○大塚耕平君 ありがとうございます。つまり、量的・質的緩和政策と呼ぶことは考えていないということは、量的・質的緩和政策は踏襲していないという理解で今受け止めさせていただきました。
それで、実は、また必要があれば委員会でも配らせていただきますが、ここに二〇一二年の日経ヴェリタスという日経さんがお出しになっているメディアの二〇一二年の七月の植田総裁の寄稿がありまして、二〇一二年七月というのは白川さんの最終盤の局面で、私は次の総裁は植田当時東大教授もかなり高い確率であるなと思っていたら黒田さんになっちゃったと、こういうことなんですが、二〇一二年七月のこの日経ヴェリタス、こう茶色くなっていてお分かりのとおり、ずっと私これ持っているんですよ。
晴れて植田さんが総裁になられたので、改めて読んでみると、タイトルは「日銀はどこまで国債を買えるか」ということなんですね。それで、さっき御答弁にあったように、国債を引き続き買うということはまだ続けているということをおっしゃって、やっぱり理論的にしっかりした総裁というのは首尾一貫しているなということを今痛感したんですけど、こう書いてあるんですね。
日銀が更に大量の国債を購入することは可能である、しかし、金利を引き上げる時期が来ると銀行券残高まで保有国債を減らす必要がある、技術的には、金融引締めに転じた後も超過準備への付利によって日銀当座預金残高を減らさないまま金利を引き上げることは可能であると、こう書いてあって、極めてここに書いてあること、おっしゃったことと整合的に物事を進めておられるなというふうに今感じました。
つまり、一遍に緩和をやめるわけにはいかないし、そういう局面でもないし、ここで何度か私申し上げておりますが、そんな簡単にできないような状況をつくってしまって前任総裁はいなくなっちゃったわけですから、誰がやったってそう簡単にはいかないんですが、そうすると、今申し上げた日経ヴェリタスの記述にあるように、超過準備への付利によって日銀当座預金残高を減らさないまま金利を引き上げることが可能であると、その次もあって、この場合、銀行券残高を大きく減らさない限りバランスシートを縮小せずに済み、大量の国債売却は必要ないと、こう書いてあるんですね。
今、超過準備というのは四百五十四兆円ありまして、これに〇・一%の付利が付くということは、年間四千五百四十億、黙っていても銀行業界には利益が出るということなんです。そして、その四百五十四兆のうちマイナスの今まで金利を適用していた分は二十六兆円ありまして、ということは、ここもこのマイナス金利やめたので今度プラス〇・一になるので、これは財務大臣もよく聞いていただきたい、いや、金融担当大臣として聞いていただきたいんですが、今まで年間二百六十億円マイナス金利が掛かっていたものが今度はプラス二百六十億円になるので、差引き更に五百二十億円銀行業界に利益が行くということにこれはなります、金融政策の結果としてですね。
だから、超過準備にこうやって付利をしておくと置いておいた方が有利なので、それを引き揚げることもしないから、日銀もバランスシート上、資産サイドに大量の国債を持ち続けることができると。だから、大変難しいオペレーションをやっておられるんですけれども、そういう状況に今度は持っていったと。今後はこれをどういうふうに経済や物価の状況を見ながらハンドリングしていくかということが問われるんですが。
そこで、ちょっと総裁に数字を是非、総裁にも御認識をいただきたいので、総裁にお答えをいただきたいんですが、この委員会や予算委員会でずうっと、逸失金利収入という数字をずうっと聞いてきました。
つまり、金利は上がっても下がっても、プラスもマイナスもあれば、下げればいいというものでもないし、なかなか難しいところがあって、大体、上がったり下がったりすると、このゼロ金利以前は平均金利というのは三%から五%ぐらいだったかなということを前提に、ずうっと歴代の総裁や財務大臣にお伺いしてきたのは、例えば九三年ぐらいが平均金利だとした場合に、機械的な試算として、九三年から二〇一四年までの間に、これは黒田総裁がお答えになって、その後、安倍総理も引用されておられるんですが、累計で、逸失金利収入、つまり、本来普通の金利が掛かっていたら個人、家計や企業がどのぐらいの金利収入を得ていたかということなんですね。九三年から二〇一四年の二十年間で四百六兆円金利収入を逸失しているということなんです。
そこで、改めて九三年から直近まで機械的に計算すると、逸失金利収入は大体どのぐらいになりますでしょうか。
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