○馳浩君 本日は、小野寺委員長を始め衆議院予算委員会の皆様には、地方公聴会のために石川県までお越しいただき、また、発言の機会をいただき、ありがとうございます。
政府におかれては、発災直後から、救命救助活動、行方不明者の捜索、物資輸送、給水活動など、多大なる御尽力をいただいております。
また、政府の現地対策本部には、古賀副大臣を本部長として長期にわたり現地に派遣いただき、県を支えていただいております。
こうした政府による支援がなければ、今の状況までにはなっておりません。また、なりわいと生活支援パッケージの決定や、政府の復旧・復興支援本部の立ち上げなど、復興に向けた迅速な対応にも改めて感謝申し上げます。
石川県でも、二月一日に復旧・復興本部を立ち上げ、復興にしっかりと取り組んでいく体制を構築しました。今後、更なる御支援もお願いしたいと存じます。
それでは、今回の地震の被害、被災地の状況、現在の課題などについて説明申し上げます。
資料の一ページを御覧ください。
元日に発生した令和六年能登半島地震は、輪島市と志賀町で震度七を観測するなど、未曽有の大災害となりました。
地震発生直後から、国や全国の自治体、自衛隊、消防などからの支援を得て、人命救助から始まり、物資の支援、道路などインフラ復旧、避難所等での生活支援、住まいの確保など、フェーズごとに生じる課題に日々取り組んでいます。
図にあるように、能登地方は、一昨年から群発地震が続いており、令和四年六月に震度六弱、令和五年五月に震度六強の強い地震が発生するなど、短期間に三度も大きな地震に見舞われました。こんなことは全国的にも例がないのではないかと思います。懸命に立ち上がろうとしている方々は再起への意欲を失いかねず、強力な支援が必要です。
スライド二ページを御覧ください。
被災の状況の写真です。住家の倒壊、火災、道路決壊、水道破断、山崩れ、津波、漁港の隆起、液状化による家屋被害など、多大な被害があったことがお分かりいただけると存じます。
資料三ページを御覧ください。
次に、被災者の状況です。能登地方を中心に、道路、上下水道などのインフラが甚大な被害を受け、現在も一万三千人が避難所での生活を余儀なくされています。
山がちな半島の先で起こった災害であることから、道路の寸断により数多くの孤立集落が発生したこと、上下水道被害による衛生環境の悪化、感染症の蔓延など、一次避難所での生活環境が非常に厳しい状況となりました。こうしたことから、災害関連死を防ぐため、多くの方に、一旦、金沢市以南のホテル、旅館などの被災地域外への二次避難所に移っていただきました。
被災地から百キロ以上も離れた二次避難所で今も五千人以上が避難生活をしていることが今回の特徴の一つです。三月十六日には北陸新幹線が県内全線開業となり、多くのホテルなどでは二月末から三月末までが一つの受入れ期限となることから、今後の住まいをどう確保するのかが課題です。
また、午前中見学いただいたスポセンは、当初、二次避難所への中継拠点として設けましたが、御覧になられたように、要介護の状況にある人がたまっている状況にあります。介護施設への移送を懸命に調整中です。
住家被害については、まだ全容把握に至っておりません。資料の一般世帯数と全壊戸数を見ていただければ分かると思いますが、奥能登ではかなりの住民が家を失っています。
資料四ページを御覧ください。
こうしたことから、住まいの確保が最大の課題です。現時点で、開設は五十八戸、着工済みが二千三百戸です。三月末までに四千戸の着工を目指しています。
仮設住宅については、まずはスピード重視で、迅速かつ大量に供給可能な従来型のプレハブ住宅の建設を進めています。今後、市町のニーズに基づき、木造長屋の町づくり型、いわゆる熊本モデル、木造戸建て風のふるさと回帰型、いわゆる石川モデルも順次建設することとしています。熊本モデルと石川モデルについては、地域コミュニティー維持にも資するものであり、市町を通じて地域の方々のニーズを丁寧に把握したいと思っています。
資料五ページを御覧ください。
道路網については、能登は平地が少ない半島の先であることから、道路決壊、崖崩れなどが多数発生し、多くの通行止め区間が生じました。孤立集落が発生する要因ともなりました。
現在、自衛隊の御尽力や国による権限代行などもあり、当初八十七か所あった通行止め区間は五十三か所まで減少しています。のと里山海道や能越自動車道といった幹線道路についても啓開が進んでいます。政府の御支援に感謝したいと思います。
資料六ページを御覧ください。
目下最大の課題が上下水道の復旧です。仮設住宅を建設しても、水道が通じなければ日常の暮らしは戻りません。
国、日本水道協会から多大なる支援をいただいて、発災当初から比べれば大きく状況は改善していますが、現在も奥能登の自治体では大部分で断水が続いています。復旧の見通しは二月末から三月末というところが多く、関係機関と連携して何とか早期に上下水道一体で復旧させたいと思います。
資料七ページを御覧ください。
のと里山空港の滑走路などにも被害が生じました。応急復旧を行い、去る一月二十七日からは週三便で民航機の運航を再開しました。
鉄道については、金沢―和倉温泉間については、JRの七尾線であり、既に復旧しています。その先の穴水までは、第三セクターののと鉄道が運営しております。奥能登の高校生が通学などで利用しておりますが、大きな被害が生じており、JRや国交省とも懸命の復旧活動を行っていただいております。昨日、途中駅である能登中島駅まで運行再開しましたが、全線再開は四月上旬の予定です。
八ページを御覧ください。
ここからは、能登の創造的復興に向けた、なりわいの再建についてお話しします。
能登には、豊かな食、自然景観、素朴な人情、世界農業遺産、日本遺産のお祭り、温泉など、多くの魅力があります。これは、農林水産業、伝統産業、観光産業などの特色あるなりわいや長い歴史、文化が複合して形成されたものであり、これらの再建なくして能登の復旧復興はないと考えています。
資料九ページを御覧ください。
農林水産業は、能登の人口の一割が就業する基幹産業の一つです。地震前から、高齢化による離農や荒廃農地の増加など、大変厳しい状況にあります。
こうした中、農地、農道、ため池、林地、林道、漁港などの生産基盤に加え、農業機械や畜舎、木材加工設備、漁船などに大きな被害が生じています。
被災した事業者や農林漁業者が将来に希望を持って、なりわいの継続、再建に取り組めるよう、応急支援、復旧支援、事業再開・継続支援の各段階ごとに全力で支援してまいります。
資料十ページを御覧ください。
伝統産業など被災中小企業が再建を果たすには、失った施設設備等の再建を財政的に支援する必要があります。この点については、先般、国が被災者の生活となりわい支援のためのパッケージを早期に決定いただいて、多くの支援メニューが措置されています。これを最大限活用して、中小企業の再建を応援します。
昨日、早速、これを活用した県の予算案を発表しました。ハード面では、国と県で事業費の四分の三、最大十五億円まで支援するなりわい再建支援補助金、ソフト面では、被災した事業者が行う販路開拓や商品開発などに対して、国の助成に加え、国の補助対象となっていない中小企業の取組に対し県が独自に支援をすることとしました。
また、輪島塗を始めとする伝統工芸は、能登の特色ある産業の一つです。こうした世界に誇る我が国の大事な財産の再建を支援するため、国が輪島塗や七尾仏壇などの国指定の伝統的工芸品を対象にし、県が珠洲焼、七尾和ろうそくなどの県指定の伝統的工芸品、希少伝統的工芸品を対象に、国と県が連携して、事業の継続、再開に必要な道具や原材料の確保などに係る費用を支援します。
資料十一ページを御覧ください。
観光面では、発災以降、被害が甚大であった能登地域のみならず、金沢や南加賀地域においても宿泊キャンセルが相次ぎ、県内の主要温泉地と金沢市内の主要ホテルで、先月末時点の一月から三月分のキャンセルが六〇%超の約三十万人泊と、大きな影響を受けています。
こうした状況を踏まえ、国の支援パッケージに旅行代金の割引を行う北陸応援割による需要喚起策が盛り込まれたところであり、県としてもこの支援を最大限活用します。
実施時期については、二次避難されている方や、復旧支援のために全国から駆けつけたインフラや行政関係者の宿泊状況も踏まえつつ、国とも相談しながら決定します。
なお、被害の大きい能登地域については、今後の復興状況を見ながらとなりますが、より手厚い旅行需要喚起策を是非お願いしたいと思います。
資料十二ページを御覧ください。
発災後一か月となる今月一日には、能登半島地震復旧・復興本部を立ち上げ、復旧業務と並行して、将来の復興に向けた取組も開始しました。
必ず能登に戻す、単なる復旧にとどめず、人口減少など課題を解決しつつ、能登ブランドをより一層高める創造的復興を目指すを理念に、能登の豊かな食、自然景観、素朴な人情、世界農業遺産、日本遺産、トキの放鳥、温泉など、能登のブランドの魅力がより一層高まるような復興を目指してまいります。
最後に、今回のような、拠点都市から離れた、過疎、高齢化が進む地域での大災害は、産業の維持、人口流出、地域介護など、徐々に進む課題を一気に顕在化させました。これは、今後、日本の多くの地方が直面する課題でもあり、能登の復興は我が国の課題であると思います。委員の皆様方には、こうした観点から、是非とも御支援を賜りたいと存じます。
ありがとうございました。(拍手)
馳浩 の他の発言
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 お答えします。
もう、一点です。
今現在、古賀副大臣に県庁に常駐をいただいております。やはり私としては本当に心強くて、加えて、政府、霞が関の皆さんが二百名近く県庁…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 ありがとうございます。
まず、災害廃棄物処理方針ですが、令和八年三月を目途に処理をしたいと。したがって、県内だけでは到底間に合いませんので、全国の事業者にも協力いただ…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 まず、この被災者生活再建支援制度の財源の半分は都道府県の拠出金なんですね。したがって、ここをまずいじるとしたら、全ての都道府県の御了解を得なければいけない。
そういっ…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 二点申し上げたいと思います。
新年度の予算編成、また令和五年度の補正予算、震災対応で組んで、昨日、県議会に対してもお示しもし、記者発表したところであります。
財政…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 実は、今年一月一日から東アジア文化都市事業をやることになっていましたが、こういう状況なので返上しました。できればまた三年後にこれをやりたいなと思っています。
あるいは…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 これは二つありますよね。
まず、被災された住民の声を徹底的に聞くということはまず必要です。勝手に、創造的復興と言いながらも、押しつけではあってはいけないという考え方は…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 かつて、昭和四十年代に能登駅伝というのがあったんですよ、大学の駅伝で。ところが、余りにも過酷過ぎて、実は十年ほどで、これはちょっと無理だなといって陸連の大学の皆さん方がち…
2024-02-21 · 衆議院予算委員会
○馳浩君 ありがとうございます。
まずは、この三月、四月にも米作りに入れるのかどうか。また、漁港は六十九あるうち、傷んでいるのは六十です。そのうちの二十二が海底隆起して大変な状…
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