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小西洋之 ·立憲民主・社民

参議院憲法審査会(2024-06-12)での発言

第213回国会 ·第第5号号 ·1,864字
○小西洋之君 私からは、令和三年改正国民投票法の附則四条二号の趣旨について意見をいたします。  この附則については、当時、この規定に基づいてCM規制などの法改正を検討している間に改憲発議ができるのかという議論がありましたが、参院憲法審での法案審議を通じて、これは法的に、必要な法改正がなされるまで改憲発議を行うことはできないという趣旨の条文であることが決着しております。  以下、令和三年審議の際の私と提案者の衆議院議員との議論を引用しつつ御説明いたします。  私は、修正案の条文起草者である立憲民主の奥野議員に、ネットも含めてのCM規制、外国資本を含めての資金規制を、法改正により、法律で政策論としてやる必要がある、そうでなければ公平公正は担保できないという認識かと質問し、当然そうでありますとの明確な答弁を得ています。  また、公明党の北側議員からは、国民投票運動における自由そして公正公平の確保、いずれも国民主権原理と密接に関係するものと理解しておりますとの答弁をいただいた上で、附則四条二号の国民投票の公平及び公正を確保するためとの規定の法的意味について、日本国憲法の国民主権からの要請に法的にしっかり応えなければいけない、憲法の国民主権に基づき、それにかなうものでなければいけない、そういう理解でよろしいでしょうかという私の質問に、そのとおりでございますと明確な答弁をいただいています。  そして、これらの答弁も踏まえた上で、本日の事務局資料十七ページの平成二十六年本審査会附帯決議第四項の法令解釈のルールに附則四条二号の規定の文言、趣旨、立案者の意図や立案の背景などを当てはめ、これが法的に、必要な法改正がなされるまでは改憲発議を許さない条文であることを具体的に確認しております。  なお、この条文は改憲発議を妨げるものではないとする自民党を代表して中谷提案者にも同様の法令解釈のルールへの当てはめを質問通告しましたが、全く論理的かつ明確な答弁は得られていないところでございます。それどころか、私は中谷議員に、CM規制を法改正でやらなければ国民投票法は発議できない、あるいは発議すべきではないと、そのようにお考えでしょうかと質問したところ、中谷議員は、民放連の自主規制の見解の覆し、ネット広告、ビッグデータ、AIなどのインターネットを取り巻く環境の大きな変化に言及しつつ、私としては個人的に法改正が必要ではないかと考えているところでございますと明確に答弁をされました。衆議院憲法審の現筆頭幹事である中谷議員が、附則四条が示す国民投票法改正の必要性を明言している事実は極めて重いものであります。  なお、条文起草者の奥野議員は、本年四月十八日の衆議院憲法審などでも、提案者の立法意思として、この措置がなされるまでは憲法改正の発議はできないと一貫して繰り返し発言しています。  以上から、衆参両院の憲法審査会の任務は、検討の期限が本年九月であったことも踏まえ、国民投票の公平公正を確保するため、早急に国民投票広報協議会の役割も含めて法改正を中心とする措置を講じることであります。  最後に、先ほど言及した本審査会の平成二十六年六月十一日附帯決議の第四項から第六項は、目前に迫った集団的自衛権行使の解釈改憲を阻止するため、解釈変更の案の法令解釈のルールに基づく事前の国会審議を求めたものですが、当時の安倍政権はこの決議を無視し、国会閉会後の七月一日に解釈改憲を強行しました。そして、本決議の第一項から第三項は、こうした九条規範ですら改変されようとする政治状況下で将来における誤った憲法改悪の危険をも想定し、本審査会における全ての憲法論議が立憲主義、憲法の基本原理に基づいて行われることを定め、かつ改憲の立法事実のない論議は許されないことを定めたものです。  当時、白眞勲筆頭の下で、次席幹事としてこの附帯決議の起草を務めた私にしても、この二年半余りの衆議院憲法審の緊急集会をめぐる法解釈ですらない暴論と、それに基づく任期延長改憲の暴走の動きは想像の域を超えるものでございました。今こそ、我らが良識の府、参議院の真価が問われているものと存じます。  重ねて、衆議院憲法審の任期延長改憲の議論とその改憲条文の作成の動きは、参議院を否定し、憲法規範と法の支配、立憲主義の破壊行為であること、附則四条に基づく国民投票法の改正などがなされるまでは改憲発議は法的に許されないことを申し上げ、私の意見といたします。

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