SEISAKU DB トップ
SEISAKU DB
石破茂 ·自由民主党・無所属の会 ·内閣総理大臣

衆議院本会議(2024-12-02)での発言

第216回国会 ·第第3号号 ·5,944字
○内閣総理大臣(石破茂君) 石川香織議員の御質問にお答えをいたします。  選択的夫婦別氏制度についてのお尋ねであります。  選択的夫婦別氏制度につきましては、内閣府において行った令和三年の世論調査を見ても、国民の御意見が分かれておるところであり、こうした状況に鑑みると、しっかりと議論し、より幅広い国民の御理解を得る必要があると考えております。  また、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方については、各党において様々な考え方があるものと承知をいたしております。  政府といたしましては、引き続き、こうした国民各層の意見や国会における議論の動向を注視していく必要があると考えております。  いわゆる百三十万円の壁への対応についてお尋ねがありました。  社会保険の適用に関するいわゆる百三十万円の壁につきましては、当面の対応として、被扶養者認定を円滑化するなどの年収の壁・支援強化パッケージの活用にまずは取り組んでまいります。  その上で、就業調整を行っている労働者が希望に応じて働くことができるよう、制度的な対応を図ることも重要であると考えております。  政府におきましては、現在、次期年金制度改正に向けて議論を行っておるところであり、働き方に中立的な制度を構築する観点から、被用者保険の更なる適用拡大など、関係者間で丁寧に議論を進め、成案を得るべく努力をいたしてまいります。  いわゆる百三万円の壁についてであります。  今般の経済対策におきましては、自由民主党、公明党、国民民主党の三党間での合意を踏まえ、いわゆる百三万円の壁につきましては、令和七年度税制改正の中で議論し引き上げる、これらに伴う諸課題に関しましては、今後、検討を進め、その解決策について結論を得るとの記述を盛り込んだところであります。  経済や税収への影響、議員御指摘の個人住民税の取扱いや公平性など、専門的な観点も含めて様々考えねばならない論点があるものと認識をいたしております。そうしたことも踏まえ、今後、各党の税制調査会長間などで更に議論を深めていただきたいと考えております。  いわゆる百六万円の壁への対応についてであります。  いわゆる百六万円の壁とされる短時間労働者の被用者保険への加入要件の在り方につきましては、社会保障審議会年金部会において検討しており、引き続き議論が必要とされておるところでございます。  次期年金制度改正に向け、働き方に中立的な制度を構築する観点から、被用者保険の適用拡大について、関係者間で丁寧に議論を進め、成案を得るべく努力をいたしてまいります。  中小企業の社会保険料についてのお尋ねをいただきました。  いわゆる百六万円の壁とされる短時間労働者の被用者保険への加入要件の在り方につきましては、社会保障審議会年金部会において検討しており、関係者間で丁寧に議論を進め、成案を得るべく努力をいたしてまいります。  中小企業に対して社会保険料の事業主負担を助成すべきであるとの御提案につきましては、社会保険料は医療や年金の給付を通じて労働者を支えるための事業主の責任であり、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じ事業主の利益にも資するものであることから、慎重な検討が必要であると考えております。  介護、障害福祉分野の支援につきましてお尋ねを頂戴しました。  これまでも、介護職の処遇改善については、人材確保を図る観点から、介護職の配置があるサービスを対象としつつ、事業所内で柔軟に配分することを認めるなど、累次の取組を講じてまいりました。  また、先般の介護報酬改定では、訪問介護の基本報酬は見直しつつ、介護職員の処遇改善に充てる加算措置は、ほかの介護サービスと比べて高い加算率とし、職員の処遇改善が図られるようにいたしたものであります。  その上で、訪問介護につきましては、人材確保に特に課題があると認識をいたしており、今般の経済対策において、ヘルパーの同行支援を強化するなど、地域の特性や事業者規模等に応じたきめ細かい対策を講じることといたしており、こうした対策も併せて活用いたしてまいります。  さらに、今般の経済対策では、人手不足の状況等を踏まえ、介護人材の確保及び職場環境の改善に資する新たな事業を盛り込んだところであり、介護、障害福祉分野の更なる支援の取組を進めてまいります。  教師の働き方についてのお尋ねをいただきました。  業務の仕分を行った、学校、教師が担う業務に関する三分類に基づく業務の更なる厳選、見直しや、標準を大きく上回る授業時数の見直し、校務DXの加速化を進めるとともに、学校の指導、運営体制の充実により、教師の時間外在校等時間を削減いたします。  給特法につきましては様々な御議論があると承知をいたしており、予算編成過程で調整を進め、こうした教師の働き方改革や給与面を含む処遇改善などを通じて、公教育の再生を進めてまいります。  マイナ保険証は、本人の健康医療情報を活用した適切な医療の提供に大きく寄与するものであります。  健康保険証の新規発行が終了いたしますが、マイナ保険証の利用を促進しつつ、マイナ保険証が利用できない方も確実に保険診療が受けられますよう、最大一年間、発行済みの保険証は使用可能であるほか、マイナ保険証をお持ちでない方には、保険証が使用できなくなる前に、申請によらず資格確認書を発行することといたしており、こうした点について丁寧に周知することなどにより、国民の皆様方の不安に迅速に応えてまいります。  なお、資格確認書が交付される時期については、保険証の有効期限により異なりますが、期限が切れて使用できなくなるまでの間に確実にお届けすることといたしており、これにより、これまでどおりの保険診療が受けられることとなります。  食料産業の生産基盤の強化についてであります。  食料安全保障の確保に向け、その基本となりますのは食料の生産基盤の強化です。このため、スマート技術の導入や農地の集積、集約等による生産性の向上、農林水産物のブランド化等による付加価値の向上、世界市場に向けた輸出の促進などを着実に進めていくことが必要と考えております。  今後、新たな食料・農業・農村基本計画を策定する中で、こうした取組に必要な具体の施策や目標を体系的に整理し、その充実強化を図ってまいります。  夏の米の品薄と米の直接所得補償についてであります。  今夏の、今年の夏の米の品薄状況は、八月の端境期において、南海トラフ地震臨時情報等による需要増に対して、スーパー等への供給が追いつかなかったために生じたものとの指摘があります。当面の対応としては、適切な情報収集と発信であり、端境期の前から米の流通状況を丁寧に把握し、円滑な流通の確保に向けた働きかけを行っていくとともに、消費者への分かりやすい情報発信を行うことだと考えております。  米政策につきましては、海外も含め市場を開拓し、需要に応じた生産を進めていくことが重要であります。今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や、令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で、米政策や農業者への直接支払いの在り方についても議論を深めてまいります。  食料供給困難事態対策法についてであります。  事業者に生産等の計画の届出を求めておりますのは、食料供給が大幅に不足をし、買占めや価格の高騰など国民生活等に支障が生ずるような場合に、政府として、確保可能な食料供給量を把握し、必要な対策を講ずるためであります。御指摘の計画の届出をしない事業者に対する罰金は、こうした極めて例外的な場合に限ったものであり、国民生活等への支障を最小限にとどめようとするために設けているものであります。  私の地元、鳥取県におきましても、農林水産省職員が自治体やJA等との意見交換を三十回以上行う中で、罰則規定まで設けるのは厳しいのではないか等の御意見をいただき、規定の趣旨等について丁寧な説明に努めたと承知をいたしております。  今後とも、各地で丁寧な説明を行い、関係者の皆様の御理解をいただけるよう、努力をいたしてまいります。  バターの追加輸入についてであります。  この数年間、生乳の需要先のうち、バターの需要は堅調なものの、脱脂粉乳の需要は低迷している状況が続いております。生産者団体においては、そうした状況を踏まえ、需要に応じた生乳の供給計画を策定しています。  今年末に向けてのバターの輸入を増やしましたのは、令和五年夏の猛暑の影響が長引いたことなどによって、計画を下回る供給が続くことが懸念されたことによるものと承知をいたしております。  今後とも、牛乳・乳製品の需給の安定を図りつつ、酪農の生産基盤と経営安定を確保いたしてまいります。  農林水産物、食品の輸出についてであります。  昨年の輸出額は過去最高の一兆四千五百四十一億円と、十一年連続で増加をいたしました。  今般の経済対策では、更なる輸出拡大に向け、国内での生産から海外での販売まで、輸出に取り組む意欲ある事業者を支援する施策を盛り込んでおります。また、先日の習近平中国国家主席との日中首脳会談では、日本産水産物の輸入解禁の早期実現、日本産牛肉の輸入再開、精米の輸入拡大も求めたところであります。  こうしたあらゆる努力を通じ、政府一丸となって、輸出額二兆円目標の達成に向けて取り組んでまいります。  肥料価格についてであります。  肥料価格を示す物価指数は、原料の国際的な需給逼迫により、令和五年四月に一五五・三まで急騰し、その後、需給が落ち着きを取り戻し、直近の令和六年十月の同指数は一三九・五となっております。  肥料につきましては、国際情勢等の影響を受けにくい構造に転換をしていくことが喫緊の課題であります。このため、原料を海外に依存する化学肥料の使用低減に向け、土壌診断による適正施肥、有機質肥料の活用等を促進していくとともに、今般の経済対策において、肥料の国産化に向けた製造施設の整備等を行う施策を盛り込んでおります。  また、物価高騰対策として重点支援地方交付金も追加しており、これを活用して、引き続き、地方公共団体において地域の実情に応じた肥料対策が講じられるよう、積極的に働きかけてまいります。  畜産経営の収入を支える仕組みについてであります。  石川議員御指摘の配合飼料の価格高騰に対する激変緩和対策に加え、畜種ごとの生産実態等の違いに即した生産コストの変動を考慮した経営安定対策や金融支援、畜産物の需要拡大支援など、各般の施策により経営の安定を図っております。  今後とも、これらの施策を適切に実施していくとともに、耕畜連携の推進や飼料生産組織の運営強化など、国産飼料の生産、利用の拡大を進めることにより、国際情勢の影響を受けにくい畜産経営への構造転換を後押しいたしてまいります。  中長期的な水産政策につきましてであります。  我が国の漁業は、海洋環境の変化に伴うスルメイカ、サケ等の長期的な不漁などの課題に直面しておりますが、領海及び排他的経済水域の面積は世界第六位を誇り、浜の皆様方が、この恵まれた環境を生かし、持てる力を最大限発揮できる環境整備が重要であります。  このため、海洋環境の変化に対応した魚種、漁法の追加、転換や、養殖業への転換、スマート技術の導入による生産コストの削減、漁村の地域資源を生かした海業の全国展開などを後押しすることにより、食料安全保障を確保しつつ、漁業所得の向上、漁村の活性化を図ってまいります。  国産木材の活用についてであります。  戦後造成してきた我が国の人工林は、今まさに利用期を迎えており、切って、使って、植えて、育てるという森林資源の循環利用を図り、各地域の林業の活性化と二〇五〇年カーボンニュートラルの実現につなげていくことが重要であります。  このため、林業の担い手の育成、確保を図りつつ、路網の整備と森林の集積、集約化、木材の加工流通施設の整備、強度に優れたCLT等を用いた建築実証等々、川上から川下まで総合的な取組を講じ、これを通じて国産木材の更なる利用促進を図ってまいります。  地方創生の評価についてであります。  地方創生につきましては、十年前の始動時に、様々な評価指標を設定いたしました。例えば、二〇二〇年までに地方拠点における雇用者数を四万人増加させるという指標につきましては、二〇一五年度から二〇二三年度の合計で約三万人。お試し居住に取り組む市町村の数を倍増させるという指標につきましては、二〇一四年二三%から二〇二二年に四四%。東京圏への転入者数と転出者数を均衡させるという指標を掲げた一方、東京一極集中は続いており、足下で東京圏への転入超過となっております。  地方創生推進交付金事業につきましては、事業ごとに地方創生の評価指標に対応する定量的なKPIを自治体が作成し、PDCAサイクルを回す仕組みとしております。例えば、関係人口の増加数や移住者数などをKPIとして設定しており、複数のKPI目標のうち、一つ以上達成した事業の割合が約七割から八割、目標値に達したKPIの割合が約五割となっております。  新たな地方創生の交付金につきましても、自治体において事業ごとに定量的な評価指標を設定し、評価結果と改善方策を、住民を始めとする国民の皆様方に明らかにしていこうと考えております。産官学金労言の参画により、効果的な評価がなされるよう取り組んでまいります。  いわゆる闇バイトによる犯罪被害の防止についてのお尋ねがありました。  闇バイトなどと称し、高額な報酬の支払いを示唆するなどして犯罪の実行者を募集する投稿が見られますが、そのような投稿は、それ自体が犯罪に該当するものであります。  政府といたしましては、投稿が確実に削除されるよう、SNS事業者等に対する働きかけを行うほか、SNSの返信機能を活用した投稿者に対する個別警告等を推進しております。引き続き、このような取組を強化いたしてまいります。  また、このような投稿をSNS事業者等が削除することができる場合の基準の明確化などについても、検討を進め、成案を得るものといたします。  以上でございます。(拍手)     ―――――――――――――

石破茂 の他の発言

2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) 選挙中でございますからいろんな表現は使いましたが、私どもが得た利益というのは、自動車産業というものが被るダメージというものは最小限に抑えられたというふう…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) 昨日、衆議院の予算委員会でお答えをしたとおりでございます。それを今、断定的に申し上げるつもりはございません。形式についても申し上げることはいたしません。…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) 貿易協定との整合性につきましては、私どもとして強い懸念というものを持っております。これは整合しないではないか、約束違反ではないか、正しい、間違っているの…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) まさしく、古川委員、政審会長御指摘のとおりで、これ東洋経済オンラインの集計といいますか、資料なんでございますが、世界に二百くらい国があるわけで、どれぐら…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) 済みません。先ほど私、答弁を間違えました。対内直接投資でございます。日本よりも低いのはキリバス、ネパール、バングラデシュ、この三か国でございます。失礼を…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) これは、昨日、衆議院でも御説明をしたことでございますが、必ず合意文書がなければならないというものでもございません。他国でも合意文書がないというのは往々に…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) 米につきましては、今委員御指摘のとおりでございます。ミニマムアクセスの範囲内で、タイとかそういうの交渉が必要になりますが、いずれにいたしましても、国内の…
2025-08-05 · 参議院予算委員会
○内閣総理大臣(石破茂君) この合意に至りますまでの参議院における各会派あるいは先生方のいろんなお力添えに、心から厚く御礼を申し上げます。  今、古川委員御指摘のように、これを合…

API / MCP 利用

国立国会図書館 国会会議録 API を構造化

REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=石破茂
MCP: search_diet_speeches(speaker="石破茂")