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中条きよし ·日本維新の会・教育無償化を実現する会

参議院文教科学委員会(2024-03-22)での発言

第213回国会 ·第第3号号 ·2,106字
○中条きよし君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の中条きよしでございます。  本日は、スポーツ立国として令和六年度の予算案についてお伺いをいたします。  私たちは、常日頃、スポーツ選手の皆さんから夢や希望、たくさんの勇気をいただいています。ついすばらしい活躍にばかり目が行きがちですが、彼らの輝かしいキャリアの裏で、少なくない数の選手がけがや事故、あるいは死に至るという予期せぬ壁に直面しています。長年にわたる過酷なトレーニングと競技によってその体への負担は相当重いものであり、時として選手のキャリアを早期に終わらせる原因にもなります。  私を長年兄のように慕ってくれている宮本正明という元K―1ヘビー級史上最短十三秒KO記録保持者で、現役時代にも結構、本当に人気があり、努力を怠らないとても強い男ですが、五十五歳の今、無理を重ねたその宮本の体は、骨髄変性症と外傷性の脳大動脈狭窄、骨格に至っては数え切れないダメージがあり、その影響で重度のうつ病を引き起こして、悩み抜いた胃にはカルチノイド性の悪性腫瘍が見付かりました。そして、何よりもつらいのは強い痛みです。その痛みの原因部位にできる異常な新生血管は、いびつな形をしていて、ぼやっとかすんだように見えるのでもやもや血管といい、医師が髪の毛の三十分の一ぐらいの細いカテーテルを用いて一つずつ潰していくんですが、術後五日から六日ぐらいでまた再び痛み始めます。医師からもうこれ以上の方法はないと言われますが、この治療には入院費だけで一日十二万円掛かり、ここにたどり着くまでには検査のための宿泊費や交通費も掛かっており、仕事もできず収入もない状態で、治療をしたくてもその費用はままならず、限られた治療しか受けられない状態です。現役時代には痛い思いを我慢して戦い続け、我々に夢と勇気を与えてくれました。お金がないと治療も受けられず、痛みに苦しまなくてはならないのでしょうか。  埼玉に住む彼がようやく見付けた専門医というのが奈良県にしかいなくて、通院するにはアパートも借りなければなりませんし、医療費以外にも大変な出費です。彼の場合は、たまたま奈良の知人が居候をさせてくれたおかげで治療を開始することができたんですが、あの誰にも負けない強い男が、私のところに来て死にたいと弱音を吐くほどの痛みと今闘っているんです。  無理を重ねれば重ねるほど体へのダメージは計り知れず、長く続けていくというのはとても難しいことなのだと思います。だからといって、選手生命が終わったら、はい、さようならということには決してならないと思うんです。選手生命の突然の終えんは、ただでさえ精神的に大きな打撃でありながら、更に経済的な不安も伴い、多くのスポーツ選手は、幼い頃から努力を重ねてきて、競技に専念するために学業やほかの職業訓練の機会を逃しており、引退後に一般企業に再就職するという考えがあっても、なかなかそう簡単にはいきません。  先ほどの宮本が悔しい一言を漏らしていました。一芸に秀でたばかりに、それ以外のことが何もできないように感じると。人々の期待を一身に背負ってスポーツに取り組んできた彼らに、その努力してきたことを悔やむような、そんな気持ちにさせてしまってはいけないと思うんです。  これは宮本からのメールなんですが、昨年末に、タケルという後輩が五十一歳でたった一人で亡くなりました、肝臓の病気で、そのタケルの遺骨は、けがで手術した金属だらけでした、とても寂しいお葬式でしたというメールが来ました。  このような悲しい状況にならないためにも、社会の支援が不可欠だということは明らかだと思います。予算案を見ていると、スポーツ選手の育成や産業支援への予算が付いています。これはとてもすばらしいことです。しかし、選手になるまで、あるいは現役へはしっかり予算が組まれているのに対し、けがなどで負った場合のリスクは自己責任になっているのではないですか。宮本は今、後輩たちに同じ苦しみを味わわせたくないという思いでリハビリに励んでいます。  引退した選手が人生の新たなスタートラインに立つためには、包括的な支援体制が必要です。個別に努力されている方もたくさんおられます。コーチングやスポーツマネジメントの分野で再教育を受け、新しいキャリアを築く事例や、引退した体操選手がスポーツ科学の勉強を通じてトレーナーとしての道を歩んでいくなどです。選手が経験やスキルを生かして新しい職業に挑戦できるように引退後のキャリア形成を応援するなど、職業訓練の提供が必要です。  実際、国内でもJリーグ引退後の選手の支援をしていたり、医療系の専門学校が奨学金を出したりという事例があるようです。海外では、キャリア・トランジション・サポートと呼ばれる形で、引退したスポーツ選手が喪失感を乗り越えて、その先に進んでいくための様々な取組が行われているとも聞きます。  そこで、スポーツ庁にお尋ねをいたします。  特に国内において把握されている取組があれば、その評価も含めてお聞かせをください。

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