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舟山康江 ·国民民主党・新緑風会

参議院農林水産委員会(2024-06-13)での発言

第213回国会 ·第第17号号 ·2,140字
○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  私は、食料供給困難事態対策法案に反対、食料の安定供給のための農地の確保及びその有効な利用を図るための農業振興地域の整備に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成、農業の生産性向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律案に賛成の立場で討論いたします。  地球規模での気候変動や国際情勢の不安定化、各国の人口動態や経済状況などに起因する食料需給の変動などで世界の食料事情は深刻化し、いつでもどこからでもお金さえ出せば食料は手に入る、そんな状況は一変しています。だからこそ、食料安全保障の重要性が強く認識されるようになり、その根幹として、輸入や備蓄もさることながら、国内農業生産の増大を基本とすることが、これまでの累次にわたる審議の中で何度も大臣から繰り返し言及されました。私も全く同感であります。  食料供給困難事態対策法案では、不測の事態が発生した際の対策について、あらかじめ体制を整備することや、生産事業者等に対するその生産協力への要請や生産計画届出の指示を出すことで不測時に備えることとしています。  しかし、参考人質疑において複数の参考人から指摘のあったとおり、不測時に備えるには平時からの食料安全保障施策が重要、その一方で、平時の食料安全保障、すなわち食料自給率向上の位置付けが後退したのではないか、一丁目一番地であるはずの国内農業生産の増大を真正面から取り上げることなく、不測時における食料安全保障をどうするかといった課題にすり替えてしまったのではないか、私もそんな思いでいっぱいです。  まさに、平時から人と農地を確保し、その方々が安心して農業を続けられる環境をつくり、その後押しをすることが基本であり、自給率向上やこれ以上農地を減らさない覚悟が必要であるのにその覚悟が見えないことは非常に残念であり、強い懸念を抱かざるを得ません。  中でも、生産計画届出指示に従わなかった場合の刑事罰の規定については強く反対します。  審議の中でも、他法令でも類似の規定がある旨説明されていますが、罰則対象は企業であり、基本的には個人への義務、罰則は聞いたことがありません。しかも、今日の答弁では、生産者には供給責任はないとのことでした。責任もないのに計画届出指示に従わない場合、罰金という刑事罰が科されるのは、罪刑法定主義にも違反します。さらには、頑張って使命感を持って農地を守り、食料供給を担っている人は、いざとなれば罰則を伴う生産要請の対象となる一方で、優良農地の確保の重要性をうたいながら、事情やむを得ないとして転用許可した自治体や農地転用をした企業は何のおとがめもないというのは余りにアンバランス、理不尽ではないでしょうか。  地方分権を訴えるなら、食料供給についての責任も、国に加えて自治体ももっと負うべきだと考えます。そして、せめて生産計画届出義務を負う生産者の範囲を限定した上で、責任もない生産者への罰則の適用は厳に慎むよう改めて要望します。  農地は、食料安全保障の根幹の一つであることから、確保すべき農地面積の目標達成に向けた措置の強化は必要であり、総論としては農地関連三法案については賛成です。  しかし、これまで農地が減少の一途をたどった背景の一つである規制改革推進会議等が強く進めてきた農地に関する規制緩和がもたらした影響を検証し、この方向性を見直さない限り、実効性には疑問符を付けざるを得ません。  農村産業法や、他省の所管ではありますが、地域未来投資促進法などにより、農振除外や転用が格段に行いやすくなっています。そして、農地法制の在り方に関する研究会においても、有識者から、現場に近いほど開発を望む圧力が強い、との懸念の声が出たほか、昨日の視察でも、市の担当者から、開発圧力が強い地域では自治体の意向を重視してほしい、との声が出たことを踏まえると、今後も転用圧力が弱まることはなく、国としてこれまで進めてきた農地に関する規制緩和路線を転換することを同時に検討し、法律の中で転用の抑制に努めるべきです。  そして、改正農振法案の第一条の二に新たに規定された我が国全体の農用地等が確保されるよう努めなければならないという責務は地方自治体にもあることを改めて認識いただき、都道府県基本計画で定める目標面積が過小なものとならないよう、国の技術的助言や勧告の発動基準を明確化するよう求めます。加えて、確保すべき農地面積の目標を設定する際には、主食としての米の重要性に鑑み、水張り機能を有する水田面積を併せて設定すべきことを求めます。  なお、スマート農業に関する法案は、新たな技術や機械導入が大規模経営のみならず、中小又は条件不利地においても極めて有意義であることを改めて確認させていただきました。  今後、この法案が成立した後は、農村地域における情報通信環境の更なる整備と、高精度で高価な機械ではなく、簡便で安価なものの開発にも努めていただくこと、加えて、ドローンに関するセキュリティーにつき、生産現場へのリスク周知等の対応を政府に求め、賛成いたします。  以上です。

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