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志位和夫 ·日本共産党

衆議院本会議(2024-04-18)での発言

第213回国会 ·第第22号号 ·2,015字
○志位和夫君 私は、日本共産党を代表して、日米首脳会談について総理に質問します。(拍手)  エマニュエル駐日米大使は、総理を米国に国賓待遇で招待した意義について、産経のインタビューでこう述べています。  岸田政権は二年間で、七十年来の日本の安全保障政策の隅々に手を入れ、根底から覆した。防衛費のGDP比二%への増額、反撃能力、敵基地攻撃能力保有、そのための米国製トマホークの購入に踏み切った。防衛装備品の輸出にもめどをつけた。  七十年来の政策の隅々に手を入れ、根底から覆した。私は、米国大使のこの評価は、ずばり真実を語っていると考えますが、総理はどう受け止めますか。総理、あなたがやってきたことは、歴代政権が憲法に基づく平和国家の理念としてきたことを、ことごとく根底から覆したものではありませんか。  今回の日米首脳会談の最大の問題点は、バイデン大統領が共同記者会見で、日米同盟が始まって以来、最も重要なアップグレードと述べたように、米軍と自衛隊の指揮統制のかつてない連携強化に踏み込んだことにあります。  日米共同声明は、「我々は、作戦及び能力のシームレスな統合を可能にし、平時及び有事における自衛隊と米軍との間の相互運用性及び計画策定の強化を可能にするため、二国間でそれぞれの指揮・統制の枠組みを向上させる」と明記しています。  そこで聞きます。  ここで言うシームレスな統合とは何か。米軍と自衛隊の統合を意味することは、文意から明らかではありませんか。政府は、自衛隊は独立した指揮系統で行動すると説明していますが、独立した指揮系統でなければならない理由をお答えいただきたい。米軍の指揮下に入ることは日本国憲法の下では許されないということですか。答弁を求めます。  問題は、米軍と自衛隊の指揮統制の連携強化の下で、自衛隊が独立した指揮系統で活動する保証がどこにあるのかということです。  安保三文書に基づいて、政府は、敵基地攻撃能力保有、統合防空ミサイル防衛、IAMDを進めていますが、その実施のためには、米軍との間で、攻撃目標の情報の共有、攻撃目標の分担、攻撃の成果についての評価の共有などが必要となり、指揮統制の緊密な協力が不可欠になると考えますが、いかがですか。日米首脳会談で合意された指揮統制の連携強化はそのためのものではありませんか。そして、この道を進めば、指揮統制は、情報でも装備でも圧倒的に優越的な立場にある米軍主導で行われ、自衛隊は事実上、米軍の指揮統制の下に置かれることになることは明瞭ではありませんか。  さらに、米軍は、IAMDの基本方針に先制攻撃を明記しています。米国が国連憲章に違反する先制攻撃の戦争に乗り出した際に、米軍の事実上の指揮統制の下で自衛隊が参戦する道を開くことになるではありませんか。  日本共産党は、日米軍事同盟の文字どおりの歴史的大変質に断固抗議し、その中止を強く求めるものです。  日米共同声明は、総理が殺傷兵器の輸出解禁を決定したことを歓迎し、軍需産業でも日米を統合する協議体を開催し、ミサイルの共同開発、生産などを行うとしています。これは、武器輸出を国是として全面禁止した武器輸出三原則が根本理念としてきた、国際紛争の助長を回避するという平和国家の理念を根底から投げ捨てるものではありませんか。米国従属の下での死の商人国家への道を歯止めなく進むことは、絶対に許されるものではありません。  日米共同声明は、沖縄県辺野古新基地建設の強行を宣言するとともに、事故原因が不明なままでのオスプレイの飛行再開、全国の米軍基地周辺での有機フッ素化合物、PFAS汚染には一言もありません。沖縄県民の民意を無視し、日本国民の米軍基地に関わる不安には無関心。余りに卑屈な従属姿勢ではありませんか。  日米共同声明が、米英豪による軍事的な排他的枠組みであるAUKUSと日本が先端軍事技術での協力検討を行うことを明記したことも重大です。日米が中国を対象にこうした対応を取れば、東アジアでの軍事的分断と対抗の悪循環を加速することになるのではありませんか。  日米共同声明には、ASEANインド太平洋構想、AOIPへの支持も明記されました。AOIPは、対抗でなく対話と協力のインド太平洋を目指し、あれこれの国を排除するのではなく、地域の全ての国を包摂する東アジア・サミットを活用、発展させ、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にするという構想であります。この構想への支持とAUKUSへの参加検討は真っ向から矛盾すると考えませんか。お答えいただきたい。  今、日本が進むべきは、軍事的対抗の強化ではなく、ASEANと協力して東アジアに平和を創出する、憲法九条を生かした平和外交にこそあることを強調して、質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

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