○大塚耕平君 私自身は一九八〇年代に社会人になったわけでありますが、八〇年代ぐらいまでは、大臣、日本もどんどん高度成長で、不動産の価値も、バブル的に上がる局面だけじゃなくてじわじわ上がっている局面もずっと続いていた中においては、不動産担保を取るということにおいても一応、一定の合理性があったと思うんですけれども、その後、なかなかそうじゃない中で企業や経済を発展させようと思うと、やっぱり余りそういうことに依存しない金融慣行というものをつくっていく必要があったんですが、長い間なかなか日本ではそれができないと。
したがって、いまだに日本にはレンダーはいるけどバンカーはいないといって、これは私が就職した頃も言われていたんですが、最近、私もあちこちの金融機関で講演をお願いされたときに、三十年たっても同じことをまだ言っているわけですね。だから、何とか今回これいい形で成立をしてほしいと思うんですが、金融庁に頼まれたわけじゃないんですが、あちこちの講演で既に、今国会でこういう法案が出ますと、皆さん、企業価値担保ということは、言葉は御存じですかと言うと、当然皆さん御存じなくて、あっ、それはいい話だといって大変関心が高いので、これをどういうふうに普及させていくかということなんですが。
そういう中で、今日のこのFRC報告の二十七ページを見ると、たまたま私の地元の愛知銀行と中京銀行の金融機能強化法に基づく実施計画の概要というのがありまして、二十七ページを見ると、もし冊子があったら事務方お渡しいただきたいと思うんですが、三十億円の資金交付をする、なければないでいいです、読みますので、資金交付をする条件として計画をいろいろ出すんですけれども、地域経済の活性化に資する方策というところに何て書いてあるかというと、不動産担保や個人保証に頼らない融資手段の多様化をしますと、まあ、だからそれはいいことなんですけれども、つまり、やっぱり今現在そうしているという自覚症状があるわけですよね。
もし、お手元にあればその下の方に、地域経済の活性化に資する方策として、不動産担保や個人保証に頼らない融資手段の多様化、ほかにもいっぱい書いてあるんですが、それをするので金融機能強化法に基づく支援をしてほしいということなわけですね。だから、それはそれでいいことなんですけれども、それを裏付けるのが、今後、企業価値担保を前提にした融資などをしっかり行っていきますというふうにも読み替えられることができると思うんですけれども。
そこで、ちょっと提案なんですが、さっき僕が申し上げた質問はこれを普及させるためのポイントは何かということなんですが、かつて担当副大臣をさせていただいたときに、中小企業等金融円滑化法というものを作って、リーマン・ショックの後の貸出条件の変更に金融機関が積極的にちゃんと応じていただいて金融機関の役割を果たすように促すためにはどうしたらいいんだという、これは亀井大臣の下で作った法案ですが、そのときには今の局長の皆さんも含めて、さてこれどういうふうにやるかなといってみんな苦労したんですが、結局、そこで組み込んだ法律の仕組みは、まず、貸出条件に応じるという、あっ、貸出条件の変更を申し出られたら、企業から相談を受けたら積極的にその相談にちゃんと応じる努力義務を課したわけですよね。
だけど、この努力義務だけで本当にうまくいくのかということで、三か月に一回、どのくらい申出があって、それにどのくらい応じたかという計数をちゃんと報告してくれという、その報告というスキームを入れたわけですね。そうすると、金融機関は、やっぱり横もにらみながら、ほかは一生懸命やっているのにうちは一生懸命やらないんでは批判浴びるかもしれないということで、相乗効果でみんなが一生懸命貸出条件の変更に応じるようになって、思いのほかうまくいったとも言えますし、人によっては、ちょっと強くこれが機能し過ぎて、相当たくさんの企業を救い過ぎたんではないかという声もあります。ただ、企業側からしたら、救われ過ぎたということはないでしょうと、これで我々は本当に助かったんですと思っていらっしゃる方、結構多かったんですが、それは、その後、法案が、法律がなくなっても、今、監督指針にもうその基本的な考え方は書き込まれています。
そこで、この企業価値担保なるものが、法律が、法案が成立して、もし金融慣行の中にこれが登場することになったら、金融機関の報告事項として、融資のうちどのくらいは企業価値担保融資をしているかということを報告させるというふうにされたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
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