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石破茂 ·自由民主党・無所属の会 ·内閣総理大臣

衆議院本会議(2024-10-07)での発言

第214回国会 ·第第3号号 ·3,769字
○内閣総理大臣(石破茂君) 小野寺五典議員の御質問にお答えを申し上げます。  政治の信頼回復に向けた決意についてのお尋ねを頂戴いたしました。  議員御指摘のとおり、また岸田前総理も常々おっしゃっておられたように、信なくば立たず、国民の信頼なくして政治の安定はなく、政治の安定なくして政策の推進もありません。国民の皆様方からの信頼を取り戻すため、ルールを守る政治を確立し、政治家のための政治ではない、国民のための政治を実現していく決意であります。  まずは、政治資金収支報告書の不記載が指摘された議員一人一人と改めて向き合い、反省を求めて、ルールを守る倫理観の確立に全力を挙げてまいります。  また、政治のために金が必要であるならば、国民の皆様方にそれを丁寧に説明し、節度を持って集めたお金を、限りない透明性を持って国民に向けて公開することを確立いたします。改正政治資金規正法を徹底的に遵守することは当然のこと、政策活動費の将来的な廃止も念頭に、その在り方の検討や透明性の確保に取り組むなど、政治資金の透明性を更に高めるための努力を最大限にいたしてまいります。  能登半島の復旧復興に向けた決意と我が国の防災体制の強化などについてのお尋ねをいただきました。  大地震と豪雨により度重なる被害を受けた能登半島につきましては、不安を抱えられる被災者の方々の生活を支援しつつ、一日も早く被災前の活気ある町並みを取り戻すため、激甚災害の指定のほか、災害廃棄物処理における地震と豪雨の一体的取扱いなどの取組を推進し、復旧と創造的復興を一層加速してまいります。  また、人命最優先の防災立国を構築するため、平時から不断に万全の備えを行う防災庁の設置に向けた準備、被災者に温かい食事や安心ができる居住環境を速やかに提供するための官民連携体制の構築等を進めてまいります。  避難所の在り方につきましては、これは、東日本大震災大津波のときに、小野寺議員はまさしく被災者のお一人として体験をされ、いろいろなことを私もお教えをいただきました。今後とも、いろいろなお教えを賜りながら、避難所の境遇改善に努めてまいる所存であります。  防災・減災、国土強靱化につきましては、予算を確保して五か年加速化対策を着実に推進するとともに、実施中期計画の策定にも早期に取りかかっており、万全を期してまいります。  当面の物価高対策、物価高に負けない賃上げ、成長と分配の好循環の実現に向けた取組についてであります。  物価上昇を上回って賃金が上昇し、設備投資が積極的に行われる、成長と分配の好循環が回り出すまでの間、足下で物価高に苦しむ方々への支援が必要であります。当面の対応として、物価高の影響を特に受ける低所得世帯向けの給付金や、地域の実情に応じたきめ細かい対応のための重点支援地方交付金を始め、総合的な対応を図ります。  適切な価格転嫁と生産性向上支援により、中小企業等が賃上げを行う環境整備に取り組みます。また、個人のリスキリングなど人への投資を強化し、事業者のデジタル環境整備も含め、官民挙げての思い切った投資を実現いたします。  農林水産業につきまして、輸入肥料、飼料の高騰を踏まえ、国産肥料、飼料の積極活用を支援するとともに、施設園芸や水産分野への燃油高騰対策を着実に実施いたしてまいります。  こうした取組により、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現し、日本経済の未来をつくり、日本経済を守り抜いてまいります。  成長戦略としての成長投資についてであります。  日本経済が三十年続いたデフレ経済から脱却し、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現するために、国内における成長投資の拡大は極めて重要であります。  私の政権では、イノベーションを促進すること等による高付加価値創出や生産性の向上、意欲ある高齢者が活躍できる社会を実現し、我が国GDPの五割超を占めます個人消費を回復させ、消費と投資を最大化する成長型経済を実現します。  このため、コストカット型経済から高付加価値創出型経済へ移行しながら、半導体に加え、地域経済の活性化にも資する蓄電池、洋上風力、バイオ等の成長投資を加速いたしてまいります。  資産運用立国、投資大国の実現についてのお尋ねを頂戴いたしました。  貯蓄から投資への流れを着実なものとし、国民の資産形成を後押しする資産運用立国を引き継ぐとともに、産業に思い切った投資が行われる投資大国に向けた施策を講じます。  具体的には、幅広い層の家計が長期安定的な資産形成を実現するとともに、企業の統治、経営の改革を強化して、持続的、構造的な賃上げと投資を促進し、社会課題解決やスタートアップといった、まだ十分に発達の余地がある分野への資金供給を促進してまいります。  政権の外交、安全保障の基本方針について、また、自衛隊員の処遇改善等につきましてのお尋ねを頂戴いたしました。  我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面いたしております。そうした現状を踏まえ、私は、現実的な国益を踏まえた外交により、日米同盟を基軸に、友好国、同志国の輪を広げ、外交力、防衛力の両輪で、我が国の平和、地域の安定を実現してまいります。その際、自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下、法の支配に基づく国際秩序を堅持し、地域の安全と安定を一層確保するための取組を主導いたしてまいります。  同時に、防衛力の抜本的強化を実現し、抑止力、対処力を高めてまいります。こうした外交力、防衛力を含む総合的な国力を結集して、我が国を断固として守り抜いてまいります。  防衛力の最大の基盤は自衛官であり、自衛官の生活、勤務環境や処遇の改善、新たな生涯設計の確立につきましては喫緊の課題であると認識をいたしております。私を長とする関係閣僚会議を早期に立ち上げ、具体的な取組内容について早急に検討し、成果を得るものといたします。  北朝鮮への対応についてのお尋ねを頂戴いたしました。  我が国の目指す方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するというものであります。  とりわけ、拉致被害者やその御家族も御高齢となられる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であります。  また、北朝鮮による核・ミサイル開発は断じて容認できず、毅然として対応いたします。  全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸問題を解決するため、私自身の強い決意の下、総力を挙げて取り組んでまいります。  地方創生についてのお尋ねを頂戴いたしました。  私が十年前に初代地方創生担当大臣として地方創生推進交付金の創設などに取り組んで以来、交付金などを活用し、住民の方々が気持ちを一つにして地方創生の取組に頑張っておられる姿を、全国各地でたくさん見てまいりました。  産官学金労言の、地域の多様な関係者が知恵を出し合い、その可能性を最大限に引き出し、希望と幸せを実感する社会こそが地方創生のあるべき姿と考えております。その実現に向け、新しい地方経済・生活環境創生本部を創設し、今後十年間集中的に取り組む基本構想を策定いたします。  地方の成長の根幹であります農林水産業につきましては、その持てる力を最大限に引き出します。担い手の育成、確保に努めつつ、直交集成板、いわゆるCLTなど新たな農林水産品の積極活用、スマート技術の導入、世界市場に向けた輸出の取組を支援します。中山間地域を始めとする農山漁村の振興、海業の全国展開など、漁業、水産業の活性化を図ります。農林水産業も含めて、全国各地の取組を一層強力に支援するため、地方創生の交付金を当初予算ベースで倍増することを目指します。  地方こそ成長の主役です。地方創生をめぐる、これまでの成果と反省を生かし、地方創生二・〇として再起動させてまいります。  教師の処遇改善と教職員定数の改善等についてお尋ねを頂戴いたしました。  教師に優れた人材を確保するためにも、教師を取り巻く環境の整備は喫緊の課題であり、教師の担う業務の更なる厳選、見直しなどの働き方改革や、給与面を含む教師の処遇改善、学校の指導、運営体制の充実、教師の育成支援を一体的に進め、公教育の再生に全力を挙げてまいります。  憲法改正についてのお尋ねでありますが、内閣総理大臣の立場からは憲法改正についての具体的な議論の進め方等について直接申し上げることは控えますが、自由民主党総裁としてあえて申し上げれば、小野寺議員御指摘のとおり、我が党では、緊急事態条項の在り方、憲法における自衛隊の明記等について活発な議論が行われ、論点整理等が進められてきたところであります。私も、自民党総裁として、これら議論の積み重ねを引き継ぎ、後戻りさせることなく前に進めていく決意であります。(拍手)     ―――――――――――――

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