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本永浩之 ·GW(ゲートウェイ)二〇五〇PROJECTS推進協議会代表理事

衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会(2025-06-13)での発言

第217回国会 ·第第5号号 ·4,741字
○本永参考人 皆さん、おはようございます。GW二〇五〇PROJECTS推進協議会代表理事の本永でございます。  本日は、このようにGW二〇五〇PROJECTSの御説明の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  GW二〇五〇PROJECTSでは、那覇空港と今後返還が予定されている那覇港湾施設、牧港補給地区、普天間飛行場の四つを価値創造重要拠点と位置づけまして、それぞれのエリアが相互に連携し、機能分担する一体的な成長戦略を構築することで、各エリア単体で得られる以上の地域発展性を実現し、沖縄における自立型経済の象徴的存在と真に日本を牽引する成長モデルの構築を目指すもので、沖縄の経済界が中心となりまして、那覇市、浦添市、宜野湾市の皆さんと一緒になって、昨年八月に協議会を立ち上げました。  沖縄は、アジアの中心としての立地特性や独特の歴史、文化、豊かな自然を育む温暖な気候を有しております。アジア各国と日本をつなぐ世界に開かれたゲートウェーとして、大きな可能性を秘めております。  一九七二年の沖縄復帰以降、沖縄振興特別措置法に基づいた様々な振興策や人口の伸び、入域観光客数の増加などを通じて経済成長を遂げてまいりました。復帰後四千億円台だった県内総生産は、現在四・九兆円まで拡大しております。実に五十年間で十倍の拡大となります。  一方、今後を展望しますと、人口減少などが見込まれておりまして、今後、沖縄が持続的に成長していくためには、戦略的に将来像を描くことが重要となってまいります。  GW二〇五〇PROJECTSでは、沖縄が抱える構造上の課題とその背景を踏まえまして、中長期的な世界の産業潮流と沖縄らしさを掛け合わせた新たな産業の創出と、二十億人のアジアのダイナミックなマーケットを取り込む人材育成モデルの構築、そしてその実現に向けた前例にとらわれない制度の在り方、また、島国においては物流と人流の玄関口である空港、港湾機能が地域の成長発展と密接に関わることも踏まえまして、那覇空港の機能強化について一体的な検討を進め、昨年度、二〇二四年度ですけれども、グランドデザインとして取りまとめましたので、皆さんのお手元に配付してある資料に基づいて御説明をさせていただきたいと思います。  早速ですが、資料の三ページ、四ページをお開きいただきたいと思います。  まず、グランドデザインの全体像となりますが、沖縄の抱える主な課題を整理いたしました。左上から、まず、全国と比較して約七割にとどまる所得水準、そして子供の貧困、慢性的な交通渋滞による年間約一千五百億円相当の機会損失、離島の過疎化など、こういうものを挙げております。  また、これらの諸課題の解決の方向性といたしましては、県内総生産の拡大、労働生産性の向上、域内での自給率の向上、そして離島の生活環境の向上などを図りながら、県民のよりよい暮らしを実現するため、沖縄の将来像を描き、成長目標を掲げております。  ここでは、二〇五〇年の成長目標として、名目県内総生産は現在の約二倍となる十一兆円、そして、総生産の拡大が図られた際の一人当たりの県民所得、現在二百五十四万円ですけれども、これを六百二十四万円まで拡大することが期待されております。これは、世界の成長水準と同等以上の成長ペースを目指すもので、沖縄が真に日本を牽引する成長モデルということになろうかと思っております。  この成長目標の達成に向けましては、沖縄らしさと沖縄が期待されている役割を踏まえました四つの産業分野として、まず既存産業の高付加価値化、そしてブルーエコノミー分野、先端医療分野、さらには航空宇宙分野を掲げました。  それぞれの分野ごとに簡単に御説明をさせていただきますので、少しページを飛びますけれども、九ページ、十ページを御覧いただきたいと思います。  まず、既存産業の付加価値といたしまして、基幹産業である観光産業の成長を起点に波及効果の最大化を目指してまいります。まず、沖縄への投資やアウトバウンドにつながる富裕層、投資家、ビジネスパーソンを呼び込みます。そして、域内自給率の向上として、観光関連消費の県産品の割合を高めてまいります。さらに、インバウンドを活用して、沖縄の商材を世界市場に売り出していくアウトバウンドの創出に取り組むこととし、アウトバウンド創出に向けた機能の構築を目指してまいりたいと思っています。  十一ページ、十二ページを御覧ください。  続いて、沖縄らしい産業の創出としましては、豊かな海洋資源、自然環境に恵まれている立地特性やOISTなどの学術機関の持つシーズを踏まえ、亜熱帯性気候ならではの養殖モデル、バイオ産業の確立、そして今後市場拡大が見込まれておりますスーパーヨットなどの船舶MRO、メンテナンスなど、ブルーエコノミー分野への関連産業の創出を目指してまいります。  十三ページ、十四ページを御覧いただきたいと思います。  三つ目の取組としては、先端医療の分野となります。県民の健康医療データを活用いたしまして、がんや糖尿病などの非感染型疾患の因子特定の研究、その研究を通じた創薬の産業化、さらには医師不足、過疎化の進行など島嶼県地域の課題を踏まえました遠隔医療技術の確立、そして県内学術機関との研究シーズを生かした先端医療分野での産業化に加えまして、サイエンスパーク構想の実現を目指してまいりたいと思っております。  十五ページを御覧ください。  ここでは、沖縄の地理的特性として、赤道に近い低緯度立地を生かしまして、日本の宇宙開発技術や衛星データを活用した宇宙ビジネス需要の取り込みや、大型機やビジネスジェットなど沖縄らしい高付加価値化を実現した航空MROを強化し、航空関連産業の拡大を図ること、航空宇宙分野両面での産業の創出を図っていきたいと考えております。  これらの産業創出に当たりましては、革新的な技術やビジネスモデルを持つスタートアップ企業の参加が不可欠であると考えております。沖縄の特性を生かしたスタートアップエコシステムの構築を進め、国内外からの起業家や投資家を呼び込み、地域発のイノベーションを加速させてまいります。  十七ページ、十八ページを御覧いただきたいと思います。  成長産業の実現には、人材育成が極めて重要だと私たちは考えております。経営人材、高度な観光人材、そして専門産業の人材育成並びに国際競争力強化の観点でグローバル教育の導入などを人づくりの柱に掲げております。  特に、先端医療やブルーエコノミーなど成長産業分野におきましては、常に変化する世界の産業潮流を捉え、即戦力となる高度専門人材を沖縄で育てていくことが極めて重要だと考えておりますので、産学官の連携を推進し、経済界としても人材育成に積極的に関わっていきたいと考えております。  次世代を担うグローバル教育につきましては、沖縄の未来を支える人材が国際的な視野を養い、実践的な能力を身につけられる環境整備が必要であります。小学校からの英語教育を強化して、県内で日本語と並んで英語が日常的に使える社会づくりを目指してまいりたいと考えています。また、外国人材の受入れ支援を図り、アジア等から優秀な人材を呼び込むなど、沖縄で活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。  続いて、二十一ページ、二十二ページを御覧いただきたいと思います。  ここでは、二〇五〇年のクリーンエネルギー社会の実現に向けて、空港や港湾、基地返還跡地のカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。  島嶼県の沖縄においては、カーボンニュートラルについて様々な不利性を抱えておりますけれども、島嶼地域ならではの環境技術等を実証できるテストベッドの場として、環境志向型の町づくりを目指してまいります。それとともに、こうした技術を、同じ島嶼でありますアジア太平洋諸国、こういったところに技術移転を図ることで、世界的なカーボンニュートラルの実現に貢献してまいりたいと考えております。  次ページを御覧ください。二十三ページ、二十四ページとなります。  成長戦略を実現した際に、那覇空港の利用客は二〇五〇年に年間三千六百万人の旅客需要が見込まれております。外国人やビジネス旅客への対応力を備えた空港機能が求められます。  島国の経済レベルはその国の港湾や空港のレベルを超えることはできないとシンガポールのリー・クアンユー首相は言っておられました。産業と観光の玄関口である那覇空港を世界最高水準の国際リゾートビジネス空港へと進化させて、那覇空港の機能強化と拡充と都市機能の高度化を一体的に進めてまいりたいと考えております。  次に、交通分野です。沖縄では、那覇、浦添、宜野湾市等の県中南部を中心に、慢性的な交通渋滞によりまして、先ほど申し上げましたように年間一千五百億円程度の経済損失が生じていると言われております。GW二〇五〇では、空港を起点とした基幹交通の導入で大量輸送、定時性、速達性の実現により交通渋滞の緩和を図るとともに、地域交通を含めた一体的なネットワークの構築を目指してまいります。また、基地返還のタイミングを踏まえ、返還前と返還後での基幹交通の在り方について検討を深めてまいりたいと考えております。  続きまして、二十五ページ、二十六ページを御覧ください。  成長戦略の実現につきましては、制度の面からも検討が必要になります。自治体による駐留軍用地の先行取得の着実な推進、不発弾撤去や土壌汚染除去などの迅速化、そして基地返還後の早期の町づくりに向けた制度についても検討を進めてまいりたいと思います。  そのほか、成長目標の達成に向けては、基礎研究から社会実装までを見据えて、世界最高水準の学術機関であるOISTとの連携強化、それと台湾経済界との戦略的パートナーシップを構築しながら、お互いに密な連携を図りながら取り組んでいきたいと思っております。  以上が、グランドデザインの説明となります。  最後に、実現に向けましたロードマップを記載しておりますので、二十七、二十八を御覧ください。  今説明させていただいたグランドデザインをベースに、今年度は、三つの基地跡地の機能分担の明確化や、二十九ページ、三十ページに記載の各種施策の実行計画の具体化、こういったことを進めまして、ゲートウェーの成長戦略として取りまとめる予定でございます。  それを踏まえまして、各実行プロジェクトの立ち上げや、二〇二七年度からの沖縄県の第六次沖縄振興計画の中間見直しへの反映に向けまして、国、県、関係機関などへ提言、調整をさせていただきたいと考えております。  基地返還を見据え、時間の要する産業基盤の整備や人材育成など、現段階から実行可能な取組を着実に推進することで、返還後の跡地開発を早期に進めていきたいと考えております。  それによりまして、基地返還後の輝かしい沖縄の将来像を描き、多くの県民とこれを共有することによって、早期の基地返還を促していくとともに、八百ヘクタールに及ぶ広大なフィールドが更地から開発できるという大きなポテンシャルを生かし、世界の産業潮流に果敢に挑戦し、地域経済発展モデルの取組を沖縄から発信していきたいと考えております。  本日は、このような御説明の機会をつくっていただき、また、最後まで御清聴いただきまして、誠にありがとうございました。(拍手)

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