○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
私は、衆議院の憲法審査会において、参議院の緊急集会についての誤解や軽視の下に衆議院議員の任期延長改憲の議論が進んでいることに大変な危機感を持っています。参議院の存在や参議院の緊急集会を軽視し、憲法を破壊するものです。衆議院憲法審査会の暴走はあってはならないことです。そのことを参議院議員の立場から参議院憲法審査会の委員として強く主張します。衆議院憲法審査会における起草委員会の設置などあり得ないことです。
一九四六年九月二十日、貴族院帝国憲法改正案特別委員会で、金森国務大臣は、どうしても国会というものが、いつでも開き得る態勢を備えていなければならないのでありますがと述べた上で、衆議院解散時の衆議院不存在に触れながら、国会制度の趣旨を徹底して実行いたしまするためには、方法はないかと言えば、参議院がある、その参議院は国民代表である、参議院の緊急集会ということを考えたわけでありますと述べています。これはそのとおりです。
参議院の緊急集会は、一時的、限定的、暫定的制度であるから議員任期延長改憲が必要であると衆議院で主張されることがあります。しかし、緊急事態に対処する際には、あくまで臨時の暫定措置にとどめることが緊急事態の恒久化や行政権力濫用を防ぐために重要です。
二〇二三年五月十八日、衆議院憲法審査会で長谷部恭男参考人は、参議院の緊急集会はあくまで暫定的な臨時の措置のみがとられ、選挙を経て正規の国会が召集され次第、その当否が改めて審議されるもので、十分な理由によって支えられた制度である、これに新たな制度を追加する必要性は見出しにくいと考えると述べていらっしゃいます。衆議院議員の任期延長、居座りは必要ありません。
自民党の国会議員は、衆議院の憲法審査会で、参議院の緊急集会は二院制の例外であるから、衆議院任期延長改憲が必要であると主張しています。
しかし、憲法は、緊急の際にも民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するために、参議院の緊急集会に国会の権能を臨時に代行させることとしました。この緊急集会の制度趣旨、制定経緯について、学説上、異論はありません。
衆議院の憲法審査会において、内閣の判断により、半年又は一年、再延長の場合にはそれ以上、衆議院議員の任期延長を認める憲法改正が必要であると主張する政党があります。なぜ内閣の判断でこのように長期に衆議院の任期を延長できるのでしょうか。恒久的居座りです。民主主義を破壊するものです。
例えば、政府が戦争を開始した場合、それに国民が反対でも、政府・与党が間違いを認めず、衆議院議員が何年も任期延長で居座ることを許せば、戦争をやめたいという国民の意思は全く反映されません。政治を変えさせない、独裁を続けるための制度でしかありません。
このような居座りの危険性、緊急事態の恒久化の危険性は、日本国憲法の国民主権、民主主義の観点から看過できないものです。政治と政治家の責任を問う仕組みとしての選挙は非常に重要であり、このような憲法改悪は許されません。
緊急集会の性質と比較した場合、現在主張されている衆議院議員の任期延長の憲法改正案は、できる限り早期に総選挙を実施しようとするインセンティブが働きにくいものです。国会を正常な状態に戻す復元力が働きにくいのです。この意味でも、長期の居座りになる危険性があります。
議員任期延長改憲は、憲法の基本原理に反し、不必要で危険であり、緊急事態条項を憲法改悪で実現する布石ではないでしょうか。裏金問題のように、法律を守れない議員でも国会議員に居座り続けることができるとすることは、国民の理解を得られません。
自民党日本国憲法改正案は、緊急政令、緊急財政処分まで認めています。
緊急政令は、内閣は法律と同じ効力を持つ政令を規定できるとするもので、憲法四十一条の国会は唯一の立法機関ということを踏みにじるものです。国会停止、内閣独裁です。ナチス・ドイツの国家授権法と同じ構造です。
また、緊急財政処分も国会の予算の承認権を侵害するものです。大規模災害も法律で対応できます。また、災害時には繰延べ投票が可能で、できる限り選挙をして国会を正常化させるのが当然の考えです。憲法を変える必要はありません。
衆議院の憲法審査会の皆さんには言いたいです。参議院があります。参議院の緊急集会があります。衆議院の任期延長改憲は必要ないばかりか、日本国憲法を踏みにじり、参議院を踏みにじり、しかも衆議院議員の任期、長期居座りを許すものであり、議席の私物化です。衆議院憲法審査会の起草委員会の設置は許されないと主張し……
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=福島みずほ
MCP: search_diet_speeches(speaker="福島みずほ")