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山下芳生 ·日本共産党

参議院環境委員会(2024-06-11)での発言

第213回国会 ·第第13号号 ·1,684字
○山下芳生君 相手国政府が脱炭素に向かうしっかりした計画があるかどうかということでJCMが決まっていくんだというんですが、私、先ほど示したインドネシアにおける提案は、これ日本の企業が提案しているものなんです。だから、そういうものが各国政府の計画になる可能性は非常にあるわけですね。そのことをちょっと先取り的に聞いておりますが。  じゃ、このJCMというのはそういうことはないんだということなんですけれども、本当にそうかということなんですが。  資料四に進んでいただきたいんですが、これは経済産業省の地球環境対策室がまとめた資料で、JCMでの支援を目指す二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業、いわゆる、ここにあるJCM実現可能性調査、FSの採択案件一覧であります。令和元年度から五年度に採択された案件がまとめられています。  これは、日本の各企業や団体がJCMに取り上げてほしいとする案件がどれぐらい実現可能かを自ら調査したいということを経産省に申請して、採択されたら補助金をもらって調査が行われるという、その採択案件の一覧なんですね。ですから、ここからJCMに実際に採択、取り上げられるという道が付いていくわけですが、この調査の採択案件の一覧見ますと、かなり、水素、アンモニア、バイオマス、CCSなどの事業をアジアで展開する案件がかなりひしめいております。  私は、水素、アンモニア混焼については、将来的に未確立な技術であって、削減効果もほとんどなく、二〇三〇年までの削減にはほとんど寄与しないと、コストとしても法外になるということをこの委員会で何回も取り上げてきました。  加えて、今日は、CCSについて、先日の参考人質疑でFoEJapanの深草参考人が非常に大事な問題提起をされました。「CCSは脱炭素の切り札か?」という資料を持ってこられて、四点問題提起されたんですね、CCSの問題点。  問題点一、気候変動対策としての有用性に疑問だと。気候危機を食い止めるためには、温室効果ガスの確実な削減に貢献する対策を早期に実行することが必要だが、化石燃料の採掘や燃焼からのCO2を分離、回収、貯留しようというCCSは、化石燃料の利用を継続し、温室効果ガスの排出を前提とした技術と言える。また、九〇%程度の回収率が目安とされているが、実際の回収率は六〇ないし七〇%にとどまっており、全てのCO2が回収されるわけではない。そして、分離回収のためには莫大なエネルギーや水が必要になると。  問題点二、技術的困難、環境影響。CCSの技術は一九七〇年代から研究されているが、世界でも実現例は多くなく、実際に実施されているのは、回収したCO2を油田に圧入し、原油の採掘量を上げるEOR、原油増進回収というタイプで、むしろ化石燃料の増産を促進している。これまで世界で実現した商業規模のCCS事業三十一件のうち、二十八は陸域での実施で、二十二はEORであった。日本にはほとんど油田がなく、EORを行うことは現実的ではない。地震が誘発される可能性、CO2が漏れ出したときのリスクなどもある。  問題点三、コストの高さ。一九九五年から二〇一八年の間に計画されたCCS事業のうち、資金不足などから四三%が中止か延期された。さらに、大規模な事業、年間三万トン以上のCO2を回収するものに至っては七八%が中止か延期されていた。発電所へのCCSの導入は発電コストを大幅に増大させることが示されている。CCS付きの石炭火力及びガス火力は、蓄電設備を備えた洋上風力や太陽光発電のコストを大幅に上回っている。  問題点四、モニタリングと賠償責任。CCSが脱炭素技術として成立するためには、CO2が安定して長期間貯留されていることを確認することが重要となるなどなど、具体的に四点の問題点を指摘されました。  ところが、このJCMの採択を目指しているこの調査案件には、CCSをアジアで展開しようという計画が結構あるんですね。こういう事業もJCMとして支援対象になるんですか。

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