分野に派遣労働の仕組みを導入することは重大です。仕事のあるところに派遣するやり方は、中間搾取や短期間での使い捨てなど、労働条件の悪化を生み出すのではありませんか。人手不足の地方や農家への定着にとっても、マイナスになるのではありませんか。  第三に、育成就労外国人を支援する監理支援機関について、受入れ企業の役員の兼務を排除しておりません。これでどうして独立性、中立性を担保できるのですか。技能実習の監理団体が、最低賃金以上支払わないよう圧力をかけるなどの事態が問題になってきました。手数料収入に依存し、受入れ企業から独立できない監理支援機関では、外国人労働者を守れません。  暴力、性暴力、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントなどをなくすために、分厚い相談機関と救済機関を求めます。  第四に、現行の技能実習生は、多額の借金を背負って来日しています。多額の借金を背負う問題について、育成就労では、原則として新たに二国間取決めを作成した国からのみ受け入れ、手数料負担の軽減を図るとしていますが、これまでの取組の延長線上では実効性はありません。どうするつもりですか。ハローワークなどの政府機関が関与することが必要です。出身国で示された労働条件と違うなど違反行為があった場合は摘発し、不当な手数料を根絶して、悪質なブローカーを排除するべきです。  結局、育成就労制度は、転籍の自由を保障する制度とは言い難く、監理団体と同じような監理支援機関に関与させ、多額の借金問題の解決の見通しもない、技能実習制度の看板のかけ替えではありませんか。  第五に、重大なことは、永住許可制度の適正化と称して、税金や社会保険料などが未払いの場合に永住者資格を取り消すことができる制度を新設することです。  不安、失望、混乱の声が上がっています。病気や失業など収入の減少等により税金や社会保険料を滞納することは、誰にでも起こり得ることです。それだけで永住許可を取り消すことは、余りにも横暴です。永住者だけではなく、永住許可を申請しようとする全ての外国人の地位を著しく不安定にするものではありませんか。永住しようとする外国人労働者と家族に対して終始厳しい管理、監視を続け、やむを得ない事情を考慮せず、永住許可を取り消し、日本で培った十分な生活基盤を失わせることは人道に反します。  最後に、若い外国人が技能実習や育成就労で日本に来て、大切な人と出会い、結婚することは当然あります。子供も生まれるかもしれません。子供の在留資格を手厚く保障するべきです。  外国人を人間として受け入れる制度、共に生きる制度に変えていくことを強く求め、質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

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